体験談(留学・高度)
人気記事ランキング
-
田んぼのタニシは食べてはいけません 27850 views
-
オンライン無料日本語教室 23160 views
-
日本での「遅刻」は何分遅れから? 18115 views
-
Vol. 60 技能実習で本当はいくら貯金できるの? 15999 views
-
Vol. 42 失踪中の不法就労の様子とは 13061 views
今回の先輩
LUONG THI TUYET(ルオン・ティ・トゥエト)さん
1993年生まれ、ハイフォン市出身
2011年 6月 QUANG TRUNG 高校卒業
2011年 9月 ハノイ国家大学・人文社会学科大学 国際学学部 入学
2015年 6月 ハノイ国家大学・人文社会学科大学 国際学学部 卒業
2016年 4月 兵庫県の専門学校(日本語学科) 入学
2017年 10月 エール学園デュアルビジネス学科 入学
2018年 3月 シンコー株式会社(正社員) 入社
はじめに
私はハノイの大学を卒業後、日本の専門学校で日本語を学び、日本で就職しました。職場の上司や同僚に恵まれ、やりがいのある仕事をし、充実した社会人生活を歩み始めています。日本に出稼ぎ目的で留学する人もいますが、なるべく借金をせずに訪日し、しっかり勉強してよい就職先を見つけましょう。その方が充実した社会人生活を送れますし、お金も長期にわたって稼げます。今回は、写真を中心に私の日本での仕事や旅行、ボランティアの様子を紹介します。
専門学校を経て日本で就職
私はハノイ国家大学時代、学外の日本語教室で4カ月間勉強し、日本語能力試験(JLPT)のN4を取得してから2016年春に日本に来ました。ハノイでは、授業料が安い「SOFL」という教室に週2、3回通いました。授業料は4カ月で400万ドンでした。
訪日後、兵庫県内の専門学校(日本語学科)で2年間学ぶ予定でしたが、1年半で退学し、大阪市の専門学校「エール学園」に移りました。私は最初の学校で成績が一番だったこともあり、ある人が「あなたはもっと高いレベルの授業を受けた方がよい」と言ってエール学園を紹介してくれたのです。
エール学園の教育には、地元企業でのインターンが含まれます。私は小さな旅行会社で2カ月間(週3回)、インターン(飛行機の予約や電話対応)をしました。同社は従業員を募集していませんでしたが、社長がいくつかの企業を紹介してくれました。その中の一つ「シンコー株式会社」(東大阪市)で2018年3月から働き始め、アルバイトや契約社員を経て同年10月に正社員になりました。
日本での暮らし(学生時代)
私の兵庫県の専門学校時代の暮らしについて紹介します。
・奨学金…兵庫県の奨学金を毎月3万円もらいました。生徒が書いた申請書と作文をもとに学校が県に申請します。この奨学金を受給できたのは同期の中で私一人でした。
・寮…日本語学校が借りているマンションの部屋(2DK、電化製品や家具付き)にベトナム人4人で住みました。寝室1室を2人で使い、居間が別にありました。家賃は1人15,000円(約3,170,000ドン)で、光熱費は別でした。
・アルバイト…最初はスーパーマーケットで、棚に商品を補充する「荷出し」を担当しました。その後、回転寿司店で10カ月間働きました。ここでは、最初は厨房の担当で、日本語が上達してからはホール(接客など)に移りました。
大阪では、コンビニエンスストアで毎週2、3回(17時~22時)働きました。勉強に集中するためにアルバイトを最小限にし、友人からお金を借りて授業料や生活費を支払いました。
【電動自転車】
兵庫県にいたころは、学校が終わってからアルバイトに行くために自転車が頼りでした。電車やバスが不便だったからです。最初は、自転車で40分かけてアルバイトに通いましたが、疲れるし時間もかかるので、お金を貯めて半年後に電動自転車を買いました。約10万円(約21,125,000ドン)もしましたが、田舎で暮らす外国人留学生の大半は電動自転車を持っていると思います。大阪に行ってからは電車がとても便利なので、電動自転車は要らなくなりました。
ただし、日本の電動自転車は「電動アシスト自転車」であり、「モペット」とは違います。モペットに乗る際、ベトナムでは免許が不要ですが、日本では運転免許証が必要ですので、注意してください。
[iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 在ベトナム日本国大使館(モペットに関する注意)
お金を稼ぐのは就職後で十分
私は留学生の時はほとんど貯金や仕送りをしませんでしたが、日本で就職したので、これから何年間も両親にお金を送ることができます。親に送金するためにアルバイトばかりする留学生もいますが、留学中に勉強しないと、よい就職先はありません。アルバイトをほどほどにしてしっかりと勉強をし、日本やベトナムでよい企業に就職する方が、仕事のやりがいもあり、お金も長期に渡って稼ぐことができます。
[iconpress id="local_120" title="book" style="color:#525252; font-size:25px;" ]私の家計簿(1カ月の平均)※就職後
※100円=21,125 VND(2019年12月1日現在)
収入(合計約170,000円)
給料 | 170,000円 ※税金、社会保険などを引いた後の手取り額 ※これとは別に年に2回、ボーナスも支給される |
支出(合計 約123,000円)
家賃(寮費) | 48,000円 ※1人暮らし ※ワンルーム、トイレ、シャワー&バス ※水道代込み |
光熱費 | 6,000円 ※電気・ガスの合計 |
携帯電話 | 3,000円 ※Biglobeモバイル(ネット接続費用込み) |
食費 | 30,000円 ※主に自炊 |
雑費・交通費 | 30,000円 ※ハイキング、カラオケ、町歩きなど主に週末の遊興費 |
水泳教室 | 6,500円 |
差額(貯金)平均50,000円
※余ったお金は毎月ベトナムの両親に送金
※ボーナスなどで貯めたお金は、テトに一時帰国したり、学生時代に友人に借りたお金を返したり、ボランティアで遠方に行く費用などに使う。
仕事を楽しむ
