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留学の専攻と就職時の職種
留学後の日本での在留資格
日本の大学や専門学校で留学後、日本で働こうとする場合、働くための在留資格に切り替える必要があります。その際に最もポピュラーな在留資格は「技術・人文知識・国際業務」ですが、実は留学先の教育機関の種類や専攻によってこの在留資格に円滑に変更できる場合とそうでない場合があります。これを知らずに留学すると、日本で希望の職業に就けない場合もありますので、ご注意ください。
【センチュリー法律事務所・杉田昌平弁護士】
留学後の日本での在留資格
これは原則としてホワイトカラーの仕事を行うための在留資格で、多いのは「エンジニア」「通訳」「翻訳」などです。この在留資格でも工場などで働けますが、専門技術・知識を伴う仕事でなければならず、単純作業だけの仕事はできません。
*「技術」=大学や専門学校で学んだ自然科学系の技術や知識を使う業務
*「人文知識」=大学や専門学校で学んだ法律学、経済学など社会科学系の知識を使う業務
*「国際業務」=外国の文化に基づく思考や感受性を必要とする業務
ここで注意点があります。「技術」や「人文知識」は大学や専門学校で学んだ技術や知識を使う仕事を行うことを想定しています。「国際業務」も外国の文化や感受性を使う仕事を指します。そのような知識や感受性を使わない仕事は、この在留資格ではできません。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格でレストランの調理をしてしまうといった事例が報告されていますが、これは不法就労となってしまいます。
学校や専攻の選び方で就職先が限定される
留学を終え「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で就職したい場合、大学や専門学校で学んだ「技術」「人文知識」の内容(専攻)と合致した仕事に就くことができます。
⚫ 大学卒業の場合
その仕事が自分の専攻と合致しているかについては、大学であれば広く判断され、専門学校であれば狭く判断されます。例えば、大学の文学部、法学部、経済学部などのどこを卒業しても「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で就職できる仕事の種類はあまり変わりません。そして、この場合の「大学」は日本の大学に限られず、ベトナムの大学を卒業している場合も、日本の大学を卒業した場合と同じように取り扱われます。
ベトナムの大学を卒業してから日本に留学するケースもよくあります。
⚫ 専門学校卒業の場合
一方、専門学校卒業の場合は、「技術・人文知識・国際」の在留資格を申請する際に、専門学校での専攻と仕事内容との関連性が細かく審査されます。このため、専門学校に進学する際は、将来の仕事のことを考えて慎重に選択しなければなりません。親切な専門学校であれば、入学前にコース選択の相談に乗ってくれますので、利用しましょう。
「留学」によって皆さんの目標に近づくことができるよう、KOKOROの先輩留学生たちの体験談も参考にしながら、学校選びやコース選びを適切に行ってください。
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総まとめ:年金に関する重要ポイント
日本に住む外国人が年金制度について正しい知識を持たないためにさまざまな不利益を受けることがあります。「留学生は年金に入らなくてもよい」と聞いて、信じていたら、就職したときに数年分の年金保険料をまとめて請求された▽留学生向けの年金保険料免除手続きを知らなかった▽仕事中に大けがをして障害を負ったが、会社が従業員を年金に加入させていなかったので、「障害年金」を受給できない――などといったケースがたくさんあります。年金に関する正しい情報をまとめました。 年金の種類とメリット 日本の公的な年金制度として「厚生年金保険」と「国民年金」があります。日本に住む外国人にも加入する義務があり、大きく分けてサラリーマンが厚生年金保険、それ以外が国民年金に加入します。 年金保険料を支払うことで下記のような年金を受給できます。 ①老齢年金10年以上保険金を納めた人は、65歳になれば、年金を毎年受け取れます。これは海外で受け取ることもできます。受給額は納めた保険料の額によって変わります。 ②障害年金病気やけがで障害を負った場合に支給 ③遺族年金本人が亡くなった場合、配偶者か子どもに支給 数年だけ働く外国人の場合、特に注意が必要なのは②の障害年金です。仕事中に大きなけがをした場合、労災保険が支給されることがありますが、障害が残った場合、障害の程度によっては、さらに障害年金も支給されます。しかし、年金に加入していなかった人には支給されません。 年金制度全体についてくわしく知りたい場合は、下記の記事をお読みください。 健康保険と年金 留学生の年金と保険料免除 「厚生年金保険」は会社などが加入手続きを行いますが、「国民年金」は自分で加入し、自分で保険料を納めます。20歳以上の留学生も国民年金に入らなければなりません。国民年金の2022年度の保険料は毎月16,590円です。 加入方法 ・ 20歳以上で入国→市区町村の役所か近くの年金事務所で手続き ・ 19歳以下で入国→20歳の誕生日から約2週間以内に自宅に「国民年金加入のお知らせ」や年金保険料の納付書が届きます。 留学生の保険料免除 学生の場合、卒業まで保険料を納めなくてもよい「学生納付特例制度」がありますが、申請が必要です。申請せずに保険料を納めないと「滞納」になります。すると、日本で就職したときなどに、滞納していた保険料をまとめて請求されます。 「留学生は年金(保険料)を支払わなくてもよい」という情報がSNSなどに掲載されていることがありますが、それは間違いです。年金保険料を支払わなくてもよいのは、「学生納付特例制度」の適用を申請し、認められた場合だけです。 留学生の年金についてもっとくわしく知りたい場合は、下記の記事をお読みください。 「留学生は年金を払わなくてもよい」は間違い! 会社が従業員の年金加入を怠るケースもある 滞納した年金保険料の催告状(督促状) 会社が従業員を厚生年金保険に入れることは法律で決められた義務です。 厚生年金保険の保険料は会社と従業員が半分ずつ支払い、従業員の負担分は毎月の給与明細に記載されます。給与明細の「厚生年金」などの欄に金額が記入されていない場合は、あなたが厚生年金に入っていない可能性があります。そのときは次のように対処してください。 ・厚生年金保険への加入を会社に依頼する。 ・年金事務所に相談する。(その後、年金事務所が調査し、会社に加入を促します)。 「日本でエンジニアとして3年間働いた後、転職した。すると、最初の会社が自分を厚生年金に加入する手続きや年金保険料の支払いをしていなかったことが分かり、3年分の年金保険料を請求された」というケースもあります。くわしくは下記の記事で紹介しています。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 困りごと相談簿 file 10 会社でもこのようなケースがありますし、農業などの個人事業者が技能実習生を雇用している場合でも、年金の加入漏れが多数報告されています。注意してください。 給与明細をチェック! [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 給与明細の見方など 会社や雇用主があなたの年金保険料を払っているかどうかは、給与明細でチェックできます。給与明細の「厚生年金」などの欄に金額が書き込まれているかどうかをチェックしてください。 滞納した保険料を納めないとどうなる? 年金保険料を滞納し、役所からの督促に応じなかった場合、次のような重大な不利益を受ける可能性があります。 ・在留期間を更新できない。 ・財産(貯金や給料など)を差し押さえられる。 ・永住権を取得できない。 ・遺族年金や障害年金を受給できない。 滞納分をまとめて請求されて困った場合は、納付方法などについて、勤務先の会社や近くの年金事務所に相談しましょう。分轄納付もできますし、収入が少ない場合は、納付を一部免除してもらえるケースもあります。 「学生納付特例制度」は後から申請し、過去にさかのぼって適用してもらうこともできます。