留学・就活
〈記事まとめ〉アルバイト:探し方・面接・入管法との関係
日本でのアルバイトについて、これから日本で留学する人やすでに留学中の人に知っておいてほしい情報をまとめました。「アルバイトの探し方」や「アルバイトの面接の準備とこつ」についてポイントを紹介します。また、「アルバイトと入管法の関係」や「アルバイトの税金」について大事なことをお伝えします。
アルバイトで学費と生活費をすべてまかなうことはできませんが、日本語を話す機会を作ったり、仲間を増やしたりすることができます。アルバイトの探し方や注意点を押さえておきましょう。
1. アルバイトの探し方
アルバイトの探し方には次のようなものがあります。
・学校からの紹介
・先輩や友人からの紹介
・求人情報サイト
・求人情報誌
・店のはり紙
・ハローワーク
・留学生のSNSグループ
最近多いのは「求人情報サイト」と「先輩や友人からの紹介」です。求人情報サイトの種類とリンクなどくわしいことは次の記事に書かれています。また、この記事では、電話をかけずに面接にこぎつける方法も紹介しています。
2.アルバイト面接の準備とこつ
・面接では「なぜこの仕事に応募したのですか?」と必ず聞かれます。この質問に答える際のポイントは何でしょうか?
・面接の服装や髪型についても注意が必要です。
・面接には何を持って行ったらよいでしょうか?
・面接会場には少し早めに着きましょう。そのために電車の時間や乗り継ぎ、駅からの経路などをあらかじめ調べておきましょう。
くわしいことを知りたい場合は、次の記事を読んでください。
3.アルバイトと入管法
日本で私費留学する場合、アルバイトだけで学費と生活をまかなえるのは次のような場合に限られています。
・(良い成績を取るなどして)大きな奨学金をもらう。
・(良い成績を取るなどして)授業料を全額または半額以上免除してもらう。
それ以外の場合、実家からの援助とアルバイトで留学費用をまかないます。日本での留学生のアルバイトは週28時間以内と決められていますが、それを超えて働く(オーバーワーク)と、留学の在留資格を更新できない場合があります。次のようなことを覚えておきましょう。
・オーバーワークで留学の在留資格を更新できず、ベトナムに帰国した先輩がたくさんいます。
・オーバーワークは入管に知られてしまいます。
・「週28時間」の正しい数え方があります。どの曜日から数えても1週間28時間に収まらないといけません。
・日本で就職したい人は、就職先が決まって在留資格を変更する際に源泉徴収票の提出を求められます。アルバイト先から年に1回渡される源泉徴収票を捨てずに保管しておいてください。
オーバーワークが入管に知られてしまうシステムなどくわしいことを知りたい場合は、次の記事を読んでください。
4.留学生のアルバイトと税金
留学生のアルバイトへの税金について正しく知っておくと、トラブル防止に役立ちます。
・ベトナム人の場合、留学生のアルバイトについても「所得税」が課税されます。これは国に納める税金で、毎月の給与から差し引かれます。
・留学生は「厚生年金保険」「健康保険」「雇用保険」に加入できないので、その費用はアルバイトの給与から引かれません。その代わり、自分で「国民年金」と「国民健康保険」に加入します。
・「労災保険」には加入できるので、給与からその負担額を引かれる場合もあります。
・来日1年目の税金と2年目以降の税金は税率が違います。2年目以降の方が税率が低くなります。
もっと知りたい人はこちらの記事を読んでください。
5.アルバイト体験談
アルバイトでは、お金を稼ぐこと以外に「日本語を話す機会が増える」「仲間が増える」などのメリットがあります。
アルバイトの種類ごとに仕事内容やメリット、日本語を話す機会などについて、先輩留学生たちの体験を読むと、参考になるかも知れません。
6. まとめ
この記事では、日本での留学を計画している人やすでに留学中の人に役立つように下記の情報を紹介しました。
・アルバイトの探し方で多いのは「求人情報サイト」と「先輩や友人からの紹介」
・日本に私費留学する場合、大きな奨学金や授業料免除などがなければ、アルバイトだけで学費と生活費をまかなうことはできません。
・週28時間を超えて働く(オーバーワーク)と、留学の在留資格を更新できない場合があります。実際、オーバーワークで留学の在留資格を更新できず、ベトナムに帰国した先輩がたくさんいます。
・どの曜日から数えても1週間28時間に収まらないといけません。
・ベトナム人の場合、留学生のアルバイトに「所得税」が課税されます。
・留学生は「厚生年金保険」「健康保険」「雇用保険」に加入できません。その代わり、自分で「国民年金」と「国民健康保険」に加入します。
良いアルバイトを見つけて、あなたの留学生活を充実させてください。