「シンコー」は壁紙やカーテン、カーペットなどインテリア資材の販売会社です。海外とも取引があり、私は、商品の輸出手続き(書類作成など)や海外代理店との連絡(メール、FAX、電話)を担当し、1年に1回、海外出張もあります。これまでの出張先は香港・台湾・ベトナムで、ベトナム出張の際は、ハイフォンの実家に少しだけ立ち寄り、両親に顔を見せることができました。
[iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] シンコー
上司や台湾人の同期と香港・台湾・ベトナム(ハノイ)に出張。販売代理店への挨拶や市場調査、営業のためで、ハノイでは通訳も担当しました。夜は町歩きを少し楽しみました。【いずれも香港で2018年10月】
日本を楽しむ(ハイキング)
私はベトナムではハイキングに行きませんでしたが、日本にはハイキングコースがたくさんあって、自然と触れ合えます。私は就職後、勤務先の上司や同僚とよく週末にハイキングに行っています。
勤務先の上司や同期生と計4人で葛城山(奈良県・大阪府)へ。つつじの花がきれいでした。【2018年5月】
[video width="1540" height="1180" mp4="https://www.kokoro-vj.org/wp-content/uploads/2019/12/181223 竹田城趾①.mp4"][/video]
日本を楽しむ(ボランティア)
就職後、ボランティアで交流活動にも参加しています。日本では、4月末から5月上旬にかけて1週間前後の連休があり、「ゴールデン・ウイーク(GW)」と呼ばれています。私は2019年のGWに日本人も知らない鹿児島県の離島「宝島」に6泊し、農業の手伝いをしました。
[show_more more=▼続きを読む less=▲閉じる align="center" ]
このボランティアのことはインターネットで知りました。大阪から鹿児島へは飛行機で約75分。全国各地から私を含めて7人のボランティア(学生4人、社会人3人)が自費で鹿児島港に集合し、船に乗ること約13時間。私たちは宝島の港で島の人と合流し、農家に泊まって、らっきょうの収穫や田植え、工芸品作りなどを手伝いました。
宝島の海は見たこともないぐらいきれいで、底まで透けて見えました。また、夜には空いっぱいに星が散らばり、生まれて初めて流れ星も見ました。GWは交通費が高いので大きな出費になりましたが、宝島での経験は人生の宝になりました。
[/show_more]
また、2018年6月には、兵庫県の淡路市で日本の小学生と外国人留学生がふれ合う1泊2日の交流会に参加しました。会話は英語か日本語で、交通費は自己負担、宿泊費は主催者負担でした。
人生の宝になった鹿児島県・宝島でのボランティア滞在【2019年5月】
日本を楽しむ(同郷ベトナム人との絆)
訪日の約半年前、ハイフォンの高校で同級生だった親友2人に日本に行くことを打ち明けると、数週間後、2人も「一緒に行く」と言いだし、同じ専門学校に留学することになりました。また、ベトナムで専門学校を卒業後、よい仕事が見つからなかった私のいとこ(1歳下の男性)も着いてきました。
訪日後、親友2人とは寮の部屋も一緒で、いとこも含めて4人でよく一緒に遊びに行きました。その後、大阪と兵庫に分かれましたが、今でも時々集まって観光や食事などを楽しんでいます。
一緒に訪日した同郷の4人でテトのお祝い【大阪のベトナム料理店で2018年2月】
おわりに
私の日本での仕事や旅行、ボランティアの様子を紹介しました。私は留学中、アルバイトを最小限に抑えて勉強に時間をとり、就職先探しのインターンやアルバイトを経て日本の会社に就職しました。よい会社を紹介され、今、素敵な上司や同僚と一緒に仕事をしています。
皆さんも、せっかく留学するなら、きちんと勉強してよい就職につなげましょう。就職後のやりがいが大事ですし、お金も就職してからの方が長く稼げます。あなたの日本留学や就職が成功することを願います。
関連記事
-
魅力的な「志望動機」を書こう!
2022年度の就職活動(就活)がそろそろ始まります。就活でまず準備するのは履歴書やエントリーシートですが、その中でも特に大事な「志望動機」の書き方について説明します。例文の紹介と解説もします。 「どこでもよいから入社したい」はNG 卒業が近づいてくると、在留期間が切れそうになることもあって、「どこでもよいから入社したい」と考える留学生もいます。しかし、「どこでもよいから入社したい」と考える人は「どこにも入れない」のが現実です。 ①「入りたい会社に入る」。そのためには、「なぜそこに入りたいのか」をまず自分の頭の中で明確にします。 ②次に、あなたがその会社にどのように貢献できるのか(=会社があなたを採用することによるメリット)を考えてください。 ①と②の内容を文章にして「志望動機」欄に書くことになります。➀と②について考えるには、ネットやインターンシップ、先輩訪問などでその会社の情報を調べなければなりません。 【会社情報のチェックポイント】 事業内容、仕事の内容 業績 企業理念、社風 事業エリア 転勤システム 休暇制度 キャリアモデル 魅力的な「志望動機」とは 気になる会社の情報を徹底的に調べたら、次は、自分の希望(仕事のやりがい、収入、ライフスタイルなど)がその会社でかなえられるのかどうかチェックします。 その会社で自分の希望がどのようにかなえられるかがわかったら、それらをすべて(文章でなくてもよいので)紙に書き出します。すると、それが「志望動機」のたたき台になります。 これをもとに文章を作りますが、その際に次のようなポイントを盛り込みましょう。 ・なぜ、まざまな企業の中からその会社を選んだのか(どこに魅力を感じているのか) ・その会社でどのような仕事をしたいか ・その仕事に自分がどのように貢献できるか(=長所や経験と結びつけて書く) それでは、例文を見ながら一緒に考えていきましょう。例文は、編集部が少しだけ手直しをしています。 「志望動機」の例文➀ 応募職種:総合職(営業) ・ベトナム人 ・大学生 ・日本語能力試験(JLPT)・N1 私には「人と関わりながら仕事をやっていく」という軸があり、さらに、日本とベトナムに関連する仕事をしたいという希望があります。貴社の会社説明動画とHPを拝見し、70カ国にまたがるグローバルな事業展開に魅力を感じました。そして、その事業に関連する外国人材のサポートや管理に関わりたいと思い、応募させて頂きました。 