ただし、申請時点から2年1カ月前の分までにしか適用されません。 まとめ 日本に住む外国人に年金に関する正確な知識が行き渡っていません。この記事では年金に関するポイントをまとめました。 ・年金加入は在住者の義務・年金加入のメリット:老齢年金・年金加入のメリット:障害年金・年金加入のメリット:遺族年金・留学生が年金に加入する方法・留学生の年金保険料の免除手続き・会社が従業員を年金に加入させていないケース・給与明細をチェックしよう!・滞納した年金保険料を納めなかったらどうなるか? 日本に住む際、年金保険料の納付や免除手続きはとても重要です。わからないことは外国人向けの相談窓口や年金事務所などに確認してください。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 総まとめ・ベトナム人向け相談窓口
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留学生の就活体験記_02(2022年卒業)
会社説明会にたくさん参加し、就活サイトからたくさんの会社に応募する。そのような日本での標準的な就職活動(就活)以外に、学校などのサポートで内定をゲットする留学生もたくさんいます。学校選びの参考にもなりますので、そのような先輩留学生たちの事例を紹介します。 学校からの紹介で応募1社だけで内定! 地方都市で留学した学生の中には「就職も地方で」という人もたくさんいます。ゆったりした気持ちで暮らせるのと、生活費も安いからです。留学先の香川県での就職を希望したニさんは学校の紹介で無事に就職先を見つけました。 日本語能力試験(JLPT)N2で会話力も高いニさんは地元の金属製品メーカーから内定をもらいました。ニさんは今後、同社で技能実習生のサポートなどを担当します。 ニさんの経歴 ・フエの高校を卒業。現地の日本語センターで日本語を勉強。 ・2018年:穴吹ビジネスカレッジ日本語学科入学 ・2020年:穴吹ビジネスカレッジ国際ビジネス学科入学 ・2021年:就職内定(11月) ニさんの就活スケジュール 学校の仲間(左から2番目がニさん) 穴吹ビジネスカレッジの留学生が地元で就職したい場合は、学校からの紹介が就活の中心です。 ① 学校から紹介された企業をグループで訪問 ② その企業に入りたい場合は、履歴書を提出 ③ 書類審査にパスしたら面接 ニさんは、帰国を望む家族の意向で最初は履歴書を出しませんでしたが、8月から本格的に就活を始めました。そして、学校の紹介で10月に初めて面接を受け、その会社から11月に内定をもらいました。 ・2020年7月:就活の準備を開始(資格試験の勉強や就活に関する授業) ・2021年8月:就活を本格的に開始 ・ハローワークを訪問(3〜4社を紹介されたが、地元企業ではなかったので、応募せず) ・学校から紹介された3社のうち1社をグループで訪問(10月) ・その会社の面接(訪問の約1週間後) ・内定(面接の2日後:11月) 10月の会社訪問では、工場や事務所を見学し、半年前に入社したベトナム人エンジニア2人と話をすることもできました。 学校から紹介を受ける場合 ニさん(右端)と学校の仲間 皆さんは、ニさんのように1社だけに履歴書を出し、その会社から内定をもらうケースは少ないのではないかと思うかも知れません。しかし、この学校から会社を紹介してもらう場合は、会社を訪問して気に入ったらその会社に履歴書を出し、内定をもらえたら、そこに入社します。もし、だめだった場合は、学校が次の会社を紹介してくれます。 ところで、ニさんは応募した会社は1社だけですが、就活準備をしっかり行いました。履歴書やエントリーシートを早めに完成させ、資格(簿記3級、エクセル準2級、ワープロ3級、社会人常識マナー検定、ビジネスマナー検定3級、ビジネス文章検定3級)もたくさん取りました。 インターン先の会社に内定 ヒエンさんは就職に強いことで有名な大阪の専門学校「エール学園」の紹介で長期間のインターンシップを経験し、インターンシップ中にその会社から内定をもらいました。4月から同社でベトナム人向けの商品PRやベトナムの取引先開拓などを担当します。 ヒエンさんの経歴 ・フエの高校を卒業。地元で半年間、日本語を勉強。 ・2017年:日本語学校入学 ・2019年:エール学園応用日本語学科入学 ・2020年:エール学園国際ビジネス学科入学 ・2021年11月:就職内定 ヒエンさんの当初の就活 ・2021年3月:履歴書作成を開始 =学校で書き方を習い、書いた後、学校の先生が修正 ・マイナビで探した会社説明会に参加(主に3~4月) =20~30社にエントリーシート提出 =計7社の面接を受けるが、すべて1回で不合格(主に6~7月) ・学校の先生や同級生と一緒に合同説明会にも参加 =5社にエントリーシート提出 =いずれも書類選考で落選 ・ハローワークも訪問 =行きたい会社が見つからず インターンシップ先から内定 ヒエンさん ヒエンさんは一般学生と同じ就活ではなかなか最終面接に進めませんでしたが、学校がインターン先として3社を紹介してくれました。 ・学校紹介の3社に履歴書提出(6月) ・うち1社だけ面接(6月) ・インターンシップに参加(7月) インターン先は大阪市内の化粧品メーカー(事務職)で、勤務は週2回(10時~16時)でした。4週間働き、夏休みをはさんで、9月からもう一度働きました。主な仕事はベトナム人に商品をPRするためのFacebookを開設し運営することでした。インターンシップを続けていた11月15日、その会社から採用内定の連絡がありました。 WA.SA.Bi.の紹介で内定 学校以外にも留学生の就活をサポートしてくれるところがあります。大阪のIT専門学校に通っていたヴィさんはWA.SA.Bi.から紹介された会社に応募し、内定をもらいました。今年4月からその会社でソフトウェア開発の仕事をします。 ヴィさんの経歴 ・ベトナムの高校を卒業 ・2018年:日本語学校入学 ・2020年:日本コンピュータ専門学校入学 ・2021年:就職内定(11月) ヴィさんの就活 ヴィさんはWA.SA.Bi.のオフィスでIT会社の一次面接(オンライン、約20分)を受けました。それに合格したので、次はその会社に行って対面で二次面接を受けました。その約2週間後、WA.SA.Bi.を通じて採用内定の連絡をもらいました。 ・2020年12月:就活サイトの使い方や履歴書の書き方などを学校で習う。 ・日本で就職するか帰国するか迷い、しばらくは就活を行わず。 ・2021年9月:WA.SA.Bi.のFacebookページで見つけた求人2件に応募 ・10月:そのうち1社の書類審査に合格し、一次面接(オンライン) ・10月:二次面接(対面) ・11月:採用内定 WA.SA.Bi.のサポートシステム 応募者のオンライン面接をするWA.SA.Bi.スタッフ WA.SA.Bi.の求人情報は留学生を採用したい企業の求人だけを紹介しています。WA.SA.Bi.による就活サポートの流れを説明します。 ① WA.SA.Bi.が紹介している求人に応募 ② WA.SA.Bi.と面接後、WA.SA.Bi.が企業に推薦 応募者は会社と直接やりとりをせず、WA.SA.Bi.が会社とやりとりをします。 ③ 企業が書類選考をおこない、WA.SA.Bi.を通して結果を知ります。 ④ 本番までにWA.SA.Bi.が面接指導をします。 ヴィさんはWA.SA.Bi.の面接指導を2回(オンライン1回、対面1回)受けました。 ⑤ 会社の面接 ⑥ WA.SA.Bi.が面接の合否や内定について留学生に連絡 新型コロナの影響 この1年間、新型コロナの影響で留学生の求人は減り、厳しい就活状況でした。しかし、悪いことばかりではありません。多数の留学生の就活をサポートしているWA.SA.Bi.のスタッフがコロナ禍での就活の状況を説明します。 コロナの影響で大変だったこと ・インターンシップや対面の企業説明会、合同説明会の多くが中止された。 ・外国人の新規入国がほとんどなかったため、求人が少ない職種も多かった(例えばホテルや技能実習生のサポート)。 ・友人と一緒に会社説明会に行くなどグループ行動が減り、不採用が続いた場合に孤独感が増す。 コロナの影響で良かったこと ・自宅でオンラインで就職活動ができる(ZOOMやSKYPEなど)。そのため、交通費と時間を節約でき、遠方の会社の説明会や面接にもたくさん参加できる。 ・都会だけではなく、地方企業にも応募しやすい。 まとめ 留学生が日本で就職することは難しいと言われています。しかし、今回紹介した先輩たちのように、学校のサポートで採用内定をもらう人もたくさんいます。エール学園(大阪市)も穴吹ビジネスカレッジ(香川県高松市)も就活サポートが手厚い学校です。留学先の学校を選ぶ際は、その学校がどのような就活サポートをしているかもポイントです。 また、留学生の就活だけをサポートするWA.SA.Bi.のような組織も活用してください。たくさんのサポート実績があり、留学生の就活にくわしいスタッフ(日本人、ベトナム人)が対応してくれます。
