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在日ベトナム人の防災対策
「日本では地震が多い」と聞いてはいたものの、最初は人ごとのように感じていました。しかし、寝ているときに大きな揺れを体験して恐怖を感じ、しばらくはよく眠れませんでした。災害時に家具が倒れるのを防いだり、水や食料を備えたりする、日本人や在日ベトナム人の防災対策を紹介します。
日本は災害多発国
私は2000 年に来日し、大学や大学院に留学後、日本で就職し、今は東京でコンサルティング会社を経営しています。日本には毎年多くの台風がやって来て、家屋損壊や洪水、地すべりなどの甚大な被害をもたらしています。また、日本は地震が多い国でもあります。1923年9月1日には「関東大震災」と呼ばれる大地震が東京と周辺で発生し、約105,000人が死亡・行方不明となりました。また、2011年3月には東日本大震災により大津波が発生し、東北地方の3県が壊滅的な被害を受け、約18,425人が死亡または行方不明となりました(=2021年3月9日現在)。このため、日本の行政や国民は、災害に対して常に備えをしています。それでは、日本人がどのように災害に備えているかを見てみましょう。
行政の災害対策
日本政府は各自治体を通して“避難マップ”を提供しています。家庭にこの地図がない場合は、自治体のHPなどから避難マップを入手し、災害時にどこに避難すべきかチェックしましょう。各地に指定の避難所があり、通常は小学校や公民館などです。
また、日本では、企業や建物、学校、地域ごとに年1、2回の定期防災訓練が義務付けられています。避難経路を確認したり、頭に物が落ちてこないように机の下に入ったり、揺れの影響で玄関のドアが開かなくなるのを防ぐためにドアを開けたりする訓練が必要です。避難については、地震や津波の恐れがある場合はエレベーターを使わず階段を利用し、津波から逃れるために高い場所に走って逃げましょう。
日本の在留外国人が増える中、地方自治体は外国人向けの防災情報の提供にも力を入れています。お住まいの地域でベトナム語の情報を探してみてください。
個人の災害対策
政府や地方自治体がいかに防災対策を整備しても、住民の参加・協力が不可欠です。日本には「備えあればうれいなし」ということわざがあります。準備さえできていれば、恐れることはありません。
日本の住宅や高層ビルは耐震設計がしっかりとしています。ただし、強い揺れで家具が倒れたり、重いものが落ちてきたりして大けがをすることもあります。そこで、日本人は壁に取り付ける食器棚・本棚を作ることがよくあります。可動式の食器棚や本棚が既にある場合は、家具を壁や天井に固定する道具を利用したり、揺れを感知して自動的に閉じるドアロックを設置したりします。また、災害時には、水道水が出なくなったり飲食品が瞬時に売り切れたりしますので、備蓄も欠かせません。
■非常用備蓄の例
● 1人1日3ℓの水(3~7日分)
● 家族分の非常食(缶詰など調理済みのもの、3~7日分)
● 救急箱やマスク
● ラジオ、電池、懐中電灯
● 防寒着 、衣服、下着、毛布、使い捨てレインコート
● ポータブルトイレなど
● 避難所への避難で必要なマスクや消毒用ジェル、タオルなど
在日ベトナム人の防災対策
筆者がSNSで在日ベトナム人たちに防災対策を聞いたところ、多数の回答と写真提供がありました。それらの中からいくつかを紹介します。
家具の倒壊防止ツール
強い揺れで家具や家電製品が倒れたり落ちてきたりすると、死傷者が出ます。 特に本棚や食器棚など大きな家具が危険です。何人かの在日ベトナム人が自宅で食器棚や本棚を天井に固定している様子を教えてくれました。
食器棚の扉のロック
最近の食器棚には大きな揺れを感知すると扉が自動ロックされるものも増えています。そうでない場合は、ホームセンターなどで備品を購入して設置します。
家電製品の固定
テレビなど重い家電製品が寝ている人の頭部に落ちてくると危険です。ひもなどで落下を防止することが大事です。
非常持出袋①
災害に備えて、日本では「非常用袋」や「非常持出袋」などと呼ばれる袋入りの備蓄セットも売られています。このバッグには、災害発生後2、3日間に必要な食品や水、備品類が入っています。回答者の多くがこうした袋を自宅に備えていました。上の写真は東京都の女性が勤務先から支給された非常用袋で、下の写真はその中身です。
入っていた物はヘルメット、水、乾燥ご飯(水や湯を入れると食べられます)、自家発電装置付き懐中電灯、マスク、手袋、整理用ナプキン、ウェットティッシュ、使い捨てトイレなどでした。
非常持出袋②
自分で非常持出袋を作った人もいます。中には、用途ごとに色分けした小袋がいくつか入っています。大きな台風を経験してこのバッグを作ることにしたそうです。以下に中身を見ていきましょう。
非常持出袋③
手軽な非常持出袋を外出の際にも常に持ち歩いている人もいました(=神奈川県、会社員)。
貯水
別の友人はこう述べています。「強い地震では、水道管が破裂し長期間の断水が起こる可能性があるため、飲料水の備蓄だけではなくトイレや洗面用の貯水も重要です。 2016年の熊本地震の後、わが家は常に浴槽をいっぱいにしたのと、水などを貯める容器も購入しました」
まとめ
多くの在日ベトナム人も災害から身を守る準備ができているようですね!