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日本人と結婚したベトナム人たち。前回はカップルが日本で出会った4つのケースを紹介しました。今回はベトナムで出会った4つのケースについて紹介します。 日系企業の上司と結婚 チョウさん(1980年代生まれ)はベトナムの外国語大学で日本語を専攻し、2005年に日系企業に就職しました。そして、その会社の日本人上司(男性)にいつも電子メールなどで業務連絡や報告をしていましたが、たまに仕事と関係ない雑談も送信してみました。すると、上司がある日、チョウさんをコーヒーに誘ってくれました。こうして2人は時々社外で会うようになり、交際が始まりました。 上司はベトナム語を話せるので、2人の会話は日本語とベトナム語の両方でした。交際を始めて数カ月後、チョウさんは彼を実家に連れて行きました。ベトナムでは交際相手を実家に招待するのはよくあることで、深い意味はありませんが、日本では、恋人を実家に連れて行くのは主に結婚前提の場合なのだそうです。上司はそのつもりでチョウさんの実家を訪問し、両親とすぐに仲良くなりました。 2人は間もなく婚約し、彼の親もベトナムに来てくれました。そして、出会った翌年の2006年に結婚し、夫のベトナム勤務が終わった2009年に夫婦と子どもの3人で訪日しました。その後、もう1人子どもが生まれ、今は4人で幸せに暮らしています。近所や幼稚園のママ友(日本人)、Facebookを通じてできたベトナム人の友だちなど、日本での友だちも増えました。 短期滞在の同僚と結婚 トゥイさん(ハノイ出身)はベトナムの大学で教員をしていた2000年ごろ、日本の公的なプロジェクトで教員として大学に派遣されてきた日本人男性と同僚として知り合いました。トゥイさんは大学で日本語を勉強し、日本語を話すことができました。 その後、男性は帰国しましたが、2001年に今度はトゥイさんが仕事で日本に行くことになり、半年間の滞在中にその男性がよく会いに来ました。そして、一緒に食事をしたり観光地に遊びに行ったりするうちに交際が始まりました。 トゥイさんは出張を終えてベトナムに帰国しますが、彼も同じ飛行機に乗ってトゥイさんをベトナムまで送りました。そして、一緒にハノイに着いたその夜に、彼はトゥイさんにプロポーズしました。2人は2002年にベトナムで結婚式を挙げ、夫の家族や友だちもベトナムに来て参列してくれました。その数カ月後に日本で披露宴をし、トゥイさんはそれ以来、日本に住んでいます。 トゥイさんの両親はいずれも海外留学経験者で、仕事でも外国人と接する機会が多かったので、2人の結婚に反対しませんでした。結婚後は、2人が育った文化が違うので、お互いの価値観を尊重し合い、意見の違いがある場合はていねいに話し合うようにしています。 トゥイさんにはその後、娘が生まれ、今は3人で暮らしています。娘さんはベトナム語を少し話すことができますが、話す機会が少ないので、トゥイさんは娘さんと一緒にベトナム人の友だちと会ったり一緒にベトナムに帰省したりして、ベトナム語と触れる時間を増やすように工夫しています。娘さんもチャンスがあれば積極的にベトナム語を話すようにがんばっています。 国際結婚した親友の義弟と結婚 バオ・ギさん(1977年生まれ、バーリア市出身)の親友は日本に留学して日本人男性と知り合い、結婚しました。その後、2人はベトナムで会社を設立し、夫のいとこ(親友の義弟)もその会社を手伝うためにベトナムに来ました。バオ・ギさんは親友に会うためによくその会社に行っていたので、親友の義弟とも知り合いになりました(2010年)。 しかし、彼はベトナム語がわからず1人でどこにも行けないので、親友夫婦に頼まれてバオ・ギさんが彼の通訳兼案内役としてあちこちに同行するようになりました。例えば、週末に彼がバイクで出かけるときや会社の社員旅行に参加するときなど、いつも彼女がサポートしました。バオ・ギさんは大学で日本の政治・経済や日本語を学び、日本語も話せたからです。 やがて2人で食事をしたり遊びに行ったりする機会が増え、互いにひかれ合って交際が始まりました。訪越1年後の2011年7月、彼は会社を辞めて日本に帰りましたが、2人は毎日Skypeでやり取りをし、交際を続けました。そして、彼は同年11月、バオ・ギさんに会うためにベトナムに来て、プロポーズ。バオ・ギさんはそれを受け入れました。 バオ・ギさんの両親は「日本語ができても、親せきがいない海外で暮らすのは大変だ」などと強く反対しました。また、長年勤めた会社を辞めることにも抵抗がありました。しかし、バオ・ギさんはさまざまなハードルを乗り越えて彼と結婚し、2012年8月に訪日しました。バオ・ギさんは翌年には日本で就職し、今もその会社で働いています。そして、今は夫と5歳の娘と3人で幸せに暮らしています。 日本語学校の級友の紹介 フオンさん (1972年生まれ、ハノイ出身)はハノイで就職後、夜間の日本語教室に通いました。2000年ごろ、その教室の同級生が勤める日系企業の日本人数人と仲良くなり、一緒に食事をしたり旅行に行ったりするようになりました。 グループには、ODA関係の長期プロジェクトの担当としてベトナムに来ている日本人男性もいました。フオンさんはこの男性と結婚することになりますが、当初は別の人と付き合っていたため、交際に至りませんでした。しかし、グループでの交流が重なるうち、仲間たちから「2人はなかなかお似合いですね」などと冗談を言われ、互いにメールで連絡し合うようになりました。そして、何度もメールでやり取りをするうち、交際が始まりました。 彼は長期出張が終わってからも出張や旅行で何度かベトナムにやって来てフオンさんと会いました。そして、2004年ごろに転職し、その会社のホーチミン駐在になりました。海外で経営を体験したかったのと、恋人のフオンさんのいるベトナムで生活したかったからです。 2人はホーチミンとハノイで遠距離恋愛をします。そして、彼は2005年に別の大手日系企業に転職してハノイに戻り、この年に2人は結婚しました。その後、フオンさんはハノイ貿易大学のMBAコースに2008年まで3年間通いました。夫は2007年に先に帰国し、フオンさんもMBA修了後に日本で合流。2009年に息子が生まれました。 