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留学生の就活体験記_01(2022年卒業)
岡山の私立大学を卒業し今年から日本で働くザンさんは4年間授業料無料の特待生でしたが、新型コロナの影響で就職活動には苦戦しました。しかし、模範的な就活を続けたため、最後は希望に合った企業から内定をもらえました。日本で就職したい留学生向けに彼女の模範的な就活ノウハウを紹介します。 まずは自己分析からスタート 私が就職活動(就活)の準備を始めたのは大学3年の始めごろです。 ・大学の「キャリアデザイン」の授業で、就活の準備や流れについて学習 ・自分に合った仕事を考えるために、まず自己分析。マイナビの適性診断を参考に先生と相談。 マイナビの適正診断の結果、「コミュニケーション力が高い」などの結果が出ました。ただし、この診断で選ぶ回答には自分に当てはまるものがない場合もあり、分析に限界があります。そこで、結果を参考にして大学の先生と何度か面談し、自己分析を仕上げていきました。その過程で、どのような仕事につきたいかがわかってきたので、次に業界や企業について調べました。 大学のサポート 私の通った環太平洋大学(IPU)は手厚い就活サポートをしてくれました。2年生のときから就活に関する授業が始まり、就活が終わるまでフォローしてくれました。IPUが留学生にしてくれたことを紹介します。 ・就活の基礎知識の授業 ・先生が学生の自己分析をサポート(大学3年) ・先生が学生の個別相談に応じ、履歴書を一緒に作成(大学3年) ・会社説明会や留学生を採用している企業の情報を学生に配信 ・何度も面接練習(ビデオ電話も利用) ・いつでも相談に対応 エントリーシートや履歴書は「学生時代に力を入れたこと」や「自己PR」を重点的に書き、3年生の11月までに仕上げました。履歴書に関する授業もありましたが、履歴書を完成させるまでにキャリアセンターの先生に4回、個別指導もしてもらいました。 私の就活スケジュール 3年生の3月以降は合同説明会があり、たくさん参加しました。エントリーシートは約20社(マイナビから10社、リクナビから10社)に出しました。そのうち約80%は小売業で、残りはベトナムに拠点を持つ会社でした。 このうち書類選考をパスして面接に進めたのは約10社でした。1社落ちたら新たに1社エントリーするようにしました。そして、その会社のことをよく研究し、面接で聞かれる質問を考えて一生懸命練習しました。面接練習は大学の先生にも手伝ってもらいました。 会社の業務内容については次のような手段で調べました。 ・マイナビやリクナビの就活サイト(会社情報) ・各社の公式サイト ・岡山県の会社については大学のキャリアセンター(サイトよりくわしい) また、大学が主催する合同説明会(4回)や岡山県の団体が主催する合同説明会もありました。説明会の多くが新型コロナの影響でオンラインで開催されました。 留学生を採用する企業 私はたくさんエントリーシートを出すのではなく、その会社が留学生を採用する意欲を調べてから出すようにしました。留学生の採用予定がない企業に応募しても、ほぼ100%不合格になり、不採用の連絡が続くと自分が落ち込んでしまうからです。留学生の採用意欲については、次のようなことに注意して調べました。 ・就活サイトの会社情報ページに「留学生積極採用」というタグが付いていることがある。 ・会社情報ページの採用実績欄に留学生の採用実績を記している会社もある。 ・新卒採用の多い会社なら、留学生限定の説明会を開催することもある。 ・大学のキャリアセンターが、留学生を積極的に採用している企業を把握している場合がある。 