私は日本語学校で通訳者として約一年間勤務し、通訳の仕事に加え、入管に提出する書類の作成や生徒の生活指導なども担当しました。貴社での仕事でその経験を生かし、さらに磨きをかけ、新たに来日する外国人材やすでに日本に住んでいる外国人材に対し様々なサポートを提供したいと考えております。それによって、貴社で働く外国人材のパフォーマンスを高め、事業発展に貢献できればと思います。 【編集部コメント】 ・良い点:自分の希望を書くだけではなく、自分がこの会社にどのように貢献できるかをアピールしています(=黄色い部分)。どう貢献できるかについては、もう少し長く書いてもいいです。 ・足りない点:日本語学校での仕事でどのような努力・工夫をし、生徒をどのように助けたのか、具体的なエピソードがあると、仕事ぶりや人柄がもっと伝わります。 「志望動機」の例文② 応募職種:翻訳・通訳 ・ベトナム人 ・日本語学校生(母国の大学卒) ・JLPT N2 私は職場でコミュニケーションをしっかりとり、人間関係がうまくいくように気をつけています。大学生の時もいろいろな人にインタビューして貴重な情報を得ることができ、記事が何度も新聞に掲載されたことがあります。現在、外国人技能実習生向けの研修センターで生活指導員として働いています。日本語や生活のルール、職場でのマナーを教えるのはもちろん、実習生たちと会話の機会をたくさん持つように心がけています。それによって彼らの不安や困りごとを把握し、いち早く解決してきました。 私のもう一つの強みは、協調性があり責任感が強いことです。実習生のサポートや指導をするに当たり、上司から指示されたことだけではなく、入国後講習のカリキュラム作りに工夫を重ねています。実習生たちが1カ月の講習後に職場などで最低限の日本語を話せるよう、また、日本の生活に早く慣れるよう、講習の内容を考え、常に更新しています。その際、同僚の意見にもしっかり耳を傾けています。実習生支援という目的をしっかり果たせるように、責任感と協調性を持って取り組んでいます。 こうした経験を生かし、自分がより大きく成長するために、貴社の仕事に挑戦し、新たな知識を習得し経験も積みたいと思います。 【編集部コメント】 ・良い点:今の仕事への取り組み方を具体的に書くことで「協調性」や「責任感」という長所が十分に説明できています(=黄色い部分)。 ・足りない点:新しい会社のどこに魅力を感じたのか、その会社でどのように活躍したいのかが書かれていません。 ・足りない点:新聞に記事が何度も載ったと書いていますが、どのような立場や状況でどのような取材をしたのか、どのような新聞に載ったのかがわかりません。説明力が足りないという印象を受けます。 まとめ 履歴書の「長所・短所」などはどの会社へも同じ内容で提出できますが、「志望動機」の内容は提出先によって変わります。自分で努力して書いた後は、先輩や学校の先生にも見てもらい、アドバイスを受けましょう。 留学生支援チーム・WA.SA.Bi.も留学生の履歴書作成を無料でサポートしています。オンラインで全国の留学生の就活相談に母国語で応じています。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] WA.SA.Bi.:留学生の相談送信ページ 履歴書の書き方に関するほかの記事もあります。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 「長所・短所」を効果的に書こう! [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 履歴書の文例と解説:パート1 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 履歴書の文例と解説:パート2 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 履歴書の文例と解説:パート3
-
★基本情報=技人国(ぎじんこく)への様々なプロセス
<このページの内容> 1.技人国を取得するための様々なプロセス 2.技能実習→帰国→留学→正社員 3.ベトナムで採用され日本へ(エンジニア) 4.ベトナムで採用され日本へ(総合職) 5.留学を経て日本で就職 1.技人国を取得するための様々なプロセス 地域の祭りに参加するベトナム人エンジニアたち 技術・人文知識・国際業務に至る様々なプロセス ベトナムで就職活動をして日本で「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で働く先輩や、留学するまでに回り道をした先輩もたくさんいます。先輩たちの実例を参考に、あなたの将来について広い視野で考えてみてください。 ① 技能実習→帰国→留学→正社員 技能実習を修了してベトナムにいったん帰国後、再び訪日して留学するケースもあります留学費用(学費+生活費)をアルバイトだけでまかなうのは困難です。そこで、留学をあきらめて技能実習を選択する学生も多いことでしょう。しかし、技能実習で貯めたお金の一部を使ってもう一度日本に来て留学し、日本で就職するパターンも増えてきています。 ② ベトナムで採用され日本へ(エンジニア) ベトナムで日系企業や日本企業の求人を探し、ベトナムで採用されて日本で働くケースも昔より多くなっています。主にエンジニアの仕事です ③ ベトナムで採用され日本へ(総合職) 学歴や言語スキルが高い外国人材を求めて日本企業が海外で行うジョブフェアなどに参加し、日本の企業に就職する学生もいます。 ④ 留学を終えて日本で就職 ポピュラーなパターンですが、多くの留学生が十分なキャリアプランを立てずに訪日しています。留学前に知っておくべき大切なポイントを下記でお伝えします。 それでは、このページで①~④の実例や注意点を紹介していきます。 2.技能実習→帰国→留学→正社員 技能実習を終えて帰国後、留学生として再訪日 カインさんは高校卒業後、地元のナムディン日本語日本文化学院で1年半以上勉強してから技能実習生として日本に行きました。技能実習(建築)の3年間も、ボランティア日本語教室に通うなどして日本語に磨きをかけました。 技能実習を終えて帰国してから1年半後、ナムディン学院と提携する南九州大学(宮崎県)で留学を始めました。大学では酒造について研究し、卒業後、宮崎県の酒造メーカーに就職しました。