日本語能力試験(JLPT)N1・N2の先輩たちも最初はN5レベルの勉強から始めました。先輩たちの学習方法を採り入れて日本語力を高め、あなたのキャリアアップにつなげましょう。また、留学する場合は、留学前にベトナムでできるだけ日本語力をつけてから日本に行く方が、留学の効果が高まります。
それでは、留学前にベトナムで高い日本語力を身に付けた先輩たちの学習法をシリーズで紹介します。今回は、短大を卒業して働いていた先輩が仕事をやめて日本語学習を始め、10カ月間でN3を取り、日本での留学を1年間短縮できた話です。
私は調理師コースのある短期大学で勉強し、ベトナムの調理師資格を取りました。短大在学中は、ハノイの日系焼肉店で働きました。短大卒業直前に焼肉店の正社員になり、日本食の調理を担当しましたが、もっと本格的な日本食を作れるようになるために日本に留学することにしました。
私は焼肉店を退職して2013年9月に日本語教室に入り、初めて日本語を勉強しました。調理を学ぶ手段として日本語が必要なので一生懸命勉強し、3カ月で日本語能力試験(JLPT)N5に合格しました。しかし、1回目の留学の在留資格申請が不許可となり、予定していた2014年7月からではなく2015年4月から留学することになりました。留学開始が9カ月延びた間に日本語の勉強をもっと頑張り、2014年7月になんとN3に合格しました。
それでは、私の日本語の勉強方法を紹介します。
私は留学を始めるまでの1年半、日本語教室で学んだほか、次のような努力をしました。
✔︎ 家でも毎日3時間以上、机の前に座る習慣をつけた。✔︎ 日本語教室の授業を何日分も先取りして勉強した。✔︎ 自分の便利なように分類した単語や文法のノートを作った。✔︎ 「みんなの日本語」以外に「新完全マスター」シリーズを使った。
また、これ以外に、実生活で日本語を使う努力もしました。
私はこのように、留学前にベトナムで1年半、生まれて初めて集中的に勉強してN3に合格し、さらに、実生活でも日本語をたくさん使う努力をしました。このため、日本に行ってからは、日本語学校で1年目のコースを免除され、最初から2年目のコースで学び、1年で卒業できました。卒業まで通常は2年かかるので、1年分の留学費用を節約できました。
リスニングの練習に使ったインターネットラジオ番組
私が留学前に実生活で日本語とどのように関わったかについても、一覧表で紹介します。
今回の先輩は、料理のために日本語を覚えようと決心するまでは、勉強に熱心に取り組んだことはありませんでした。しかし、日本語を身に付けてそれを料理の勉強に生かすという人生の大きな目標を見つけてから、真剣に勉強しました。
この先輩の学習法で大事なポイントを最後にもう一度振り返りましょう。
✔︎ 自宅でも毎日3時間以上、机の前に座る習慣をつけた✔︎ 日本語教室の授業を何日分も先取りして勉強✔︎ インターネットラジオのニュースでリスニングの勉強✔︎ 日本人の友人をつくって交流✔︎ 日本語を使うアルバイトを探した
あなたにもできる身近な日本語学習法ですね。これを参考にあなたも日本語とふれ合い、将来の目標のために役立ててください。
今回の先輩
Nguyễn Bá Phước(グエン・バー・フック)
1992年生まれ、ソンタイ市出身。2012年、ハノイの日系焼肉店の正社員。2013年9月、仕事をやめて留学準備開始。同年12月、JLPT・N5合格。2014年7月、N3に合格。2015年4月から日本で留学。日本語学校1年、調理師専門学校2年を経て日本でホテルに就職。2年間勤務後、東京での転職が内定したが、新型コロナの影響で取り消し。その後、ベトナムの大手飲食チェーンへの就職が決まり、2021年5月現在、帰国準備中。
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N1・N2に合格した先輩も最初はN5からでした。先輩たちの学習方法をまねてワンランク上の日本語力を身に付け、キャリアアップに結びつけましょう。
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日本留学を経て日本の商社に就職した先輩。外国語学習のとっておきの方法と就職面接の準備の秘訣をお伝えします。