日本は海外からの観光客が増えていますが、外国の人々は日本のどこに魅力を感じているのでしょうか。色々考えられますが、和食文化も大きな魅力の一つだと思います。その中でも和菓子は欠かせないものです。
和菓子といえば、「シンプルで素朴な味」「巧みな季節感の表現」「綺麗な細工を施す芸術性」といった特徴を思い浮かべると思います。こんな多くの魅力がある和菓子は、素材が重要な要素です。煮込んだ小豆に砂糖を加え練って作られる、素朴ながらも深い味わいの「あん」は、和菓子の基本的な素材です。ただ、それだけなら「WAGASHI」がこれほど世界に注目され、共通語になることはありません。外国人にとって春の桜、秋の紅葉などの絶妙な季節感を表現できる和菓子は、本当に驚くべきものです。色の加減や花びら一枚一枚まで形にする職人の巧みな細工も素晴らしく、その繊細さは「食べるのがもったいない」「ずっと見ていたい」と言われるほどの魅力を持っています。四季折々で販売され、目で見て舌で味わうことで季節の移り変わりを感じることができるのは、和菓子ぐらいでしょう。
残念ながら和菓子作りは代々伝えられた技術を駆使して完成されるものが多く、簡単には真似することができないため、日本以外で味わうことは難しいです。日本に滞在するベトナム人の皆さんには、心地よい食感と綺麗な見た目の〝季節の和菓子〟をぜひ味わっていただき、日本ならではの文化を楽しみましょう。