内定 面接のため新幹線で東京へ(左)、面接の際に撮影した社内風景 私は約20社にエントリーシートを出して約10社の面接を受け、2社から内定をいただきました。最初に内定をいただいたのはスーパーマーケットの会社です。そのときの内定までの流れを紹介します。 ・マイナビのサイトからエントリーして説明会に参加(4月末) ・説明会から1週間以内に履歴書を郵送(書類選考) ・オンラインで一次面接(5月上旬) ・対面で最終面接(5月中旬) ・内定連絡(5月末) その後も就活を続け、11月に東神開発という高島屋の子会社から内定を頂きました。商業ビルの管理が主な仕事ですが、昔からベトナムでショッピングモール開発なども行っており、私は将来はベトナムで働く可能性もあります。 この会社については、マイナビに登録した私の情報を見たマイナビグローバルという会社が、非公開の求人票(大卒ベトナム人限定)を送ってきてくれたのが応募のきっかけでした。 同社に決めたのは、仕事内容と会社の雰囲気からです。就活では各社の人事や幹部の方々と接する機会がありますが、その方々と一緒に働きたいと思えるかどうかも企業選びのポイントだと思います。 新型コロナの影響 大学でオンライン企業説明会に参加 新型コロナの影響で一番大変だったことは、不景気で採用が厳しかったことです。就活が終わってからキャリアセンターの先生も言っていましたが、今回は全体的にかなり厳しい就活だったそうです。TOEIC満点の同級生2人もかなり苦戦していました。 また、会社説明会や面接がオンラインで行われることが多く、友だちと一緒に行動することが少ないので、孤独におちいりがちでした。そこで、IPUは大学に学生を集め、オンライン合同説明会を一緒に受けられるようにしてくれました。私はこれに参加して先生や友だちと話をし、気分転換や情報交換をすることができました。 ところで、オンラインの説明会が多かったので、たくさんの説明会に参加できたのはよい点でした。「今日は東京の会社の説明会に参加し、明日は大阪の会社の説明会に参加する」といったこともオンラインなら時間的にも費用的にも負担が少なく、助かりました。 まとめとアドバイス これから本格的に就活をする後輩の皆様に、私が就活を終えて感じたことを紹介します。 資格 私は履歴書に書ける資格としては、日本語能力試験(JLPT)N1、ビジネス日本語能力テスト(BJT)J2、TOEIC 860点だけでした。 就活中に感じたことは、日本語の資格が非常に重視されるということです。ほかの資格をたくさん取るよりも、できれば大学3年の冬までにN1(難しければN2)を取っておくことをお勧めします。また、BJTも多くの企業に知られていたので、受けてよかったと思いました。 私はベトナムの高校で英語を集中的に学習しTOEICのスコアは860でしたが、就活ではそれほど重視されなかったように感じました。 納得するまであきらめないで 私は一つ目の内定を4年生の5月に、二つ目を11月にもらい、2番目の会社を選びました。最初に内定をいただいたのは、第一希望の会社に最終面接で不採用となり、落ち込んでいたときでした。就職先を決めた友だちも増え始め、あせりもあったので、まだ納得していないのに、その会社に決めようかとも思いました。 しかし、一つ内定をもらったからこそ、別の会社にも積極的にチャレンジできると思い、納得できるまで就活を続けることにしました。11月に内定をもらった会社については、とても縁を感じています。 私は一つ目の内定を4年生の5月に、二つ目を11月にもらい、2番目の会社を選びました。最初に内定をいただいたのは、第一希望の会社に最終面接で不採用となり、落ち込んでいたときでした。就職先を決めた友だちも増え始め、あせりもあったので、まだ納得していないのに、その会社に決めようかとも思いました。 しかし、一つ内定をもらったからこそ、別の会社にも積極的にチャレンジできると思い、納得できるまで就活を続けることにしました。11月に内定をもらった会社については、とても縁を感じています。 皆さんも、あせりや心の疲れに負けそうになるときがあるかも知れませんが、自分が納得できるまであきらめずに就活を続けてください。そして、学校の先生や友だちに遠慮せずに相談し頼ることで、お互いに支え合って就活を乗り切っていただければと思います。がんばってください。