将来は日本で学んだ酒造に関する知識や技術を生かし、ベトナムで酒造メーカーを立ち上げるのが夢です。 親に頼らず留学 ・カインさんは技能実習生として日本に行くための費用は親に工面してもらいましたが、技能実習の給料で借金を返し、さらに貯金をしました。2回目に訪日した際の留学費用はその貯金の一部とアルバイトでまかないました。外国人留学生の授業料を半額にしてくれる大学を選んだことも正解でした。 ・注意点は、技能実習の際に入管に提出する履歴書と留学の際に提出する履歴書の記載事項(経歴)が異なっていると、留学の在留資格を取得できない場合があるので、技能実習の際によい送出機関を選んでください。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 送出機関の選び方 3.ベトナムで採用され日本へ(エンジニア) ハノイで就職活動し、日本で勤務 ベトナムで大学を卒業したタンさんはベトナムで日系企業に就職。長期研修で初めて日本に行き、通算16カ月間滞在するうちに日本語も勉強しました。その後、この会社の事業縮小に伴い退職しましたが、ベトナムの人材会社を通じて別の日本企業に就職しました。面接はハノイで行われましたが、勤務地は日本。再び訪日して間もなく、ベトナムで結婚したばかりの妻も日本に呼び寄せました。家族を日本に連れていけるのが技人国のよい点の一つです。その後も、よりよい仕事を求めて日本で2回転職しました。「技人国」だと転職も自由です。 学歴要件に注意 日本での外国人エンジニアの仕事は多く、タンさんのようにベトナムの人材会社を通じて求人を探せば見つかります。その場合、一度も日本に行ったことがない人でも、いきなり日本で働ける可能性があります。注意点の一つは学歴で、ベトナムの大学か短大を卒業している必要があります。もう一つは日本語です。最初の日系企業の面接はベトナム語でしたが、2社目の面接(面接場所はハノイ)の言語は日本語でした。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] タンさんの体験談 4.ベトナムで採用され日本へ(総合職) 海外のジョブフェアに参加し日本の有名商社に就職 ベトナムの大学や大学院で日本の政治・経済や日本語を勉強したアインさんは英語も日本語も不自由なく話せます。学生時代、交換留学などで2回に渡り計1年余り東京大学に留学しましたが、日本語は主にハノイで習得しました。修士課程修了後はハノイの日系企業で2年間勤務。その間に、日本の人材会社が日本企業への人材を集めるためにシンガポールで開催したジョブフェアに参加し、日本の有名商社に就職しました。アインさんは現在、東京に住んでいますが、ベトナムへの長期出張もあり、やりがいのある社会人生活を送っています。 アインさんからのメッセージ アインさんは「日本語力を生かして働くなら、日本で働く方がポストも多く、給料もよいと思います。また、ジョブフェアを利用すれば、自己負担なしで外国で面接を受けられます」と話しています。アインさんは体験談で自分が参加したジョブフェアの種類や採用面接の準備方法も紹介しています。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] アインさんの体験談 5.留学を経て日本で就職 自分で研究してキャリアプランを立てよう 留学あっせん会社に留学プランを一任する学生がたくさんいます。その多くがベトナムで半年~1年日本語を学んでから日本の日本語学校に留学します。その後は、専門学校に行くことが多く、専門学校卒業後に日本で就職する学生もいれば、大学や短大に進学してから就職する人もいます。また、就職せずに帰国する人もいます。 しかし、留学の様々なパターンを知ると、自分に適したコースが見えてきます。例えば、次のような留学の仕方が効率的であることも分かってきます。 ①ベトナムでよい日本語学校を選び、1~2年かけてしっかり勉強してから日本に行く。 ②日本の日本語学校の新学年は4月入学が一番多く、次に多いのが9月入学ですが、何月に入学しても卒業は3月です。4月入学の場合は卒業まで通常2年、9月入学の場合は1年半です。9月入学を選ぶだけで半年分の学費と生活費を節約できます。学校によってはさらに短いコースを提供しているケースもあります。 ③ある程度の日本語力をつけてから訪日し、日本語学校でさらに勉強すると、専門学校に行かずに大学に進学することが可能です。ただし、日本留学試験(EJU)の対策も必要です。 先輩たちの様々なパターン 先輩たちの体験談から様々な留学パターンがあることが分かります。中には、ベトナムの高校を出て日本の大学に直接入学した事例もあります。留学あっせん会社に任せきりにせず、いろいろな事例を知って自分なりの目標を立てましょう。 ①ベトナムの大学卒業の場合 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ベトナムの大学で日本語を勉強・卒業→日本の専門学校(2年)→日本で就職 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] フエ外国語大学→日本の日本語学校(2年=在学中にフエ外大卒業)→日本の専門学校(1年)→日本で就職 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ベトナムの大学で日本語を勉強・卒業→日本の専門学校(2年)→日本で就職 ②ベトナムの高校卒業の場合 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ベトナムの高校+日本語学校(10カ月)→日本の日本語学校(1年半)→日本の専門学校(3年)→日本の大学(4年)→日本で就職 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ベトナムの高校→日本の大学(4年)→日本で就職 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ベトナムの高校+日本語学校(1年)→日本の日本語学校(1年半)→日本の大学(4年)→日本で就職
-
Vol. 29 特集:N1・N2合格者たちの学習の秘訣