あなたはどうですか?まだ何もしていない場合は、このブログも参考にして今すぐに準備を始めてください。また、東京都が無料で提供している「東京都防災アプリ」も大変参考になります。
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1005744/index.html
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Vol. 9 医療
日本で医療を受けるには 1.医療機関の種類 2.医療機関を探す 3.言語サポート 4.医療保険 5. さまざまな手当 6.薬 日本で医療を受けるには 日本在留ベトナム人は40万人以上になりましたが、その多くは日本語をうまく話せません。そういった方々は日本語に自信がないので病院に行きづらいと感じていますし、行けたとしても、医師に症状を伝えたり医師の診察結果を聞いたりするときに意思疎通が十分にできません。 特に留学生が病気になった場合に困難に直面しています。技能実習生などは、受け入れている会社や監理団体(受入組合)がサポートしてくれますが、来日したばかりの留学生の場合は、サポートしてくれる個人や団体とのつながりもありません。急病などで緊急入院した場合、所属先の学校も支援をしてくれますが、支援内容に差があります。ここでは、外国人が日本で医療を受けるための基礎知識をお伝えします。 1.医療機関の種類 日本には多くの医療機関があり、それぞれ役割が分かれています。軽い病気やけがであれば、身近な診療所(クリニック)に行きましょう。そこで紹介状を書いてもらえば、その後、もっと大きな病院で診てもらうことができます。 ① 診療所・クリニック →日常的な病気やけがの治療 ② 中小病院 →手術や入院が必要な場合▽救急医療が必要な場合 ③ 大病院 →重症の救急患者▽高度な医療が必要な場合 【健康保険証】 病院やクリニックでは、健康保険証を提示してください。そうしないと、医療費が全額自己負担となります 【主な診療科目】 病気やけがの状況によって受診する診療科が分かれます。歯科はクリニックでの受診が主流です。 内科 消化器、呼吸器、循環器、泌尿器、血液、内分泌、神経など内臓の病気の診断や主に薬剤を使った治療をします。かぜをはじめとした一般的な病気の診断や治療も行います。 外科 がんや外傷の治療、手術などを中心に治療を行います。 小児科 子どもの病気を治療します。 整形外科 骨、関節、筋、腱といった運動に関連する器官やそれらにかかわる神経の病気の治療 眼科 眼の病気の治療 歯科 歯の治療や矯正など 産科 妊娠、分娩、新生児の治療など 医療機関を探す 医療機関の探し方を紹介します。 ① 住んでいる地域の市区町村が発行する広報誌 ② 各都道府県がホームページなどで提供している医療情報ネット ③ 住んでいる地域の市区町村や国際交流協会などに相談 市区町村や国際交流協会などの相談窓口(全国)のリンク集 ④ 医療安全支援センター 都道府県や、保健所を設置する市と特別区に「医療安全支援センター」が計 380カ所所以上設置されています。ここで医療機関を案内してもらえます。 ⑤ AMDA国際医療情報センター ・言葉の通じる医療機関の紹介や医療福祉制度を多言語で案内してくれます(電話03-6233-9266)。ベトナム語対応は第2・4水曜の10:00~16:00です。 ・電話通訳やZOOM経由の通訳も提供(問い合わせ050-3405-0397)しています。 AMDA国際医療情報センター公式サイト ⑥ 観光庁 ウェブページ「具合が悪くなったとき」 ◎緊急時 電話:119 急病のときや事故などで大けがをしたときは119番に電話して救急車を呼んでください。 言語サポート 日本の病院では外国人向け言語サポートが増えつつあり、ほとんどの大学付属病院や総合病院で電話を使った通訳サービスなどが導入されています。必要な場合は、病院が通訳を呼んでくれることもありますが、患者が通訳料を支払う必要はありません。ただ、医療分野のベトナム語通訳は、人材がまだ十分にいません。特に電話通訳は質が不十分なケースも多いとの指摘があります しかし、日本とベトナムとの間で結ばれたEPA(経済連携協定)によって2012年以降、ベトナムから看護師が日本に渡って研修や実務を行っています。このような背景もあり、最近はベトナム人の医療通訳や医師、看護師が勤務する病院も増えました。こうした病院に行けば、質の高いベトナム語のサポートを受けることができるでしょう。 ベトナム語サポートを受けられる医療機関を次ページ以降で地域別に紹介していますので、参考ににしてください。 ベトナム語サポートのある医療機関(東京) ベトナム語サポートのある医療機関(関東) ベトナム語サポートのある医療機関(関西) ベトナム語サポートのある医療機関(東海) ベトナム語サポートのある医療機関(九州北部) ベトナム語サポートのある医療機関(九州南部) 医療保険 日本に住む人は国籍に関係なく公的医療保険に加入することになります。 (1)健康保険 加入者は医療費30%負担 健康保険にはサラリーマンやその家族などが加入します。加入すると、歯科クリニックや病院などで一部負担だけで受診できます。原則として医療費総額の30%(6歳未満や70~74歳は20%)を本人・家族が支払い、70%は保険でカバーされます。保険が適用されない医療サービスもあります。 保険料は会社が半分負担 毎月支払う保険料は会社と従業員が半分ずつ負担します。 (2)国民健康保険 留学生にも加入義務 住民登録を行っている人で、職場の健康保険の対象でない75歳未満の人は、国民健康保険に加入することになります。外国人留学生にも加入義務があります。 加入者は30%負担 加入者は医療機関で受診した際、原則として医療費総額の30%を支払い、70%は保険でカバーされます。ただし、保険が適用されない医療サービスもあります。 加入方法 居住地の市区町村の役所で加入手続きをします。在留カードやパスポートが必要です。同居する家族がいる場合は、家族も一緒に加入します。健康保険証に家族の名前が書き込まれているかどうか確認してください。 住所変更の申請 住所が変わった場合は、新住所の市区町村の役所で申請し、新しい保険証を受け取ってください。この手続きをしないと、国民健康保険の適用を受けられません。 ※所得や生活状況などによって保険料が軽減される場合があるため、詳しいことは、住んでいる市区町村で聞いてください。 さまざまな手当 医療保険には、さまざまな手当があります。その一部を紹介します。 【療養費】 ✔︎ 就職直後で保険証が手元にない✔︎ ギプスなどの治療用装具を購入した✔︎ 医師が必要と認めたあんま・はり・きゅう・マッサージなどを受け✔︎ 海外で診療を受けた こうした場合に、医療費全額をいったん自分で支払ってから、居住地の役所に申請して認められると、自己負担分以外が療養費として支給されます。 【高額療養費】 医療機関や薬局で支払った額(入院時の食事代や差額ベッド代などは含まない)が1カ月で一定額を超えた場合、その超えた金額を支給する制度 【出産育児一時金】 被保険者やその扶養家族が出産したとき、1児につき原則として 42 万円が支給されます。 薬 薬は薬局やドラッグストアで購入することができます。薬には副作用があるので、使い方に注意しましょう。 薬局 薬局では、医師が作成した処方せんに基づいて薬を調剤し、販売します。それ以外の医薬品も購入できます。日本では医師の処方せんがないと買えない薬がたくさんあります。処方せんなしで買える薬もありますが、同じ作用の薬なら、処方せんを渡して買うと、保険が適用されて原則3割負担ですみます。 ドラッグストア 主に処方せんの不要な医薬品や飲食品、日用雑貨品などを販売しています。処方せんに対応してくれるドラッグストアもあります。 ◎医療についてもっと知りたい場合は下記リンク先の資料をご参照ください。 外国人のための「生活・就労ガイドブック」(第6章:医療)
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Vol. 12 緊急・災害
緊急時の連絡先 【急病・大けが→電話:119 番】 急病・けが、火事のときは 119 番に電話をかけてください。・119 番に電話をかけると、オペレーターが「火事ですか。救急ですか」とたずねますので、「救急です」と伝えてください。 ・救急車に来てもらいたい場所や目印を伝えてください。 ・具合の悪い人の症状と年齢を伝えてください。 ・あなたの名前と連絡先を伝えてください。 【火事→電話:119番】 火事のときも119番に電話をかけてください。・119番に電話をかけると、オペレーターが「火事ですか。救急ですか」とたずねるので、「火事です」と伝えてください。 ・火事の場所を伝えてください。 ・あなたの名前と連絡先を伝えてください。 【交通事故・犯罪→110 番】 交通事故や犯罪に遭ったり目撃したりした場合、110 番に電話をかけて警察に通報してください。自分で電話をかけることができないときは、近くにいる人に助けを求めてください。・110 番に電話をかけると、オペレーターが次のことを質問しますので、落ち着いて答えてください。 ・いつ、どこで、何があったか ・あなたの名前、連絡先 ・事故の相手や犯人の性別、人数、年齢、服装など ・けが人がいるかいないか 交通事故が起きた場合の対応 ①運転停止・直ちに車の運転をやめましょう。 ・他の交通の妨げにならないように、車両を路肩や空き地などの安全な場所に移動させます。 ②救急・警察への通報・負傷者がいる場合は、救急車(電話番号:119番)を呼びます。