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★基本情報=留学目的と学校
私費で日本に留学する場合、最初に日本語学校に通うケースが一般的です。せっかく多額の費用をかけて留学するので、その後の進学先(専門学校、短大、大学)や学校卒業後の進路についてよく考え、将来の計画を立ててから留学を始めましょう。 留学先の学校・大学 留学先の学校にはさまざまな種類があります。留学後にどのような将来を目指すのか、先にそれを考えてから学校を選びましょう。留学後の進路を考えるには、センパイ留学生たちの体験談も役立ちます。KOKOROではたくさんのセンパイの体験談を紹介しています。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 体験談(留学・高度人材)|KOKORO ◆留学先の学校の種類 教育機関 目的 入学条件 日本語力 就学年数 日本語学校 日本語を勉強 高卒 N4-N5 1-2年 専門学校 職業に必要な知識・能力を身に付ける 高卒 N2-N3 2-4年 高等専門学校 実践的な技術者になるための勉強 高卒(15歳以上の場合は中卒) N2程度 通常3年 短期大学 専門分野を研究 高卒 N2程度 2年 大学 専門分野を研究 高卒 N2程度 4年 大学院 専門分野を研究 大卒 日本語で研究する場合はN1-N2 修士2年博士3年以上 ※「日本語力」は入学時に必要な平均レベル ■留学前にすべきこと ・日本語の勉強 =通常、日本語学校から留学を始めますが、N3-N4で訪日すると、日本語学校を1年で卒業できる可能性が高まります。すると、留学費用(学費・生活費)を大幅に節約できます。 ・情報をよく調べて日本語学校を選びましょう。 ・留学後の進路を考えて計画を立てましょう。 平均的な学費 学費は学校によって差があり、所在地のエリアによっても相場が異なります。また、授業料減免制度(授業料ゼロ・半額など)のある学校もあります。学校の学費も調べられるサイトをこのページで紹介しますので、参照してください。 留学の最初の年に払う「入学金+授業料」の平均額は下の表の通りです(=JASSO調べ)。これ以外に教材費・実習費などが必要な場合もあります。 国立 公立 私立 大学院 約820,000円 約930,000円 約1,000,000円 大学(学部) 約820,000円 約930,000円 約1,100,000円 短期大学 約610,000円 約610,000円 高専(国立) 約320,000円 専門学校 約850,000円 日本語学校 約610,000~約1,050,000 ※100円=約20,000 VND(2021年12月24日現在) 日本語学校 特徴 ・日本での生活や就職、進学のために必要な日本語を勉強 ・学校法人や会社などが運営。約600校(留学生約60,000人)。 ・入学時期は通常4月と10月(1月や7月に始まるコースをもつ学校もある) 入学条件 ・高校卒業 ・N5程度の日本語能力 ・費用の支払い能力 入学後 ・1~2年間、日本語を勉強 卒業後 ・日本の専門学校や大学などへ進学 =N2-N3の日本語力が必要 ・「技能・人文知識・国際」の在留資格を取得して就職 =ベトナムで短大(職業訓練校は除く)以上卒業か、日本で専門学校以上卒業が必要。仕事にはN2以上の日本語力が必要。 ■日本語学校のリサーチ 日本語教育振興協会のサイトより [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 日本語教育振興協会のHP(日本語、英語) =実績のある学校が多い「日本語教育振興協会」の加盟校を紹介 =学校ごとに在籍者数やJLPTの実績、進学状況も紹介(毎年更新) [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 文部科学省のHP(日本語) =文部科学省の調査に応じた学校の情報を紹介(2017年の情報) =学校ごとに在籍者数やJLPTの実績、進学状況も紹介 