Vol. 28では、日本に行って3年以内に日本語能力試験(JLPT)のN1かN2に合格した先輩たちが使っていた学習ツールを紹介しました。今回は、先輩たちが後輩の留学生や技能実習生に向けて語った耳寄りな勉強のこつをご紹介します。 先輩1(N1、技能実習、女性) ・寮で勉強…夕食後、だれもいなくなった寮の食堂でYou Tube動画やテキスト、CDで1人で勉強しました。 ・職場で日本人と会話…日本人と話す機会の多い職場でした。このことが私の日本語力の向上に役立ちました。仕事のことで分からないことがあったら、すぐに日本人をつかまえて話しかけました。日本人の先輩たちは皆さんとても親切に対応してくれました。 この先輩の体験談 先輩2(N1、留学、女性) 公共図書館を利用 ・訪日前にみっちり勉強…ドンズー日本語学校で1年間寮生活。日本語はゼロからのスタートでしたが、1年でJLPTのN3程度のレベルになりました。夜や休日も自習で忙しく、ホーチミンからブンタウ省まで帰省する時間もないほどでした。 ・図書館で勉強…大学の図書館をよく利用しています。静かで冷暖房もあり、ほかにも勉強している人がたくさんいます。大学の図書館が休みのときなどは、公共図書館も利用しています。 ・国際交流センター…地元の国際交流協会が運営する「国際交流センター」では、外国人向けの学習情報や交流イベントの情報が手に入るほか、生活や学習の相談にも乗ってもらえます。日本語学習の資料もたくさんあります。 この先輩の体験談 先輩3(N2、留学、女性) ・訪日前に安い日本語学校利用…私はハノイ国家大学時代、民間の日本語教室で勉強し、JLPTのN4を取得してから訪日しました。ハノイでは、授業料が安いSOFLという教室に週2、3回通いました。授業料は4カ月で400万ドンでした。 この先輩の体験談 先輩4(訪日10カ月でN3、技能実習、男性) ・ビデオ電話で授業…送出機関では、授業にも宿題にも真面目に取り組み、You Tubeでも勉強して、約300人の中で一番の成績でした。送出機関の先生(N2)には、今でもメッセンジャーのビデオ電話で文法などを教えてもらっています。1回1時間で、月に10回です。 ・休憩時間に勉強…Facebookで紹介されている単語や模擬試験の問題などを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間に覚えています。分からない問題は、周りの日本人に聞くと、皆さん親切に教えてくれます。 この先輩の体験談 先輩5(N1、技能実習、男性) ・先々まで予習…訪日前に日本語センターで使った「みんなの日本語」は1~25課がN5向け、26~50課がN4向けで、授業で35課まで習いました。私は自分で50課まで勉強してから日本に行きました。成績は約200人の中で最後は一番でした。先に自習したことを授業で復習するので、よく覚えられたのだと思います。 ・仕事の合間などに勉強…機械にワイヤーを設置した後、ワイヤーが加工されて機械から出てくるのを待つ時間が長いので、その間にも日本語を勉強しました。 ・残業を断って勉強…残業はなるべく入れないように会社にお願いし、夜の勉強時間を確保しました。「技能実習3年分の残業代」と「日本語を身につけた後に何年にもわたって稼げるお金」を比較し、「目先のお金」より「将来の仕事と生活」を選んだのです。 ・公共施設を利用…週末は、アパートか県立図書館で勉強しました。図書館はエアコンが効いていて快適ですし、静かなので、勉強に最適でした。 ・ボランティア日本語教室…地元の大学でボランティアの日本人が無料の日本語教室(日曜日に2時間)を開いており、いろんな国の人と一緒に勉強しました。 ・留学感覚で技能実習…同僚は休日は遅くまで眠るかスマートフォンで遊び、だれも日本語の勉強をしていませんでした。私は「生活費を稼ぎながら日本に留学(自習留学)」という感覚で、できるだけ学習に時間を取りました。勉強に集中するため最初の2年間はFacebookもやめたほどでした。 この先輩の体験談 先輩6(N2、技能実習、男性) ・訪日前に猛勉強…送出機関で半年間勉強しました。クラス36人の中で1、2番の成績でした。そのためには、自習もがんばりました。7時~11時と19時~22時に自分で勉強しました。1日のうち授業が4時間、自習が7時間でした。さらに、試験前には朝2時~5時にも自習をしました。ほかにも同じように努力している人が何人かいました。 ・少し話せる状態で日本に行こう…ほとんど話せない状態で日本に行く人もいますが、その場合は、行ってから苦労します。そして、基礎的な日本語力や学習の習慣がついていないので、日本に3年間住んでも日本語はあまり上達しません。 この先輩の体験談 先輩7(N2、技能実習、男性) ・毎日勉強…日本に行ってからも毎日勉強し、訪日2年目に日本語能力試験(JLPT)のN2に合格しました。土曜・日曜も4時間ぐらい勉強しました。 ・休憩時間や移動時間にも勉強…単語や文法はFacebookの学習ページを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間や移動の車内で覚えました。 この先輩の体験談 先輩8(一流通訳、留学、女性) ・アルバイトで日本語…最初のアルバイトは日本語学校からの紹介で、スーパーでの仕事でしたが、日本人との会話が少なかったので、半年間でやめました。当時は留学生のアルバイト先が少なく、求人雑誌を見て電話しても面接にこぎつけるが困難でした。そこで、ハローワークに行って、担当者から「仕事を探しているベトナム人留学生がいますが、どうですか」と電話してもらい、面接を受けて合格しました。居酒屋で、お客さんの注文を聞いたり料理を運んだりしました。店長や店員との会話も多く、日本語の練習になりました。 ・授業態度と図書館…日本語学校では、アルバイトで疲れて授業中に眠る人も多くみかけましたが、なんとしても日本語を身につける覚悟で留学したので、眠らないようにがんばりました。また、週末は、近くの公共図書館に行って勉強しました。 ・ボランティア日本語教室…日本人のボランティア数名が毎週水曜に1時間半ぐらい外国人と会話する日本語サークルを開いていました。私はこの日はバイトを入れず、毎週ここに行きました。日本人教師1人、外国人4、5人の少人数教室でした。これ以外に、ボランティアによる無料の料理教室にも参加しました。これらの教室やアルバイト先での会話が日本語力の向上に大きく役立ちました。 