フオンさんは日本語があまりできないので夫婦間の会話は英語でしたが、息子が3歳のころ、言葉が遅れていることに気付き、家族間ではなるべく日本語で話すようにしました。日本に来てからは専業主婦で、今は地域のボランティア日本語教室に通い、園芸や手芸などの趣味も楽しんでいます。 まとめ 2回に渡って計8組の越日カップルの出会いを紹介しました。簡単にまとめましょう。 ◆ 出会った場所・場面(日本編) 【技能実習先の職場】 技能実習先の同僚と結婚。実習生の中で日本語が一番話せたのがきっかけになった。 【婚活サイト】 日本の婚活サイトで知り合った。学歴が高く性格も良さそうな人を選んで交際を始めた。 【日本語教室】 ボランティア日本語教室の生徒と教師として出会った。 【留学先の大学院】 日本の大学院の同級生と結婚。ベトナムに帰国後は越日で遠距離恋愛。 ◆ 出会った場所・場面(ベトナム編) 【日系企業の職場】 勤務先の上司と結婚。仕事以外の話題もメールすると、相手がコーヒーに誘ってくれた。 【勤務先の大学】 プロジェクトで同じ大学に派遣された同僚教師と結婚。相手が帰国後、自分が日本に長期出張し、交際が始まる。 【親友の紹介】 親友が先に日本人男性と結婚。その男性の弟のサポート役を頼まれ、交際に発展。 【日本語教室の級友の紹介】 日本語教室の級友から日本人駐在員を紹介され、遊び仲間に。その後、交際。 さまざまな出会いを紹介しましたが、いかがでしたか? 運命はわかりません。あなたも留学や技能実習、日本語学習がきっかけで、いつか日本人パートナーと出会うかも知れませんね。
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★基本情報=技術・人文知識・国際業務(総まとめ)
[iconpress id="local_1009" title="bulb" style="color:#525252; font-size:30px;" ] 【技術・人文知識・国際業務のポイント】 対象業務=専門知識・技術を要する業務や国際業務(=単純作業は不可) 要件=大学・短大か日本の専門学校を卒業、または一定の実務経験 給与水準=同じ業務を行う日本人と同等以上 家族の帯同ができる 転職ができる 永住権申請の条件になる「日本で就労5年以上」の就労年数に計上される <このページの内容> 1.技術・人文知識・国際業務の特徴 2.技術・人文知識・国際業務の対象業務 3.留学時の専攻と職種の整合性 1.技術・人文知識・国際業務の特徴 エンジニアの職場の一例 外国人が日本で働く際の最も典型的な在留資格が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で、一般に「就職ビザ」とも呼ばれています。また、「技人国(ぎじんこく)」という略称で呼ばれます。原則としてホワイトカラーの仕事を行うための在留資格で、多いのは「エンジニア」「通訳」「翻訳」などです。 技術・人文知識・国際業務の要件 この在留資格を得るには、大学・短大か日本の専門学校以上を卒業するか一定の実務経験が必要です。 1 学歴要件 ・大学または短大を卒業(日本、海外のどちらの大学でもよい) ・日本の専門学校卒業 ※ただし、日本の大学や専門学校に通っている間の出席状況やアルバイト時間(法律で決められた時間を超過していないか)などが在留資格の変更審査の際に重視されます。 2 実務経験 ・上記の学歴がない場合でも、10年以上の実務経験(大学や専門学校、高校でその実務に関する知識・技術に関係する科目を履修した期間があれば、それも含める)があれば、技術・人文知識・国際業務の在留資格を取得できます。 ・「翻訳」「通訳」「語学指導」「広報」「宣伝または海外取引業務」「服飾または室内装飾に係るデザイン」「商品開発等」については3年以上の実務経験でOKです。 雇用形態、家族の帯同、転職など ①雇用形態 ・フルタイム。雇用期間は最低1年。正社員、契約社員、時間給社員など雇用形態はさまざま。 ②給料水準 ・同じ社内の同種業務の日本人と同等以上の給料 ③家族の帯同 ・家族を日本に連れてくることができる ④転職 ・転職ができる ⑤永住権の要件 ・「永住者」の在留資格取得に必要な「日本で続けて5年以上就労」という条件の就労期間に算入できる在留資格。技能実習や特定技能1号で働いた期間は永住権申請の際の勤続年数に算入されませんが、技人国や特定技能2号で5年以上続けて勤務した場合は算入されます。「永住者」の在留資格を得るには、「日本に続けて10年以上在留」「素行が善良」なども必要です。 2.技術・人文知識・国際業務の対象業務 対象となる業務 ①技術 ・外国語を使う業務かどうかは関係なし ・大学や専門学校で学んだ自然科学系の技術や知識を使う業務(理系) ・具体例=IT技術者(プログラマー、システムエンジニア)、WEBデザイナー、設計・研究開発部門、工事現場のスーパーバイザー、工場の生産管理者(自ら作業はしない) ②人文知識 ・外国語を使う業務かどうかは関係なし ・大学や専門学校で学んだ法律学、経済学など社会科学系の知識を使う業務(文系) ・具体例=経理、法務、営業、財務、人事、総務、企画、貿易業務 ③国際業務 ・外国語を日常的に使う業務、外国の文化に基づく思考や感受性を必要とする業務 ・具体例=貿易業務、企業の海外拠点・取引先との連絡業務、外国人客の多い免税店・ドラッグストア等の小売店(飲食店・コンビニは除く)、現場で働く技能実習生や外国人留学生の管理・通訳業務、ホテル(フロントか外国旅行会社との連絡業務に限る)、旅行会社、外国人向け不動産会社、通訳・翻訳会社 ④クールジャパン関連業務(アニメまたはファッション・デザイン分野) ・日本の大学・専門学校でアニメやファッション・デザイン関連のコースを卒業し、これらの知識を用いておこなう業務(アニメ制作、ゲーム等のキャラクターデザイン、ファッション・デザインなど) できない業務 ①技術・知識・感受性を要する仕事に限定 ・「技術・人文知識・国際業務」は原則としてホワイトカラーの仕事を行うための在留資格です。