専門学校 特徴 ・仕事に必要な知識・技能を習得するための学校(経営、医療、ファッション、IT、通訳、宿泊など) ・進学のためのコースもある ・入学時期は4月と10月 ・学生割引など、専修学校生としての特典を受けられる 入学条件 ・高校卒業 ・N2-N3程度の日本語能力 ・費用支払い能力 入学後 ・2年間、専門科目を勉強 卒業後 ・日本で就職可能 =「技能・人文知識・国際」の在留資格 ■専門学校のリサーチ [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 留学生受入専門学校名簿検索(日本語、英語) =Webサイト“STUDY in JAPAN” =各専門学校の概要を紹介 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 専門学校検索(ベトナム語もOK) =Webサイト“Japan Study Support” =全国の専門学校の概要を名前で検索 高等専門学校(KOSEN) 特徴 ・実践的な技術者になるための勉強をする 入学条件 ・高校卒業 ・N2程度の日本語能力 ・費用支払い能力 入学後 ・3年間、工学系の専門科目を勉強 卒業後 ・日本で就職可能 =「技能・人文知識・国際」の在留資格 ■高専のリサーチ [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 国立高専一覧 (日本語・英語) =全国の国立高専のWebサイトのリンク一覧 大学 入学条件 ・高校卒業 ・N2程度の日本語能力(英語のみの場合もあり) ・費用支払い能力 入学後 ・4年間、専門分野を研究 卒業後 ・日本で就職可能 =「技能・人文知識・国際」の在留資格 ■大学のリサーチ [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 大学検索(ベトナム語もOK) =Webサイト“Japan Study Support” =全国の大学の概要を名前で検索 専攻と就職の関係【重要】 日本で専門学校や大学を卒業して「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(ビザ)を取得して就職するには、学校での専門・専攻と仕事内容との関連性が厳しく審査されます。 この要件をクリアできず、在留資格を得られない例が非常に多いので、留学前に将来やりたい仕事をよく考えたうえで、大学や専門学校の学部・専攻・学課などを選びましょう。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 留学の専攻と就職時の職種|KOKORO 技術 大学や専門学校の学部・専攻などと仕事内容との強い関連性が必要 仕事の例 =IT技術者(プログラマー、システムエンジニア)、WEBデザイナー、設計・研究開発部門、工事現場のスーパーバイザー、工場の生産管理者(自ら作業はしない) 人文知識 大学や専門学校の学部・専攻などと仕事内容との強い関連性が必要 仕事の例 =経理、法務、営業、財務、人事、総務、企画、貿易業務 国際業務 ・日本の大学や大学院を卒業→学部・専攻と仕事内容との関連性は問われない ・外国の大学や大学院を卒業→日本語能力の基準を満たせば、関連性は問われない ・日本の専門学校が最終学歴→学部・専攻と仕事内容との強い関連性が必要 仕事の例 =貿易業務、企業の海外拠点・取引先との連絡業務、外国人客の多い免税店・ドラッグストア等の小売店(飲食店・コンビニは除く)、現場で働く技能実習生や外国人留学生の管理・通訳業務、ホテル(フロントか外国旅行会社との連絡業務)、旅行会社、外国人向け不動産会社、通訳・翻訳会社 個別相談窓口 専攻の選び方が分からない場合、例えば、下記リンク先からメールで相談を受け付けてもらえます(無料)。多国籍のスタッフが対応します。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 留学生支援サイト“WA.SA.Bi.” (多言語)
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