東京都港区の東京出入国在留管理局Ⓒ毎日新聞社
日本では少子高齢化が進んで10年連続で人口が減少しており、労働力が不足しています。そのため、外国人材に頼る傾向が強まっています。2019年6月末現在の統計で、日本の在留ベトナム人は約37万人。そのうち留学生は約8万人で約22%を占めています。留学生も日本の大切な労働力で、 多くの留学生は飲食店やコンビニ、スーパーマーケット、食品工場などでアルバイトをしています。
ベトナムと比べて日本でのアルバイトの収入は高いため、学生はお金を稼ぐことに集中してしまってオーバーワークになりがちで、日本で勉強するという主目的を忘れてしまうこともあります。さらには、盗難や違法取引に手を染めてしまうケースもあり、その結果、外国人、特に留学生に対する日本の取り締まりが強化されています。2018年、ベトナム人が渡日する際のビザ審査が厳しくなりました。同時に、在留中の留学生のビザ更新も審査が厳しくなりました。
年収が高いことや学校の出席率が低いことが分かると、ビザ更新(在留資格の期間更新)の申請後に約80%の学生が課税証明書や銀行通帳のコピー、給料明細などの書類を追加で求められます。したがって、念のためアルバイトの給料明細は保存する必要があります。複数のアルバイトをした場合、給料の振り込み口座を分け、分かりやすくしておくことを勧めます。そうすると、ビザの更新申請をしやすくなります。皆さん、ビザ更新を申請する際は自分の年収を把握してから入管に行いましょう。
学校選びも大事です。日本で高い評価を得ている学校の留学生は、ビザ更新の際も審査期間が短く、認定される在留期間の長さも長い傾向があります。ある学校で不法滞在や退学、出席率が低い学生が多いと、その学校の留学生全体が入管から厳しく審査されます。
日本は2019年4月、法律を改正して特定技能制度を作りました。特定技能による労働力が今後日本で増えていくので、留学生を雇うニーズは下がり、留学ビザはより本来の目的(学習)にそって運用されるようになります。 ビザ更新をよりスムーズにできるよう、勉強とアルバイトのバランスを考える、アルバイトの給与明細を保管しておく、などの対処をしていき準備しましょう。