工場などでも働けますが、専門技術・知識を伴う仕事でなければならず、単純作業だけの仕事はできません。「国際業務」についても、外国の文化や感受性を使う仕事を指します。そのような知識や感受性を使わない仕事は、この在留資格ではできません。 ②できない業務 ・認められない仕事の例=飲食店のホールスタッフ、調理スタッフ、コンビニ販売員、建設現場、警備員、工場労働者、農林水産業の現場作業、ホテルでの清掃・ベッドメーキング、ヘアサロン、マッサージ 3.留学時の専攻と職種の整合性 日本の大学や専門学校を卒業して日本で就職する場合、最も多い在留資格が「技術・人文知識・国際業務」ですが、実は留学先の教育機関の種類や専攻によってこの在留資格に円滑に変更できる場合とそうでない場合があります。これを知らずに留学すると、日本で希望の職業に就けない場合もありますので、ご注意ください。 学校や専攻の選び方で就職先が限定される 留学を終え「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で就職したい場合、大学や専門学校で学んだ「技術」「人文知識」の内容(専攻)と合致した仕事に就くことができます。 ①大学卒業の場合 その仕事が自分の専攻と合致しているかどうかについては、大学であれば広く判断され、専門学校であれば狭く判断されます。例えば、大学の文学部、法学部、経済学部などのどこを卒業しても「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で就職できる仕事の種類はあまり変わりません。そして、この場合の「大学」は日本の大学に限られず、ベトナムの大学を卒業している場合も、日本の大学を卒業した場合と同じように取り扱われます。 ②専門学校卒業の場合 一方、専門学校卒業の場合は、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を申請する際に、専門学校での専攻と仕事内容との関連性が細かく審査されます。実際、日本で採用内定をもらったのに、専門学校の専攻と職種の関連性が認められず在留資格を取得できない事例がたくさんあります。日本の専門学校に進学する際は、将来の仕事のことを考えて慎重に選択しなければなりません。親切な専門学校であれば、入学前にコース選択の相談に乗ってくれますので、利用しましょう。 ※「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で働くベトナム人は日本で就職活動をした人たちばかりではありません。先輩たちはさまざまなルートでこの在留資格を取得しています。次ページで実例を見てみましょう。
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Vol. 29 特集:N1・N2合格者たちの学習の秘訣
Vol. 28では、日本に行って3年以内に日本語能力試験(JLPT)のN1かN2に合格した先輩たちが使っていた学習ツールを紹介しました。今回は、先輩たちが後輩の留学生や技能実習生に向けて語った耳寄りな勉強のこつをご紹介します。 先輩1(N1、技能実習、女性) ・寮で勉強…夕食後、だれもいなくなった寮の食堂でYou Tube動画やテキスト、CDで1人で勉強しました。 ・職場で日本人と会話…日本人と話す機会の多い職場でした。このことが私の日本語力の向上に役立ちました。仕事のことで分からないことがあったら、すぐに日本人をつかまえて話しかけました。日本人の先輩たちは皆さんとても親切に対応してくれました。 この先輩の体験談 先輩2(N1、留学、女性) 公共図書館を利用 ・訪日前にみっちり勉強…ドンズー日本語学校で1年間寮生活。日本語はゼロからのスタートでしたが、1年でJLPTのN3程度のレベルになりました。夜や休日も自習で忙しく、ホーチミンからブンタウ省まで帰省する時間もないほどでした。 ・図書館で勉強…大学の図書館をよく利用しています。静かで冷暖房もあり、ほかにも勉強している人がたくさんいます。大学の図書館が休みのときなどは、公共図書館も利用しています。 ・国際交流センター…地元の国際交流協会が運営する「国際交流センター」では、外国人向けの学習情報や交流イベントの情報が手に入るほか、生活や学習の相談にも乗ってもらえます。日本語学習の資料もたくさんあります。 この先輩の体験談 先輩3(N2、留学、女性) ・訪日前に安い日本語学校利用…私はハノイ国家大学時代、民間の日本語教室で勉強し、JLPTのN4を取得してから訪日しました。ハノイでは、授業料が安いSOFLという教室に週2、3回通いました。授業料は4カ月で400万ドンでした。 この先輩の体験談 先輩4(訪日10カ月でN3、技能実習、男性) ・ビデオ電話で授業…送出機関では、授業にも宿題にも真面目に取り組み、You Tubeでも勉強して、約300人の中で一番の成績でした。送出機関の先生(N2)には、今でもメッセンジャーのビデオ電話で文法などを教えてもらっています。1回1時間で、月に10回です。 ・休憩時間に勉強…Facebookで紹介されている単語や模擬試験の問題などを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間に覚えています。分からない問題は、周りの日本人に聞くと、皆さん親切に教えてくれます。 この先輩の体験談 先輩5(N1、技能実習、男性) ・先々まで予習…訪日前に日本語センターで使った「みんなの日本語」は1~25課がN5向け、26~50課がN4向けで、授業で35課まで習いました。私は自分で50課まで勉強してから日本に行きました。成績は約200人の中で最後は一番でした。先に自習したことを授業で復習するので、よく覚えられたのだと思います。 ・仕事の合間などに勉強…機械にワイヤーを設置した後、ワイヤーが加工されて機械から出てくるのを待つ時間が長いので、その間にも日本語を勉強しました。 ・残業を断って勉強…残業はなるべく入れないように会社にお願いし、夜の勉強時間を確保しました。「技能実習3年分の残業代」と「日本語を身につけた後に何年にもわたって稼げるお金」を比較し、「目先のお金」より「将来の仕事と生活」を選んだのです。 ・公共施設を利用…週末は、アパートか県立図書館で勉強しました。図書館はエアコンが効いていて快適ですし、静かなので、勉強に最適でした。 ・ボランティア日本語教室…地元の大学でボランティアの日本人が無料の日本語教室(日曜日に2時間)を開いており、いろんな国の人と一緒に勉強しました。 ・留学感覚で技能実習…同僚は休日は遅くまで眠るかスマートフォンで遊び、だれも日本語の勉強をしていませんでした。私は「生活費を稼ぎながら日本に留学(自習留学)」という感覚で、できるだけ学習に時間を取りました。勉強に集中するため最初の2年間はFacebookもやめたほどでした。 この先輩の体験談 先輩6(N2、技能実習、男性) ・訪日前に猛勉強…送出機関で半年間勉強しました。クラス36人の中で1、2番の成績でした。そのためには、自習もがんばりました。7時~11時と19時~22時に自分で勉強しました。1日のうち授業が4時間、自習が7時間でした。さらに、試験前には朝2時~5時にも自習をしました。ほかにも同じように努力している人が何人かいました。 ・少し話せる状態で日本に行こう…ほとんど話せない状態で日本に行く人もいますが、その場合は、行ってから苦労します。そして、基礎的な日本語力や学習の習慣がついていないので、日本に3年間住んでも日本語はあまり上達しません。 この先輩の体験談 先輩7(N2、技能実習、男性) ・毎日勉強…日本に行ってからも毎日勉強し、訪日2年目に日本語能力試験(JLPT)のN2に合格しました。土曜・日曜も4時間ぐらい勉強しました。 ・休憩時間や移動時間にも勉強…単語や文法はFacebookの学習ページを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間や移動の車内で覚えました。 この先輩の体験談 先輩8(一流通訳、留学、女性) ・アルバイトで日本語…最初のアルバイトは日本語学校からの紹介で、スーパーでの仕事でしたが、日本人との会話が少なかったので、半年間でやめました。当時は留学生のアルバイト先が少なく、求人雑誌を見て電話しても面接にこぎつけるが困難でした。そこで、ハローワークに行って、担当者から「仕事を探しているベトナム人留学生がいますが、どうですか」と電話してもらい、面接を受けて合格しました。居酒屋で、お客さんの注文を聞いたり料理を運んだりしました。店長や店員との会話も多く、日本語の練習になりました。 ・授業態度と図書館…日本語学校では、アルバイトで疲れて授業中に眠る人も多くみかけましたが、なんとしても日本語を身につける覚悟で留学したので、眠らないようにがんばりました。また、週末は、近くの公共図書館に行って勉強しました。 ・ボランティア日本語教室…日本人のボランティア数名が毎週水曜に1時間半ぐらい外国人と会話する日本語サークルを開いていました。私はこの日はバイトを入れず、毎週ここに行きました。日本人教師1人、外国人4、5人の少人数教室でした。これ以外に、ボランティアによる無料の料理教室にも参加しました。これらの教室やアルバイト先での会話が日本語力の向上に大きく役立ちました。 この先輩の体験談 先輩9 (N2、技能実習、女性) ・職場の日本人と交流…職場の日本人たちは親切でした。仕事もていねいに教えてくれ、週末に雪や雨で自転車に乗りにくいときは、車で買い物に連れて行ってくれました。食事や観光にもよく連れて行ってくれました。先輩たちとは、遊びでも仕事の休憩時間でもよく一緒におしゃべりをしました。楽しかったですし、日本語の会話力もつきました。技能実習は、給料だけではなく職場環境も大事だと思いました。 ・残業少なく勉強時間確保…残業が少なかった分、仕事が終わってから毎晩2時間、日本語の勉強ができました。また、よい送出機関を選んだので、借金なしで訪日できました。 ・ボランティア日本語教室…毎週末、日本人のボランティアによる無料の日本語教室(2時間)に通いました。 ・日本語で日記…1年間、日本語で日記を書き、それを職場のリーダーに時々添削していただきました。 この先輩の体験談 先輩10(N2、技能実習、男性) ・早寝早起きで勉強時間確保…実習先の寮は4人部屋だったので、集中できるように仲間が眠っている時間に勉強しました。夜11時に寝て朝4時に起き、6時まで勉強です。 ・休憩時間にも勉強…昼休みにも30分間、勉強しました。 ・職場で日本人と会話…帰国後の仕事を考えた結果、お金を稼ぐだけではなく日本語学習をがんばろうと思いました。