・救急車が来るまでは、負傷者を不必要に動かさず、119番のオペレーターの指示に従って、止血などできる範囲の救護措置をしてください。 ・負傷者がいてもいなくても、警察(電話番号:110番)に通報する必要があります。 ・警察官が来るまで事故現場から立ち去ってはいけません。 ・警察官が到着したら、事故の状況を報告し、現場の確認をしてもらいます。 ③医師の診断・事故発生時には、けがをしていない、軽傷などと思っていても、重いけがであったことが後で分かる場合があります。すみやかに医師の診断を受けておくのがよいでしょう。 ④交通事故証明書の申請・交通事故後に様々な支援を受けるための手続に「交通事故証明書」が必要になることがあります。 ・「交通事故証明書」は、自動車安全運転センターに申請して取得することができます。申請の手続は、事故の届出をした警察署に問い合わせてください。・警察に届出をしていない場合、「交通事故証明書」は申請することができません。交通事故が発生したら必ず警察に通報してください [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] 自動車安全運転センター 災害:台風や集中豪雨 ・台風や前線を伴った低気圧が日本付近を通過するときは、広い範囲で大雨が降ります。近年は、地球温暖化の影響で台風が大型化し、台風以外の場合も大雨の程度がひどくなっています。・局地的な集中豪雨(ゲリラ豪雨)も増えています。 ・こうした大雨によって土砂災害や洪水が発生し、大きな被害をもたらすことが増えています。 (1)河川の氾らん 大雨などによって川の水があふれて洪水が発生すると、建物が水につかったり、人が流されたりすることがあります。洪水から命を守るために、次のような行動をとってください。 ・普段からハザードマップ(災害の発生するおそれがある場所が書いてある地図)で水につかるおそれがある場所を確認しておきます。[iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] ハザードマップポータルサイト・実際に大雨になってきたら、気象庁が発表する洪水警報などをもとに、自分で考えて避難をしましょう。 ・市区町村から避難情報が出されたら、安全な場所に避難します。避難の仕方については、このページの下欄で説明します。 (2)土砂災害 大雨などによって山やがけが崩れたり、土砂が流れてきて建物がこわされたり道路がふさがれたりすることがあります。土砂災害から命を守るための行動は「(1)河川のはんらん」の際と同じです。 災害:地震 日本の周辺には、複数のプレートが存在しており、世界有数の地震多発地帯となっています。地震が起きたときは、自分の命は自分で守る、地域の人と協力して命を守る、といったことが非常に重要です。地震から命を守るために、普段から次のような行動をしてください。 準備 ①地震が起きた場合に避難する場所を家族と話し合っておきます。 ②地域の防災訓練に参加し、地域での取組について理解します。 ③1~2週間分の食料・飲料水やけがの手当てに使えるものなどを用意します。※大災害が起きたら、一瞬で店頭からものがなくなり、長期間買えなくなります。 ④家具が倒れないように固定しておきます。もし倒れても大丈夫なように、配置にも気をつけます。 ★マグニチュードと震度・マグニチュードは、地震の大きさを数字で表しています。マグニチュードの値が1大きくなると、エネルギーは約 32 倍になります。 ・震度は揺れの強さを表しています。気象庁は震度を10 段階で発表しています。 地震が発生したとき 地震が発生したら、次の点に注意してください。 ① 落ち着いた行動・家や建物の中にいる場合…落下物から頭を守るため、テーブルの下などに身を隠し、揺れが収まるまで待つ。 ・外出している場合…建物の近くにいると、看板や建物の壁や窓ガラスが落ちてくる可能性があるので、カバンなどで頭を守りながら安全な場所に避難する。・車に乗っている場合…車を道路の左側に停めてエンジンを止める。鍵をつけたまま車からおり、歩いて安全な場所へ避難する。 ② 火の始末…地震による火災を防ぎましょう。・揺れが収まったら、台所やストーブなどの火を消す。 ・もし出火した場合は、消火器具などでできるだけ消火する。 ・地震の後は、ガス漏れが起きている可能性があるので、火はつけない。 ③安全な場所への避難・地震によっては、家屋の倒壊や火災の危険があります。山のそばなどでは、がけ崩れの危険性もあるので、揺れが収まったら、市区町村が指定している避難場所へすみやかに避難する。 ④近所との協力、助け合い・災害時には、近所の人たちとの助け合いが大切です。特に一人暮らしの高齢者や体の不自由な人などに声をかけ、協力して助け合いましょう。 ⑤正確な情報の取得・テレビ、ラジオ、携帯電話や防災行政無線の情報などをもとに、 最新の正確な情報を入手。 ★緊急地震速報(警報)・日本の気象庁は、最大震度が5弱以上と予想されるときに、震度4以上の揺れが予想される地域を対象に緊急地震速報(警報)を発表します。 ・緊急地震速報は、テレビ、ラジオ、携帯電話機、防災行政無線などで流れます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] 地震と緊急地震速報についての動画(英語・日本語など) . 災害:津波 海底の下で大きな地震が発生すると、海底が盛り上がったり沈んだりします。これに伴って津波が発生し、四方八方に伝播します。 準備 津波から身を守るため、日頃からハザードマップなどで避難場所を確認し、自宅などから避難場所までの安全な経路を確認しておきましょう。 津波が発生しそうな(した)とき 津波が海岸にやってくるのを見てから避難を始めても間に合いません。以下のことに気をつけて避難してください。・海や河口付近で強い揺れを感じたとき、弱い揺れでも長い時間ゆっくりした地震を感じたときは、直ちに海岸や河口から離れ、高台や避難ビルなど高い場所に避難する。 ・地震を感じなくても、気象庁から津波警報が発表されたときは、高い場所に避難する。 ・正しい情報をテレビ、ラジオ、携帯電話機、防災行政無線、インターネットなどで入手する。 火山噴火 日本には多くの火山があります。火山噴火から命を守るために、以下の行動をしましょう。 準備 ・普段からハザードマップで「警戒が必要な範囲」を確認しておきます。・登山をするとき…気象庁が発表する噴火警戒レベルやハザードマップなどの火山に関する情報を確認▽登山届を提出▽通信機器やヘルメットを準備 火山噴火が発生しそうな(した)とき ・気象庁が発表する「噴火速報」「噴火警報」や噴火警戒レベルをもとに自分で判断して避難します。・市区町村から避難勧告などが発令されたときは、安全な場所に避難します。 ・登山中にこのような情報を入手したときや噴火が発生したとき…すぐに火口から離れる▽山小屋やシェルターなどに避難▽頭を守るためにヘルメットを着用。 災害:避難の仕方 避難場所 災害が発生しそうな(した)場合・すみやかに安全な場所に避難します。 ・あらかじめ、住んでいる地域の避難場所を確認します。・避難場所は、各市区町村のホームページなどで確認できます。 ・避難場所へ行くことが難しいときは、その他の安全な場所(近くのしっかりした建物や、難しい場合は自宅の2 階など少しでも安全な場所)へ逃げるなど、命を守るための行動をしましょう。 避難情報 災害が発生しそうな(した)場合の避難情報には、以下のような種類があります。 ①避難準備避難に時間がかかる高齢者や小さな子どもなどに避難を促す情報です。この情報がでたら、高齢者や障害者、子ども、その他避難に時間のかかる人(妊婦など)や付き添いの人は避難準備を始めます。 ②避難勧告災害による被害が発生する可能性が高まった場合に出る情報です。この情報が出たら、避難場所やその他の安全な場所に避難します。 ③避難指示(緊急)いつ被害があってもおかしくない場合に出る情報です。この情報が出たら、まだ避難していない場合は、避難場所やその他の安全な場所へすぐに避難します。 ★「警戒レベル」を用いた避難情報~警戒レベルってなに?~ ・津波以外の水害や土砂災害が起きそうな場合に、とるべき行動がすぐにわかるように出される情報で、避難情報や防災気象情報と一緒に発信されます。警戒レベル1→災害への心構えを高める(雨や川の情報をテレビやインターネットで調べる) 警戒レベル2→避難に備えて避難行動を確認(どこにどうやって逃げるか調べる) 警戒レベル3→高齢者や子どもなど、逃げるのに時間がかかる人は逃げる警戒レベル4→全員避難 警戒レベル5→命を守るための最善行動をとる (災害が起こっています。大切な命を守ってください!) 避難方法 避難をするときには、以下のことに気をつけてください。・避難の前に必ず火を消す。 ・持ち物をできるだけ少なくし、背中に背負うなどして、両手が自由に使えるようにしておく。 ★災害用伝言ダイヤル・大きな災害が起きると、電話がつながりにくい状況が起こる場合があります。・このような場合に、災害用伝言ダイヤルサービスが行われます。 ・「171」に電話し、ガイダンスにしたがって伝言を録音・再生できます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] NTT 東日本 http://www.ntt-east.co.jp/saigai/web171/ [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] NTT 西日本 https://www.ntt-west.co.jp/dengon/web171/ ★災害用伝言板(web171)(英語・中国語・韓国語・日本語) [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] PCやスマートフォンで文字のメッセージを入れることができるサイト https://www.web171.jp/web171app/topRedirect.do★携帯電話会社のメッセージサービス [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] docomo http://dengon.docomo.ne.jp/top.cgi [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] KDDI(au)http://dengon.ezweb.ne.jp/ [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] SoftBank / Y!mobile http://dengon.softbank.ne.jp/ 災害のときに役立つ気象情報 日本の気象庁は、災害の時に役立つ気象情報を都道府県などに伝えています。それらの情報はテレビ、ラジオ、インターネットなどで入手できます。[iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] 大雨や地震に関する情報(ベトナム語あり)[iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:25px;" ] 防災情報(洪水、土砂災害、地震、噴火など各種災害情報) ★大雨特別警報・日本の気象庁は、大雨特別警報を発表することがあります。大雨特別警報は以下のように重大な災害が既に発生していてもおかしくない場合に発表されます。①数十年に一度の大雨が予想される場合 ②数十年に一度の強い台風が日本に接近・上陸することが予想される場合 ★災害時に役に立つ情報が提供されるアプリ 「Safety tips」・外国人旅行者向けに、災害の時に役に立つ情報が提供されるアプリがあります。このアプリをスマートフォンにダウンロードすると、災害が起きそうなときに予め通知されます。① 緊急地震速報(まもなく強い揺れが来るので身を守ってという呼びかけ)② 津波警報(津波が来るので高いところへ逃げてという呼びかけ)③ 気象特別警報(数十年に一度の気象災害が起こってもおかしくないのでまだ避難できていない人はすぐに命を守る行動をとってという呼びかけ)④ 噴火速報(噴火が発生したので身を守ってという呼びかけ)
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ベトナム人コミュニティ
在日ベトナム人協会(VAIJ) 1.設立の背景と活動目的 2.在日ベトナム人コミュニティ支援 3.日越の経済・文化交流促進 各地のベトナム人コミュニティ 1.各地のベトナム人協会 2.様々なベトナム人グループ 在日ベトナム人協会(VAIJ) 一般社団法人・在日ベトナム人協会(VAIJ)はベトナムと日本の両政府から公認されている数少ない在日ベトナム人コミュニティ団体の一つで、在日ベトナム人たちを取り巻く状況の変化に対応するため、2018年に法人化しました。VAIJは様々な在日ベトナム人コミュニティをつなぎ、助け合い、在日ベトナム人たちのあらゆるニーズに対応することを目指しています。 1.設立の背景と活動目的 社団法人設立の背景 VAIJの前身はベトナム戦争中に設立された在日ベトナム学生総会という団体です。ベトナムが南北に統一されて以降、在日ベトナム学生総会は様々な理由から活動の幅を狭めていました。しかし、近年、在日ベトナム人が急増を続ける一方で、日本社会に関する情報や知識(制度、法律、文化など)が不足し、日本での生活が困難になっている人も増えています。中には、悲惨な状況に陥ったり犯罪に巻き込まれたりするケースもあります。 現在、日本にはベトナム人が立ち上げたグループが多数あり、それぞれの特性に応じた様々なイベントや活動を行っています。在日ベトナム仏教信者会や在日ベトナム学生青年協会(VYSA)といった大きな組織もあり、SNS上ではSugoiやiSenpaiなどのコミュニティサイトもあります。しかし、いまだに解決しきれない問題も数多くあります。そのため、VAIJは日本で助けを求めているベトナム人たちのニーズに的確に対応できるような組織に変わるために2018年に法人化し、他の在日ベトナム人グループとの協力強化を目指しました。 VAIJの活動目的 VAIJには主に下記2つの活動目的があります。 (1)在日ベトナム人コミュニティの助けになること (2)日本とベトナムの経済および文化の交流に資すること 2.在日ベトナム人コミュニティ支援 VAIJの活動目的のうち「在日ベトナム人コミュニティの助けになること」について具体的な取組を紹介します。 