この先輩の体験談 先輩9 (N2、技能実習、女性) ・職場の日本人と交流…職場の日本人たちは親切でした。仕事もていねいに教えてくれ、週末に雪や雨で自転車に乗りにくいときは、車で買い物に連れて行ってくれました。食事や観光にもよく連れて行ってくれました。先輩たちとは、遊びでも仕事の休憩時間でもよく一緒におしゃべりをしました。楽しかったですし、日本語の会話力もつきました。技能実習は、給料だけではなく職場環境も大事だと思いました。 ・残業少なく勉強時間確保…残業が少なかった分、仕事が終わってから毎晩2時間、日本語の勉強ができました。また、よい送出機関を選んだので、借金なしで訪日できました。 ・ボランティア日本語教室…毎週末、日本人のボランティアによる無料の日本語教室(2時間)に通いました。 ・日本語で日記…1年間、日本語で日記を書き、それを職場のリーダーに時々添削していただきました。 この先輩の体験談 先輩10(N2、技能実習、男性) ・早寝早起きで勉強時間確保…実習先の寮は4人部屋だったので、集中できるように仲間が眠っている時間に勉強しました。夜11時に寝て朝4時に起き、6時まで勉強です。 ・休憩時間にも勉強…昼休みにも30分間、勉強しました。 ・職場で日本人と会話…帰国後の仕事を考えた結果、お金を稼ぐだけではなく日本語学習をがんばろうと思いました。そして、机上の学習に加え、できるだけ会話の機会を作りました。職場では、日本人に積極的に話しかけ、休日もいろいろな人と交流しました。 ・ボランティア日本語教室…日曜日に2時間、日本人ボランティアによる日本語授業を受けました。様々な国の生徒がおり、ここでの共通言語は日本語で、休日も日本語を使う機会ができました。 この先輩の体験談 先輩11(N1、留学、女性) ・日本語で日記…日本語学校時代、先生に積極的に日本語で質問し、授業後も図書室で3時間勉強しました。また、日本語で日記を毎日書き、学校の先生に時々添削してもらいました。 ・アルバイト先で日本人と会話…日本人とたくさん話すように心がけました。アルバイトは居酒屋が中心で、勤務中にたくさん会話できました。 この先輩の体験談 先輩12(N2、留学、女性) アルバイトが終わり、日本人の先輩・後輩とおしゃべりタイム ・半年間の集中学習…日本語がほとんど分からない状態で訪日しましたが、半年間はアルバイトに行かず、授業も自由時間も日本語の勉強に専念しました。その結果、半年間でJLPTのN3のレベルになりました。 ・アルバイトで日本語…大学の紹介で食品工場でアルバイトをしましたが、会話力がついたので居酒屋に採用され、3年半働きました。お客さんから注文を聞いたほか、休憩時間や終了後に日本人のアルバイト仲間とたくさん会話をし、日本語が上達しました。 ・新しく覚えた言葉を実際に会話で使う…勉強で工夫した点は、漢字やフレーズを紙に書き、声を出して覚える▽新しく覚えた単語や文法を実際の会話ですぐに使う▽使い方や意味が分からなければ日本人に聞く▽mazziなどのアプリも活用する――といったことでした。 この先輩の体験談 いかがでしたか? せっかく日本に滞在するので、成功した先輩たちの経験やアドバイスを生かし、あなたの留学や技能実習を実り多いものにしてくださいね。日本語学習の秘けつについては、下記のページにも詳しくまとめられていますので、参照してください。 留学で日本語を身に付ける7つのこつ 技能実習で日本語を身に付ける7つのこつ Vol. 28では、日本に行って3年以内に日本語能力試験(JLPT)のN1かN2に合格した先輩たちが使っていた学習ツールを紹介しました。今回は、先輩たちが後輩の留学生や技能実習生に向けて語った耳寄りな勉強のこつをご紹介します。 先輩1(N1、技能実習、女性) ・寮で勉強…夕食後、だれもいなくなった寮の食堂でYou Tube動画やテキスト、CDで1人で勉強しました。 ・職場で日本人と会話…日本人と話す機会の多い職場でした。このことが私の日本語力の向上に役立ちました。仕事のことで分からないことがあったら、すぐに日本人をつかまえて話しかけました。日本人の先輩たちは皆さんとても親切に対応してくれました。 この先輩の体験談 ベトナム人がたくさん務める商社に就職 ・訪日前にみっちり勉強…ドンズー日本語学校で1年間寮生活。日本語はゼロからのスタートでしたが、1年でJLPTのN3程度のレベルになりました。夜や休日も自習で忙しく、ホーチミンからブンタウ省まで帰省する時間もないほどでした。 ・図書館で勉強…大学の図書館をよく利用しています。静かで冷暖房もあり、ほかにも勉強している人がたくさんいます。大学の図書館が休みのときなどは、公共図書館も利用しています。 ・国際交流センター…地元の国際交流協会が運営する「国際交流センター」では、外国人向けの学習情報や交流イベントの情報が手に入るほか、生活や学習の相談にも乗ってもらえます。日本語学習の資料もたくさんあります。 公共図書館を利用 この先輩の体験談 先輩3(N2、留学、女性) ・訪日前に安い日本語学校利用…私はハノイ国家大学時代、民間の日本語教室で勉強し、JLPTのN4を取得してから訪日しました。ハノイでは、授業料が安いSOFLという教室に週2、3回通いました。授業料は4カ月で400万ドンでした。 この先輩の体験談 先輩4(訪日10カ月でN3、技能実習、男性) ・ビデオ電話で授業…送出機関では、授業にも宿題にも真面目に取り組み、You Tubeでも勉強して、約300人の中で一番の成績でした。送出機関の先生(N2)には、今でもメッセンジャーのビデオ電話で文法などを教えてもらっています。1回1時間で、月に10回です。 ・休憩時間に勉強…Facebookで紹介されている単語や模擬試験の問題などを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間に覚えています。分からない問題は、周りの日本人に聞くと、皆さん親切に教えてくれます。 この先輩の体験談 先輩5(N1、技能実習、男性) ・先々まで予習…訪日前に日本語センターで使った「みんなの日本語」は1~25課がN5向け、26~50課がN4向けで、授業で35課まで習いました。私は自分で50課まで勉強してから日本に行きました。成績は約200人の中で最後は一番でした。先に自習したことを授業で復習するので、よく覚えられたのだと思います。 ・仕事の合間などに勉強…機械にワイヤーを設置した後、ワイヤーが加工されて機械から出てくるのを待つ時間が長いので、その間にも日本語を勉強しました。 ・残業を断って勉強…残業はなるべく入れないように会社にお願いし、夜の勉強時間を確保しました。「技能実習3年分の残業代」と「日本語を身につけた後に何年にもわたって稼げるお金」を比較し、「目先のお金」より「将来の仕事と生活」を選んだのです。 ・公共施設を利用…週末は、アパートか県立図書館で勉強しました。図書館はエアコンが効いていて快適ですし、静かなので、勉強に最適でした。 ・ボランティア日本語教室…地元の大学でボランティアの日本人が無料の日本語教室(日曜日に2時間)を開いており、いろんな国の人と一緒に勉強しました。 ・留学感覚で技能実習…同僚は休日は遅くまで眠るかスマートフォンで遊び、だれも日本語の勉強をしていませんでした。私は「生活費を稼ぎながら日本に留学(自習留学)」という感覚で、できるだけ学習に時間を取りました。勉強に集中するため最初の2年間はFacebookもやめたほどでした。 この先輩の体験談 先輩6(N2、技能実習、男性) ・訪日前に猛勉強…送出機関で半年間勉強しました。クラス36人の中で1、2番の成績でした。そのためには、自習もがんばりました。7時~11時と19時~22時に自分で勉強しました。1日のうち授業が4時間、自習が7時間でした。さらに、試験前には朝2時~5時にも自習をしました。ほかにも同じように努力している人が何人かいました。 ・少し話せる状態で日本に行こう…ほとんど話せない状態で日本に行く人もいますが、その場合は、行ってから苦労します。そして、基礎的な日本語力や学習の習慣がついていないので、日本に3年間住んでも日本語はあまり上達しません。 この先輩の体験談 先輩7(N2、技能実習、男性) ・毎日勉強…日本に行ってからも毎日勉強し、訪日2年目に日本語能力試験(JLPT)のN2に合格しました。土曜・日曜も4時間ぐらい勉強しました。 ・休憩時間や移動時間にも勉強…単語や文法はFacebookの学習ページを携帯電話に保存し、仕事の休憩時間や移動の車内で覚えました。 この先輩の体験談 先輩8(一流通訳、留学、女性) ・アルバイトで日本語…最初のアルバイトは日本語学校からの紹介で、スーパーでの仕事でしたが、日本人との会話が少なかったので、半年間でやめました。当時は留学生のアルバイト先が少なく、求人雑誌を見て電話しても面接にこぎつけるが困難でした。そこで、ハローワークに行って、担当者から「仕事を探しているベトナム人留学生がいますが、どうですか」と電話してもらい、面接を受けて合格しました。居酒屋で、お客さんの注文を聞いたり料理を運んだりしました。店長や店員との会話も多く、日本語の練習になりました。 ・授業態度と図書館…日本語学校では、アルバイトで疲れて授業中に眠る人も多くみかけましたが、なんとしても日本語を身につける覚悟で留学したので、眠らないようにがんばりました。また、週末は、近くの公共図書館に行って勉強しました。 ・ボランティア日本語教室…日本人のボランティア数名が毎週水曜に1時間半ぐらい外国人と会話する日本語サークルを開いていました。私はこの日はバイトを入れず、毎週ここに行きました。日本人教師1人、外国人4、5人の少人数教室でした。これ以外に、ボランティアによる無料の料理教室にも参加しました。これらの教室やアルバイト先での会話が日本語力の向上に大きく役立ちました。 この先輩の体験談 先輩9 (N2、技能実習、女性) ・職場の日本人と交流…職場の日本人たちは親切でした。仕事もていねいに教えてくれ、週末に雪や雨で自転車に乗りにくいときは、車で買い物に連れて行ってくれました。食事や観光にもよく連れて行ってくれました。先輩たちとは、遊びでも仕事の休憩時間でもよく一緒におしゃべりをしました。楽しかったですし、日本語の会話力もつきました。技能実習は、給料だけではなく職場環境も大事だと思いました。 ・残業少なく勉強時間確保…残業が少なかった分、仕事が終わってから毎晩2時間、日本語の勉強ができました。また、よい送出機関を選んだので、借金なしで訪日できました。 ・ボランティア日本語教室…毎週末、日本人のボランティアによる無料の日本語教室(2時間)に通いました。 ・日本語で日記…1年間、日本語で日記を書き、それを職場のリーダーに時々添削していただきました。 この先輩の体験談 先輩10(N2、技能実習、男性) ・早寝早起きで勉強時間確保…実習先の寮は4人部屋だったので、集中できるように仲間が眠っている時間に勉強しました。夜11時に寝て朝4時に起き、6時まで勉強です。 ・休憩時間にも勉強…昼休みにも30分間、勉強しました。 ・職場で日本人と会話…帰国後の仕事を考えた結果、お金を稼ぐだけではなく日本語学習をがんばろうと思いました。そして、机上の学習に加え、できるだけ会話の機会を作りました。職場では、日本人に積極的に話しかけ、休日もいろいろな人と交流しました。 ・ボランティア日本語教室…日曜日に2時間、日本人ボランティアによる日本語授業を受けました。様々な国の生徒がおり、ここでの共通言語は日本語で、休日も日本語を使う機会ができました。 この先輩の体験談 先輩11(N1、留学、女性) ・日本語で日記…日本語学校時代、先生に積極的に日本語で質問し、授業後も図書室で3時間勉強しました。また、日本語で日記を毎日書き、学校の先生に時々添削してもらいました。 ・アルバイト先で日本人と会話…日本人とたくさん話すように心がけました。アルバイトは居酒屋が中心で、勤務中にたくさん会話できました。 この先輩の体験談 先輩12(N2、留学、女性) ・半年間の集中学習…日本語がほとんど分からない状態で訪日しましたが、半年間はアルバイトに行かず、授業も自由時間も日本語の勉強に専念しました。その結果、半年間でJLPTのN3のレベルになりました。 ・アルバイトで日本語…大学の紹介で食品工場でアルバイトをしましたが、会話力がついたので居酒屋に採用され、3年半働きました。お客さんから注文を聞いたほか、休憩時間や終了後に日本人のアルバイト仲間とたくさん会話をし、日本語が上達しました。 ・新しく覚えた言葉を実際に会話で使う…勉強で工夫した点は、漢字やフレーズを紙に書き、声を出して覚える▽新しく覚えた単語や文法を実際の会話ですぐに使う▽使い方や意味が分からなければ日本人に聞く▽mazziなどのアプリも活用する――といったことでした。 アルバイトが終わり、日本人の先輩・後輩とおしゃべりタイム この先輩の体験談 いかがでしたか? せっかく日本に滞在するので、成功した先輩たちの経験やアドバイスを生かし、あなたの留学や技能実習を実り多いものにしてくださいね。日本語学習の秘けつについては、下記のページにも詳しくまとめられていますので、参照してください。 留学で日本語を身に付ける7つのこつ 技能実習で日本語を身に付ける7つのこつ
