前ページでは、送出機関を自分で探すことで、技能実習3年間での実益(3年間の送金額―送出機関への支払い)が数千ドル単位で変わる場合があることを紹介しました。それ以外に、送出機関や監理団体の質によって、日本でのケアの内容も大きく変わります。送出機関や監理団体の選び方を紹介します。
<このページの内容>
このアパートの1室にある寮から複数の技能実習生が失踪
技能実習生が大損や失敗をしないために、送出機関や監理団体について次のことを知っておきましょう。
①送出機関選びを友人・知人や親戚、教師の紹介だけに頼ってはいけません。自分でも探すことによって費用を数千ドル単位で節約できる場合があります。
②送出機関によって費用や日本語教育の内容などが大きく異なります。
③費用の高い送出機関に依頼しても、日本での給料やケアが良いとは限りません。適切な費用で良い実習先を紹介してもらえるケースがたくさんあります
④送出機関の費用が高すぎると、3年間で得られる実益が平均以下になるケースが多くあります。また、多額の借金が実習生の重荷になり、失踪につながりやすくなります。
送出機関の授業
それでは、良心的な送出機関や監理団体をどうやって探したらよいのでしょうか? 具体的な探し方・選び方を紹介します。
・KOKOROサイトの体験談を読み、技能実習の具体例をたくさん知ってください。送出機関への支払い額や日本からベトナムへの送金額、実習先での処遇や生活などがわかります。先輩が使って良かった送出機関や監理団体の実名も紹介しています。
・送出機関については、他のウェブサイトでも調べてください(特にレビューをたくさん読む)。
・技能実習生の先輩から情報を集めましょう。ただし、帰国した人より現在日本にいる現役の実習生から話を聞く方が有効です。現役の実習生は他企業の実習生とも情報交換しているので、他の送出機関や監理団体の情報も知っています。一方、帰国した実習生は特定の送出機関と結びつき、手数料と引き換えに新しい実習生を紹介するケースが多くあります。
・送出機関に自分で直接連絡して申し込むだけで、紹介手数料(500~1,500 USD)を節約できます。友人・知人に紹介してもらった場合でも、送出機関がその人に紹介料を支払い、その額があなたからの支払いに上乗せされるケースが多数です。
・気に入った監理団体に連絡すると、その監理団体が取引先の送出機関を紹介してくれます。この場合も紹介手数料が不要です。日本に行ってからのケアを重視するなら、最初に監理団体を選ぶのが得策です。日本でのケアは非常に重要です。KOKOROの体験談には監理団体の連絡先を掲載している記事もありますので、参考にしてください。
・複数の送出機関に問い合わせ、対応のよかった送出機関を訪問します。そして、送出機関を比較して最終決定します。
送出機関を訪問し、できれば授業も見学しましょう
KOKOROには、新聞記者が取材した先輩実習生の体験談が数十本掲載されています。
送出機関への支払い額が少なく、3年間で得た実益(差額)が大きかった5例については、送出機関や監理団体の実名なども掲載しています。(※ただし、最終的には自分の責任で判断してください。)
external link ❶技能実習から特定技能へ(ベトナムの日本語学校を紹介)
external link ❷Top20表彰の送出機関で無借金訪日(送出機関を紹介)
external link ❸いきいきとパン作り(送出機関と監理団体を紹介)
external link ❹親切な先輩や多くの仲間と楽しい日本生活(送出機関を紹介)
external link ❺技能実習で日本語を覚えて娘に教えたい(監理団体を紹介)
送出機関への支払い額、ベトナムへの送金額、監理団体のケア、給料以外の処遇などを各記事で紹介しています。
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