生活・医療・健康に関する相談窓口を設置 在日ベトナム人の様々な相談に応じる窓口です。 2020年の相談…6,000件以上(うち4,000件以上は新型コロナウィルス関連) 健康管理講座も開催 ホットライン:050-6874-8385 実用的で正確な情報を発信 在日ベトナム人のために実用的で正確で信頼できる情報を発信しています。 VAIJの公式HPやFacebookファンページ…Facebookでは毎月40回以上投稿(毎月138,000回以上のアクセス) 毎日新聞社と共同主催で当サイトKOKOROを運営 VAIJのFacebookファンページ 格安通信サービスSIMVANG SIMVANG は日本で働き、生活するベトナム人たちの生活費を少しでも軽減しようという趣旨で運営されている高品質・低価格の通信サービスです。平時でも緊急時でも安定した通信を提供します。 イベント企画・参加やチャリティー活動 VAIJは様々なイベントを企画したり参加したりしています。 毎年恒例の「ベトナムフェスティバル」に2020年も参加 新型コロナの影響を受けた優秀な学生たちに支援金を支給 在日ベトナム仏教信者会主催の「新型コロナウィルス困窮者支援プロジェクト」に参加し、寄付を実施。 3.日越の経済・文化交流促進 「日本とベトナムの文化および経済の交流に資する活動」については、次のようなものがあります。 多くの企業・団体の貿易事業に対して助言 人材分野で信頼と実績のある企業をリスト化する「ホワイトリスト」の作成 2019年には、東京と大阪で300以上の企業や経済団体が参加した経済交流会「Asia Business Creation Platform」を企画。 2020~21年の年末年始に、就職活動イベントを東京・大阪・名古屋で計6回、共同主催。 在日ベトナム人の生活がより安全で豊かで充実したものになるよう、これからも努力していきます。引き続き日越両国の団体や個人の皆様からのご支援をお願い致します。 各地のベトナム人コミュニティ VAIJ、在日ベトナム仏教信者会、VYSA、BETOAJIなど活動歴の長い組織以外に、在日ベトナム人の増加に伴って日本各地にベトナム人の団体やグループが増えています。これらの団体やグループについて紹介します。 1.各地のベトナム人協会 茨城県ベトナム人協会の無料法律相談会 ベトナムと日本の両政府から公認されている一般社団法人・在日ベトナム人協会(VAIJ)以外に、日本各地に地域のベトナム人協会があります。2019年以降に設立されたものが多く、活動実績はさまざまですが、活発に活動している団体もあります。 例えば、茨城県ベトナム人協会は2020年1月のテト(旧正月)の祝賀会(約200人参加)を機に発足し、2020年の1年間に下記のような活動を行いました。また、2021年にはボランティア日本語教室も始めました。 ・ Facebookで新型コロナなどの情報を発信 ・ 新型コロナで生活に困っているベトナム人への食料支援 ・ サッカー大会、バレーボール大会 ・ 弁護士を招いて無料相談会(7月~12月に計6回) 在仙台ベトナム人協会(SenTVA)は活動実績が長く、テトや花見など各種イベントを活発に開催しています。また、宮城県仙台市で大規模な日本語教室を開いています。新型コロナで困っているベトナム人への支援も行ってきました。 2.様々なベトナム人グループ 地域のサッカーチーム 日本各地にベトナム人のサッカーなどのスポーツチームが増えています。エンジニア、技能実習、学生など職業に関わりなく、地域の仲間が集まって河川敷などで週末に練習や試合をしています。多くのベトナム人が働く職場では、職場仲間でチームをつくることもあります。最近は、VYSAや地域のベトナム人協会などが主催するスポーツ大会も増えてきました。 同郷グループ ベトナムでの出身地が同じ人が集まるグループもあります。例えば、愛知県名古屋市には「愛知県在住ナムディン出身者の会」というFacebookグループがあり、宴会などを頻繁に開催しています。「愛知県在住」という名前ですが、他県のナムディン省出身者も参加しています。 ボランティア日本語教室 各地に行政や地域が主催する無料や低額の日本語教室があり、ボランティアの日本人講師が教えています。日本語を習うだけでなく、他のベトナム人と知り合ったり、国際的な人のつながりができたり、さまざまな相談に乗ってもらえたりすることもあり、日本で暮らすための基礎作りに役立ちます。 市役所などの外国人支援や国際交流を担当しているセクションか、各地の国際交流協会または国際化協会に問い合わせてください。 全国の国際化協会や国際交流協会 U-Biq(全国のボランティア日本語教室)
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日本の夏は、災害や熱中症に注意!
