ブログ

釣りのルールとマナー

Fishing Rod and Tackle Box
2021年09月02日

 

釣りはだれでも簡単に楽しめるアウトドアレジャー。リラックスした気持ちになれてストレスを解消できます。海に囲まれ川も多い日本には、釣りに最適なスポットが多く、釣りを楽しんでいるベトナム人もたくさんいます。ただし、日本で釣りを楽しむには基本的なルールやマナーを守らなければなりません。環境を保護しトラブルが起きないようにしましょう。

1.私のつり体験

私は日本に来て13年目ですが、まだベトナムにいたころは釣りが大好きでした。当時は、学校は午前か午後のいずれかだけで、残り半日は塾で勉強したり家で両親を手伝ったりしていました。そんな中、近所のお兄さんたちに週1、2回釣りに誘われることがあり、近くの池や小川で雷魚やナマズ、パクなどを釣っていました。

来日後、タックル(釣り道具)の購入

ベトナムの高校と厳しい日本語学校を出て訪日し、最初の2年間は、日本語と大学受験の勉強で釣りをする余裕がありませんでした。大学に入って少し時間に余裕ができたのと、大学が海に近く、私はミニバイクに乗って海に釣りに行くようになりました。

ただし、海釣りは、ベトナムの池や湖での釣りとは大きく違いました。そこで、狙う魚の種類や必要なライン(釣り糸)の長さ、釣り方などをYouTube動画で学びました。そして、比較的簡単に釣れるアジやサバなどを、サビキを使って釣ることにしました。サビキとは、エサに似せた小さな疑似バリ(=サビキバリ)を連ねた仕掛けのことです。この方法は初心者にとって非常に簡単で、それほど費用もかかりません。

主な釣り道具はリユースショップの「ハードオフ」を利用。ダイワ製の伸び縮み式のロッドとスピンニングリールを約7,000円で入手しました。仕掛けについては、サビキにぴったりの安いものを100円均一ショップで買い、えさはスーパーで500 gの冷凍エビを買いました。

external link リユースショップ(KOKORO)

秋田県での釣り体験

私の通った国立秋田大学から秋田港までは約8㎞で、ミニバイクで20分もあれば行けました。私が海釣りを始めて最初の数回は、ビギナーズラックで15㎝ほどのアジとサバが10〜15匹釣れました。そして、新鮮な魚をおろしてぜいたくな夕食をいただきました。スーパーの冷凍魚とは味がまったく違いました。

私は友人を招いて釣った魚を食べてもらったところ、「一緒に釣りに行きたい」と言われ、徐々に釣り仲間が増え、最も多いときは8人になりました。バイクを持ってない人もいましたので、港まで自転車で行きました。毎回大漁だったわけではありませんが、秋田に住み、釣りを通じて友だちと一緒に過ごしたことは、とても大事な思い出です。

今は東京の近くで働いているので、しばらく釣りに行っていません。しかし、近いうちに再開する予定で、より大きな魚を狙うために新しい釣り道具のセットを購入し、小型船舶免許も取得。今は一緒に釣りに行く仲間を探しています。東京湾では何が釣れるのでしょうか。ドキドキ、ワクワク!です。

2.釣りに関する法律

釣りは海や川、湖などで魚を捕まえるレジャーですが、水産資源保護や漁業権などとの兼ね合いがあり、日本での遊漁(ゆうりょう=非営利目的での魚貝類・海藻類の採取)には法律で規制が設けられています。

遊漁に関する法律

漁業法による規制

漁業法は漁業権や漁業の許可などを規定しています。漁業権とは特定の水域で特定の漁業を排他的に営む権利です。漁業権が設定されている水域でも、遊漁が全面的に禁止されるわけではありませんが、次のような行為をすると、漁業権侵害の罪に問われることがあります。

✔︎ 漁業権の対象となっている漁業の操業の妨害
✔︎ 漁場の価値を損なうようなこと
✔︎ 漁師が貝や海藻を採取している漁場でアワビ・サザエなどの貝類、ワカメ・コンブなどの海藻類、伊勢エビやタコなどの水産動物を採る

また、内水面(川、湖、池など)で漁業権の対象となっている魚を釣る場合は、遊漁料や遊漁期間などが遊漁規則によって定められており、この規則を守らなければなりません。

水産資源保護法による規制

水產資源保護法で例えば次のようなことが規定されています。

✔︎ 爆発物や有毒物を使用して魚介類などを採取してはいけない。
✔︎ 内水面でサケを採取してはいけない(特別な場合を除く)。

漁業調整規則による規制

漁業調整規則は漁業法と水産資源保護法に基づき都道府県知事が定める規則です。海で遊漁する場合の実質的な規制で、規制内容は都道府県によって異なります。

✔︎ 遊漁者はサオやたも網、手などで魚介類を採取することは認められているが、多くの場合、漁師が用いるような道具を用いて採取することは認められていない。
✔︎ マダイ、コイ、フナ、ハマグリなどについては、採取できる大きさが決められている。
✔︎ アユなどには採取禁止期間が設けられている。

3.釣りのマナー

ルール・マナーを守り、楽しく釣りましょう!

法律を守ることはもちろん、周りに配慮して釣りをしましょう。釣りのマナーの例を挙げますが、自分たちでも考えましょう。

  1. 立ち入りが禁止されている場所には立ち入らないようにしましょう.
  2. 釣り場の自然環境を大切にすることを心掛けてください。空き缶、ビニール袋、エサの残り、釣り針や釣り糸は必ず持ち帰りましょう。
  3. 定置網や養殖いけすなどの漁業施設にボートを係留するのはやめましょう。また、港に置かれている漁具には近付かないようにしましょう。
  4. 小さな魚はリリースし、資源の保護に努めましょう。節度をわきまえ、必要以上に釣ることは避けましょう。
  5. フグやヒトデなど目当て以外のものが釣れた場合には、水に戻しましょう。

4.安全のヒント

1人で行く場合は家族に行き場所や帰宅時間を伝えましょう!

安全に釣りをするための提案です。自分たちでも考えて身の安全を守ってください。

  1. 釣りに行く前に天気情報をチェック。
  2. なるべく1人で釣りに行かないようにしましょう。1人で行く場合は家族に行く場所や帰宅時間を伝えましょう。
  3. 投げ釣りやルアー釣りは周りの人に注意して行いましょう。
  4. 電柱・電線の近くでの釣りは危険です。
  5. 船釣りする場合は、航行ルールを厳守しましょう。