そして、机上の学習に加え、できるだけ会話の機会を作りました。職場では、日本人に積極的に話しかけ、休日もいろいろな人と交流しました。 ・ボランティア日本語教室…日曜日に2時間、日本人ボランティアによる日本語授業を受けました。様々な国の生徒がおり、ここでの共通言語は日本語で、休日も日本語を使う機会ができました。 この先輩の体験談 先輩11(N1、留学、女性) ・日本語で日記…日本語学校時代、先生に積極的に日本語で質問し、授業後も図書室で3時間勉強しました。また、日本語で日記を毎日書き、学校の先生に時々添削してもらいました。 ・アルバイト先で日本人と会話…日本人とたくさん話すように心がけました。アルバイトは居酒屋が中心で、勤務中にたくさん会話できました。 この先輩の体験談 先輩12(N2、留学、女性) アルバイトが終わり、日本人の先輩・後輩とおしゃべりタイム ・半年間の集中学習…日本語がほとんど分からない状態で訪日しましたが、半年間はアルバイトに行かず、授業も自由時間も日本語の勉強に専念しました。その結果、半年間でJLPTのN3のレベルになりました。 ・アルバイトで日本語…大学の紹介で食品工場でアルバイトをしましたが、会話力がついたので居酒屋に採用され、3年半働きました。お客さんから注文を聞いたほか、休憩時間や終了後に日本人のアルバイト仲間とたくさん会話をし、日本語が上達しました。 ・新しく覚えた言葉を実際に会話で使う…勉強で工夫した点は、漢字やフレーズを紙に書き、声を出して覚える▽新しく覚えた単語や文法を実際の会話ですぐに使う▽使い方や意味が分からなければ日本人に聞く▽mazziなどのアプリも活用する――といったことでした。 この先輩の体験談 いかがでしたか? せっかく日本に滞在するので、成功した先輩たちの経験やアドバイスを生かし、あなたの留学や技能実習を実り多いものにしてくださいね。日本語学習の秘けつについては、下記のページにも詳しくまとめられていますので、参照してください。 留学で日本語を身に付ける7つのこつ 技能実習で日本語を身に付ける7つのこつ Vol. 28では、日本に行って3年以内に日本語能力試験(JLPT)のN1かN2に合格した先輩たちが使っていた学習ツールを紹介しました。今回は、先輩たちが後輩の留学生や技能実習生に向けて語った耳寄りな勉強のこつをご紹介します。 先輩1(N1、技能実習、女性) ・寮で勉強…夕食後、だれもいなくなった寮の食堂でYou Tube動画やテキスト、CDで1人で勉強しました。 ・職場で日本人と会話…日本人と話す機会の多い職場でした。このことが私の日本語力の向上に役立ちました。仕事のことで分からないことがあったら、すぐに日本人をつかまえて話しかけました。日本人の先輩たちは皆さんとても親切に対応してくれました。 この先輩の体験談 ベトナム人がたくさん務める商社に就職 ・訪日前にみっちり勉強…ドンズー日本語学校で1年間寮生活。日本語はゼロからのスタートでしたが、1年でJLPTのN3程度のレベルになりました。夜や休日も自習で忙しく、ホーチミンからブンタウ省まで帰省する時間もないほどでした。 ・図書館で勉強…大学の図書館をよく利用しています。静かで冷暖房もあり、ほかにも勉強している人がたくさんいます。大学の図書館が休みのときなどは、公共図書館も利用しています。 ・国際交流センター…地元の国際交流協会が運営する「国際交流センター」では、外国人向けの学習情報や交流イベントの情報が手に入るほか、生活や学習の相談にも乗ってもらえます。日本語学習の資料もたくさんあります。 公共図書館を利用 この先輩の体験談 先輩3(N2、留学、女性) ・訪日前に安い日本語学校利用…私はハノイ国家大学時代、民間の日本語教室で勉強し、JLPTのN4を取得してから訪日しました。ハノイでは、授業料が安いSOFLという教室に週2、3回通いました。授業料は4カ月で400万ドンでした。 この先輩の体験談 先輩4(訪日10カ月でN3、技能実習、男性) ・ビデオ電話で授業…送出機関では、授業にも宿題にも真面目に取り組み、You Tubeでも勉強して、約300人の中で一番の成績でした。送出機関の先生(N2)には、今でもメッセンジャーのビデオ電話で文法などを教えてもらっています。1回1時間で、月に10回です。 ・休憩時間に勉強…Facebookで紹介されている単語や模擬試験の問題などを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間に覚えています。分からない問題は、周りの日本人に聞くと、皆さん親切に教えてくれます。 この先輩の体験談 先輩5(N1、技能実習、男性) ・先々まで予習…訪日前に日本語センターで使った「みんなの日本語」は1~25課がN5向け、26~50課がN4向けで、授業で35課まで習いました。私は自分で50課まで勉強してから日本に行きました。成績は約200人の中で最後は一番でした。先に自習したことを授業で復習するので、よく覚えられたのだと思います。 ・仕事の合間などに勉強…機械にワイヤーを設置した後、ワイヤーが加工されて機械から出てくるのを待つ時間が長いので、その間にも日本語を勉強しました。 ・残業を断って勉強…残業はなるべく入れないように会社にお願いし、夜の勉強時間を確保しました。「技能実習3年分の残業代」と「日本語を身につけた後に何年にもわたって稼げるお金」を比較し、「目先のお金」より「将来の仕事と生活」を選んだのです。 ・公共施設を利用…週末は、アパートか県立図書館で勉強しました。図書館はエアコンが効いていて快適ですし、静かなので、勉強に最適でした。 ・ボランティア日本語教室…地元の大学でボランティアの日本人が無料の日本語教室(日曜日に2時間)を開いており、いろんな国の人と一緒に勉強しました。 ・留学感覚で技能実習…同僚は休日は遅くまで眠るかスマートフォンで遊び、だれも日本語の勉強をしていませんでした。私は「生活費を稼ぎながら日本に留学(自習留学)」という感覚で、できるだけ学習に時間を取りました。勉強に集中するため最初の2年間はFacebookもやめたほどでした。 この先輩の体験談 先輩6(N2、技能実習、男性) ・訪日前に猛勉強…送出機関で半年間勉強しました。クラス36人の中で1、2番の成績でした。そのためには、自習もがんばりました。7時~11時と19時~22時に自分で勉強しました。1日のうち授業が4時間、自習が7時間でした。さらに、試験前には朝2時~5時にも自習をしました。ほかにも同じように努力している人が何人かいました。 ・少し話せる状態で日本に行こう…ほとんど話せない状態で日本に行く人もいますが、その場合は、行ってから苦労します。そして、基礎的な日本語力や学習の習慣がついていないので、日本に3年間住んでも日本語はあまり上達しません。 この先輩の体験談 先輩7(N2、技能実習、男性) ・毎日勉強…日本に行ってからも毎日勉強し、訪日2年目に日本語能力試験(JLPT)のN2に合格しました。土曜・日曜も4時間ぐらい勉強しました。 ・休憩時間や移動時間にも勉強…単語や文法はFacebookの学習ページを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間や移動の車内で覚えました。 この先輩の体験談 先輩8(一流通訳、留学、女性) ・アルバイトで日本語…最初のアルバイトは日本語学校からの紹介で、スーパーでの仕事でしたが、日本人との会話が少なかったので、半年間でやめました。当時は留学生のアルバイト先が少なく、求人雑誌を見て電話しても面接にこぎつけるが困難でした。そこで、ハローワークに行って、担当者から「仕事を探しているベトナム人留学生がいますが、どうですか」と電話してもらい、面接を受けて合格しました。居酒屋で、お客さんの注文を聞いたり料理を運んだりしました。店長や店員との会話も多く、日本語の練習になりました。 ・授業態度と図書館…日本語学校では、アルバイトで疲れて授業中に眠る人も多くみかけましたが、なんとしても日本語を身につける覚悟で留学したので、眠らないようにがんばりました。また、週末は、近くの公共図書館に行って勉強しました。 ・ボランティア日本語教室…日本人のボランティア数名が毎週水曜に1時間半ぐらい外国人と会話する日本語サークルを開いていました。私はこの日はバイトを入れず、毎週ここに行きました。日本人教師1人、外国人4、5人の少人数教室でした。これ以外に、ボランティアによる無料の料理教室にも参加しました。これらの教室やアルバイト先での会話が日本語力の向上に大きく役立ちました。 この先輩の体験談 先輩9 (N2、技能実習、女性) ・職場の日本人と交流…職場の日本人たちは親切でした。仕事もていねいに教えてくれ、週末に雪や雨で自転車に乗りにくいときは、車で買い物に連れて行ってくれました。食事や観光にもよく連れて行ってくれました。先輩たちとは、遊びでも仕事の休憩時間でもよく一緒におしゃべりをしました。楽しかったですし、日本語の会話力もつきました。技能実習は、給料だけではなく職場環境も大事だと思いました。 ・残業少なく勉強時間確保…残業が少なかった分、仕事が終わってから毎晩2時間、日本語の勉強ができました。また、よい送出機関を選んだので、借金なしで訪日できました。 ・ボランティア日本語教室…毎週末、日本人のボランティアによる無料の日本語教室(2時間)に通いました。 ・日本語で日記…1年間、日本語で日記を書き、それを職場のリーダーに時々添削していただきました。 この先輩の体験談 先輩10(N2、技能実習、男性) ・早寝早起きで勉強時間確保…実習先の寮は4人部屋だったので、集中できるように仲間が眠っている時間に勉強しました。夜11時に寝て朝4時に起き、6時まで勉強です。 ・休憩時間にも勉強…昼休みにも30分間、勉強しました。 ・職場で日本人と会話…帰国後の仕事を考えた結果、お金を稼ぐだけではなく日本語学習をがんばろうと思いました。そして、机上の学習に加え、できるだけ会話の機会を作りました。職場では、日本人に積極的に話しかけ、休日もいろいろな人と交流しました。 ・ボランティア日本語教室…日曜日に2時間、日本人ボランティアによる日本語授業を受けました。様々な国の生徒がおり、ここでの共通言語は日本語で、休日も日本語を使う機会ができました。 この先輩の体験談 先輩11(N1、留学、女性) ・日本語で日記…日本語学校時代、先生に積極的に日本語で質問し、授業後も図書室で3時間勉強しました。また、日本語で日記を毎日書き、学校の先生に時々添削してもらいました。 ・アルバイト先で日本人と会話…日本人とたくさん話すように心がけました。アルバイトは居酒屋が中心で、勤務中にたくさん会話できました。 この先輩の体験談 先輩12(N2、留学、女性) ・半年間の集中学習…日本語がほとんど分からない状態で訪日しましたが、半年間はアルバイトに行かず、授業も自由時間も日本語の勉強に専念しました。その結果、半年間でJLPTのN3のレベルになりました。 ・アルバイトで日本語…大学の紹介で食品工場でアルバイトをしましたが、会話力がついたので居酒屋に採用され、3年半働きました。お客さんから注文を聞いたほか、休憩時間や終了後に日本人のアルバイト仲間とたくさん会話をし、日本語が上達しました。 ・新しく覚えた言葉を実際に会話で使う…勉強で工夫した点は、漢字やフレーズを紙に書き、声を出して覚える▽新しく覚えた単語や文法を実際の会話ですぐに使う▽使い方や意味が分からなければ日本人に聞く▽mazziなどのアプリも活用する――といったことでした。 アルバイトが終わり、日本人の先輩・後輩とおしゃべりタイム この先輩の体験談 いかがでしたか? せっかく日本に滞在するので、成功した先輩たちの経験やアドバイスを生かし、あなたの留学や技能実習を実り多いものにしてくださいね。日本語学習の秘けつについては、下記のページにも詳しくまとめられていますので、参照してください。 留学で日本語を身に付ける7つのこつ 技能実習で日本語を身に付ける7つのこつ