日本の夏は、猛暑の日が続いたり、台風や豪雨による災害が多発したり、危険がたくさんあります。海や川での水難事故も多発しています。災害や猛暑、水難事故への備えや外国人向け災害情報アプリについて紹介します。 台風・豪雨 豪雨による土砂災害Ⓒ毎日新聞社〈静岡県熱海市で2021年7月〉 2021年7月3日、温泉で有名な静岡県熱海市で豪雨による土砂災害が起きました。山之土砂が大量に流れてたくさんの家が流されました。日本では夏から秋にかけて台風や豪雨による災害が多く発生します。 近年は、地球温暖化の影響で大雨被害の数が増え、台風の規模も大きくなっています。天気予報などで情報を取り、身を守るよう心がけましょう。 ◇準備や対策◇ 日ごろからテレビやインターネットなどで気象情報をよく確認しましょう。 停電や断水に備え、水のペットボトルや保存食料を蓄えておきましょう。懐中電灯や自家発電できるラジオなども必要です。 雨や風が強くなってきたら外出はひかえましょう。 ベランダに置いている植木ばちなどは、風で飛ばされないよう室内に入れましょう。 雨戸があれば閉めましょう。 市区町村が作成している「ハザードマップ」で危険な場所や避難場所を確認しておきましょう。 大雨や台風の際には、川や海、崖(がけ)にはできるだけ近付かないでください。 外国人向け災害情報アプリ 観光庁が監修する外国人向けの災害情報提供アプリ“Safety tips”は地震・津波・大雨などに関する速報や避難情報をベトナム語など14カ国語で発信しています。無料で利用できます。下記リンクから携帯電話にアプリをダウンロードしてください。 情報を知りたい地域を5カ所まで登録でき、それらの地域の気象情報や地震情報、噴火情報、避難情報、熱中症情報、医療機関情報などを知ることができます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] Android用 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] iPhone用 熱中症 熱中症は高温・多湿の環境で体内の水分と塩分のバランスが崩れることで起きる病気です。気分が悪くなったり体がふらふらしたり、頭が痛くなったりします。重症化すると危険で、毎年死亡者が出ています。 熱中症の主な症状を紹介します。 ①熱失神 皮膚付近にある血管が拡張して血圧が下がり、脳への血流が悪くなることによってめまいが起こります。 ②熱けいれん 大量に汗をかいて血液の塩分濃度が低下したときに、足や腕などの筋肉に痛みを伴うけいれんが起こります。 ③熱疲労 大量に汗をかいたときに水分を十分に補給しないと、身体が脱水状態になり、倦怠(けんたい)感やはき気、頭痛などが起こります。 ④熱射病 体温の上昇が原因で中枢機能に異常が起きた状態です。意識がなくなったり言葉をきちんと話せなくなったりします。 ◇予防対策◇ 出かけるときは飲み物を持ち歩き、こまめに水分補給をしましょう。のどがかわく前に飲むことが大切です。 野外では帽子や日傘が有効です。 家の中では適度にエアコンをつけ、涼しくしましょう。 気分が悪いときは、日陰や涼しい部屋に移動し、水分や塩分を補給しましょう。 かかりつけのクリニックの電話番号を控えておきましょう。 水難事故 水難事故の捜索現場Ⓒ毎日新聞社 海水浴場以外の海や川で泳ぐのは危険です。各地の海水浴場で泳ぎましょう。また、十分な準備をしないと、思いがけぬ事故につながりますので、気をつけましょう。 ◇注意事項◇ 海に入る前には必ず準備体操を行いましょう。 衣服を着たまま水に入ると危険です。 お酒を飲んだ後に泳いではいけません。体調が悪いときも泳ぐのはひかえましょう。 台風が近付いていて風が強いときや雨が降っているときは、海に行くのはやめましょう。 川で泳ぐのは危険です。水に流される事故が多発しています。絶対に川で泳がないでください。
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