日本人の実に約60%が自転車を使っていて、1人あたりの保有台数は世界でも6~7位です。今回はそんな日本の“自転車文化”を紹介します。
日本では現在、約70,000,000台が保有されており、実際に乗られている自転車の数としては世界で2番目です。(1位は500,000,000台で中国)
毎年、日本では約800,000台の自転車が生産されていますが、販売台数はその倍以上と言われており、2010年には約3,000,000台も売れたそうです。2019年までにその数は1,630,000台にまで減りましたが、それでも年間の消費台数においては依然として世界のトップクラスです。
そんな日本ですが、最も愛用されているタイプの自転車が“お母さんの自転車=通称ママチャリ”です。ママチャリは主に主婦や中学・高校生たちに好んで使われるタイプの自転車で、女性がスカートをはいていても乗りやすいようにデザインされています。昔はベトナムでもママチャリが普及しており、当時は“ミニ ニャット(日本のミニ自転車)”と呼ばれ親しまれていました。
ママチャリは前輪部と後輪部の両方にチャイルドシートを載せることができる、日本で唯一の自転車だと言えます。前後に子どもを2人乗せて走っている主婦の姿は、外国人旅行者にとっては珍しい光景です。ただし日本の法律上、後ろに乗せられる子どもの年齢は6歳未満と決まっているので注意が必要です。
また多くの主婦たちは、最近の電動アシスト自転車の進化に助けられていると言ってもよいでしょう。電動アシスト自転車は日本全体の販売数の約10%を占めるのだそうです。
日本は世界一安全な国で、犯罪発生率も極めて少ないです。しかし「自転車の盗難」に関しては例外であることにビックリするかもしれません。警察のレポートによると、2013年にはおよそ300,000台の自転車が盗難の被害に遭っているのです。この数は2019年には約170,000台に減ってきてはいますが、私たちがイメージしている“桜の国”でそのような事実があることにショックを受けるのではないでしょうか。
自転車の盗難に関連した話として、多くの日本人は自転車と一緒にチェーンロックも買っています。高額な自転車を買った人ほど大きくて丈夫で高額なチェーンロックを買っています。
広い通りで人通りがなくても、どこにでも駐輪して良いわけではありません。違法駐輪をした場合、自転車のカゴの部分などに“警告”と紙が貼られます。その後もし再犯をしてしまった場合、自転車は撤去されてしまいます。その場合は自転車の保管所まで取りに行き、罰金を支払い、自分で自転車を漕いで帰ることになります。
他にも私の個人的な経験からお話したいのですが、日本に来て間もないうちは、高価な自転車を買うのはおすすめできません。日本には中古自転車を販売しているお店がたくさんあり、値段も安く、自転車の質も新車と遜色ないものもありますよ!