-
総まとめ・ベトナム人向け相談窓口
学習や仕事(技能実習・正社員・派遣・アルバイト)、生活、在留資格などの関係で困ったことが起こり、会社や受入組合、学校、先輩などに相談しても解決しない場合、どこに相談したらいいでしょうか? 多くの先輩がこれまでさまざまな相談窓口や支援団体に助けられています。一つの窓口で解決しない場合でもあきらめたり失踪したりせず、複数の機関に相談してみてください。 知っておきたい相談窓口 日越ともいき支援会 外国人技能実習機構(OTIT) 技能実習で困ったことが起き、監理団体(受入組合)や受入会社が適切に対応しない場合は、まずは外国人技能実習機構(OTIT)に相談してください。公式HPからベトナム語で相談内容を送信できます。フリーダイヤルの電話(0120-250-168)もあります。 OTITの事務所を直接訪れるのも有効です。その際、自分の在留カードをコンビニでコピーし、その紙の余白部分にあなたの悩みや不満の要点を書いて持参することをお勧めします。事務所に着いたら、紙を読んでもらってから自分で説明もします。必要がある場合は、OTITが通訳を手配してくれます。 労働基準監督署(労基署) 技能実習生も留学生も、残業代を払ってもらえないなどの相談は全国の労働基準監督署に相談してください。最近は外国人の相談にも対応しています。 全国の労基署 実績のある民間の支援団体 外国人実習生支援 OTITや労基署に相談しても解決しない場合やこのような公的機関に1人でうまく相談できない場合、次のような民間の支援団体のサポートを得る方法があります。いずれも実績の多い団体です。 外国人実習生SNS相談室(Facebook) =技能実習生の労働問題、雇用問題、生活問題、在留資格関連 日越ともいき支援会 =留学生や技能実習生などあらゆるベトナム人の労働・雇用・生活・就職・在留資格などに関する問題 岐阜一般労働組合 第2外国人支部 =甄凱(けんかい)支部長:090・8496・9668(日本語) =技能実習生、正社員、派遣労働者などあらゆる外国人労働者の労働や雇用、在留資格に関する問題 活発なベトナム人団体 在日ベトナム人協会(VAIJ) =生活・医療・健康に関するホットライン:050-6874-8385 在仙台ベトナム人協会(SenTVA) 茨城県ベトナム人協会 ベトナム語の通じる相談窓口(主要都市) 全国の主要都市にあるベトナム語の通じる主な相談窓口を紹介します。 ■東京都 外国人在留支援センター(FRESC) =あらゆる外国人の生活・労働・雇用・就職・在留資格などあらゆる分野の相談 =FRESCヘルプデスク:0120-76-2029=月~金(9:00~17:00) =FRESCの入管電話予約:03-5363-3025=月~金(9:00~17:00) ※ヘルプデスクは全国からの相談に対応。 ※どちらの電話でも、ベトナム語を希望する場合は、最初に「ベトナム語でお願いします」と日本語か英語で告げてください。 ■北海道 北海道外国人相談センター = 011-200-9595(平日9:00-12:00 / 13:00-17:00) ■宮城県 みやぎ外国人相談センター = 022-275-9990 ■茨城県 外国人相談センター =TEL:029-244-3811(ベトナム語:月・火・水) ■埼玉県 外国人総合相談センター埼玉 =048-833-3296 ■千葉県 千葉県外国人相談 =043-297-2966(平日9:00-12:00 / 13:00-16:00) =E-mail:ied@ccb.or.jp ■神奈川県 横浜市多文化共生総合相談センター = 045-222-1209 = E-mail:t-info@yoke.or.jp ■静岡県 静岡県多文化共生総合相談センター かめりあ = 054-204-2000(平日10:00~16:00) = E-mail:sir07@sir.or.jp ■愛知県 あいち多文化共生センター = 052-961-7902(月~土10:00~18:00) ■大阪府 大阪府外国人情報コーナー = 06-6941-2297 = E-mail:jouhou-c@ofix.or.jp ■大阪市 外国人のための相談窓口 = 06-6773-6533(平日 9:00~19:00、土日祝:9:00~17:30) ■兵庫県 神戸国際コミュニティセンター = 078-291-8441(ベトナム語:月・水 09:00~12:00、13:00~17:00) ■兵庫県 日越交流センター兵庫 = 078-646-3110 = E-mail:cntorimoto@yahoo.co.jp ■岡山県 岡山県外国人相談センター = 086-256-6052(平日9:00~17:00) = E-mail:support@opief.or.jp ■広島県 ひろしま国際センター = 0120-783-806 ■福岡県 福岡県外国人相談センター = 092-725-9207(毎日10:00~19:00) = E-mail:fukuoka-maic@kokusaihiroba.or.jp ■福岡市 福岡市外国人総合相談支援センター = 092-262-1799(平日8:45~18:00) 自治体や国際交流協会などの窓口リスト(全県) このコーナーでは、日本全国の都道府県(地方自治体)や国際交流協会などによる外国人向け相談窓口のリスト(ベトナム語版、日本語版)をご紹介します。 あなたのお住まいの都道府県名(日本語とアルファベット)が記載された四角い欄をクリックすると、その地域の相談窓口の一覧表が現れます。ベトナム語で相談できる窓口には赤い文字で「ベトナム語」と記されています。また、出てきた表の中の青いURLをクリックすると、その相談窓口のウェブサイトにつながります。 地域別:国際交流協会などの相談窓口リスト(リンク)