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ベトナムの常識・日本の非常識_05:エスカレーターの意外な乗り方
エスカレーターではどこにでも立ち、お見舞いに花を買ったり、ホテルやレストランでチップを払ったり、夜に口笛を吹いたり…それらの習慣はベトナムではとても一般的ですが、日本では“ダメ”なものばかりです。 “桜の国”、“日出ずる国”―日本。春には桜、秋には紅葉が楽しめるなど、言わずと知れた独自の文化をもつ国として多くの人に知られています。しかし日本人の日常生活の中にある特徴的な文化、マナーについて、ベトナム人はほとんど知らないのではないでしょうか。今回はそのことについてみていきましょう! エスカレーターの乗り方 九州大学(福岡市)在学中の一年生レー ホアン アンは、エスカレーターに乗っているとき後ろから男性に肩をたたかれ「左に寄って」と言われた瞬間を、今でも忘れられないと言います。アンはその見ず知らずの男性の表情が全然愉快でなかったことに少し驚いたそうです。 アンはベトナムの習慣から、エスカレーターに乗った後、友だちと“並んで”立っていたのです。しかし日本はエスカレーターに乗ったら“列を作る”文化がしっかりと築かれています。通常、エスカレーターに乗った際は左(関西では右)に寄って立つ必要があり、もう一方のスペースは急ぐ人(立ち止まらずに昇ったり降りたりしたい人)のために空けておくのです。 日本ではエスカレーターに乗った際は左(関西では右)に寄って立つ ベトナムではそういったことはなく、エスカレーターのどこに立っても問題ないのですが、日本ではアンのような出来事に遭遇しないよう、片側に寄ることをオススメします。 チップをあげると日本人は怒る!? 次は日本の非常に興味深い文化“チップ”を体験するために、レストランに入ってみましょう。ベトナム、特にホーチミン市では、ウェイターにチップを渡すのが比較的一般的です。ベトナム人の多くは理想のサービスが提供されたら、感謝や満足の意を表現するために多少のチップをわたすのが最良の方法であると考えます。 チップをあげると日本人は怒る!? しかし日本でそれをしてしまうと、厄介な状況に陥ってしまうこともあるのであまりオススメできません。日本人(スタッフ)にとってお客が満足するようなサービスを提供することは“当然のこと”と考えらえているためです。むしろチップを渡されることが“侮辱だ”と考えてしまう日本人も少なくないのです。彼らにとってお金は価値を測る尺度の一つではないのです。お金をもらいたいからサービスを提供するのではなく、お客をもてなしたい、という気持ちから行動しているのです。 お見舞いに花を持っていくのはダメなの!? 次に、あなたには入院している日本人の友だちがいて、その人のお見舞いをしたいと考えているとします。ベトナム人のあなたなら、友だちが喜んでくれると思って花を買ってお見舞いにいこうとしますよね。その時、いくつか注意することがあります。 日本ではお見舞いに花を持っていくのはダメなの!? 花を贈ること自体は問題ありませんが、例えば日本ではお葬式に白い花を使うので、白い花はNGなのです。また赤い花は病人に“血”を連想させるのでこれも良くありません。さらに縁起が悪いのは鉢植えの花です。 鉢植えは「根付く=寝着く」という日本語を連想してしまうのです。あなたは友だちに「ずっと寝ててね」と願いますか?一部の地域で鉢植えの花は、その病院にずっと“根付く”ことを願っているのか?というメッセージだとも思われるそうです。 口笛はダメなの !? 澄んだ月明かりが照らす夜、あなたは気分が高揚し、口笛を何度か口ずさもうと思います。ベトナムではもちろん「どうぞご自由に」ですが、日本ではマナー違反になってしまいます。日本には口笛について多くの説話があります。 日本では口笛はダメなの !? 一部の地域で夜の口笛というのは、泥棒がお互いを呼び合う方法であったとされています。そのため一たび口笛の音をきけば、人々は反射的にあたりを見回して泥棒を探したのだそうです。 さらに昔の話では、笛は魂を呼び戻す道具として使われていました。そのため夜の笛の音色は、魂や幽霊が出てくるんじゃないかと人々を怖がらせるものなのです。また地方の子どもたちの多くは、大人たちから「口笛を吹くと蛇が家に入ってくるぞ」と教わります。要するに夜に口笛を吹いたら、良くないことしか連想できない、ということなんですね。 その国の民話、説話はその国独自の文化に深い影響を与えています。その国で日常生活を送るうえで失礼のない振る舞いするために、タブーを学び、尊重していきましょう!
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