2021年の重大(10大)ニュース
2021年もあとわずか。史上初めて無観客でオリンピック・パラリンピックが開催されるなど、新型コロナウイルスの影響が続いた年でした。今年の世界の重大ニュースを振り返ります。〈藤田裕伸〉
1月
米新大統領にバイデン氏就任
ジョー・バイデン氏(民主党)が1月20日、米国の新大統領に就任。米国の利益を最優先するトランプ前大統領(共和党)の政策とは異なり、各国と協力しながら世界の課題に取り組む、国際協調を重んじる方針に転換した。ただ、中国に対しては強い姿勢を崩していない。
ジョー・バイデン氏(民主党)が1月20日、米国の新大統領に就任。米国の利益を最優先するトランプ前大統領(共和党)の政策とは異なり、各国と協力しながら世界の課題に取り組む、国際協調を重んじる方針に転換した。ただ、中国に対しては強い姿勢を崩していない。
核兵器禁止条約が発効
核兵器を全面的に禁止する初めての国際法「核兵器禁止条約」が1月22日に発効。122カ国・地域が賛成して国連で採択された。米国やロシアなど核兵器を持つ国や日本を含む核兵器に頼る国などは反対し、条約に参加していない。
2月
ミャンマーでクーデター
ミャンマーで2月1日、国軍がクーデターを起こした。政権トップのアウンサンスーチー国家顧問をとらえ、軍の幹部による政治(軍事政権)を始めた。政権に反発する大勢の市民は抗議のデモを続け、国軍が武力で弾圧。9月には民主化を求める勢力で作る「国民統一政府(NUG)」が国軍への戦闘開始を宣言し、状況は混沌としている。〈写真はヤンゴン市〉
ミャンマーで2月1日、国軍がクーデターを起こした。政権トップのアウンサンスーチー国家顧問をとらえ、軍の幹部による政治(軍事政権)を始めた。政権に反発する大勢の市民は抗議のデモを続け、国軍が武力で弾圧。9月には民主化を求める勢力で作る「国民統一政府(NUG)」が国軍への戦闘開始を宣言し、状況は混沌としている。〈写真はヤンゴン市〉
4月
ベトナム新政権発足
ベトナム国会は4月5日、新国家主席にグエン・スアン・フック首相(66)を選出。新首相にはファム・ミン・チン共産党中央組織委員長(62)が選ばれ、新政権が発足した。任期は5年。序列1位で最高指導者のグエン・フー・チョン党書記長(76)は留任となった。
脱炭素へ目標定まる
4月に開かれた気候変動サミットで日本の菅義偉首相(当時)は温室効果ガスの削減目標を「2030年までに、2013年比で46%減らす」と大きく引き上げた。温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」にすることを目指す「パリ協定」の参加国の多くが「2050年までの達成」を宣言し、CO₂をなるべく出さない脱炭素社会を目指す。
7月
熱海で土石流、死者・不明者27人
静岡県熱海市で7月3日、大規模な土石流災害が発生。土石流は長さ約2km、幅最大160mにおよび、26人が亡くなり1人が行方不明に。梅雨前線の長雨が原因で総量約55,500㎥の盛土が崩落して流れ出した。
静岡県熱海市で7月3日、大規模な土石流災害が発生。土石流は長さ約2km、幅最大160mにおよび、26人が亡くなり1人が行方不明に。梅雨前線の長雨が原因で総量約55,500㎥の盛土が崩落して流れ出した。
東京五輪、批判の中、無観客で開催
「原則無観客」という異例の東京オリンピックとパラリンピックが7月から9月にかけて開催された。世論調査では、コロナ禍での開催中止や延期を求める人が開催を望む人を上回った。政府や国際オリンピック委員会(IOC)の「開催ありき」の姿勢には厳しい目が向けられ、選手の躍動が感動を呼ぶ一方で、オリンピックの意義があらためて問われた。
「原則無観客」という異例の東京オリンピックとパラリンピックが7月から9月にかけて開催された。世論調査では、コロナ禍での開催中止や延期を求める人が開催を望む人を上回った。政府や国際オリンピック委員会(IOC)の「開催ありき」の姿勢には厳しい目が向けられ、選手の躍動が感動を呼ぶ一方で、オリンピックの意義があらためて問われた。
9月
ワクチン接種進む
日本で新型コロナウイルス感染症のワクチン接種2回目を終えた人が約6割となった9月末、感染者数が劇的に減少して約半年ぶりに緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除された。世界的には感染が収まらず、ワクチンと並ぶ効果的対策として飲み薬の実用化が期待されている。
日本で新型コロナウイルス感染症のワクチン接種2回目を終えた人が約6割となった9月末、感染者数が劇的に減少して約半年ぶりに緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除された。世界的には感染が収まらず、ワクチンと並ぶ効果的対策として飲み薬の実用化が期待されている。
10月
日本の首相交代
10月4日、菅義偉内閣が総辞職し、国会の首相指名選挙を経て岸田文雄新内閣が発足した。岸田首相は10月14日に衆議院を解散し、10月31日に行われた総選挙で自民党が安定多数を獲得。岸田首相は、コロナ禍で傷んだ経済の立て直しと、格差解消に尽力する方針。
〈写真は岸田首相とベトナムのチン首相〉
10月4日、菅義偉内閣が総辞職し、国会の首相指名選挙を経て岸田文雄新内閣が発足した。岸田首相は10月14日に衆議院を解散し、10月31日に行われた総選挙で自民党が安定多数を獲得。岸田首相は、コロナ禍で傷んだ経済の立て直しと、格差解消に尽力する方針。
〈写真は岸田首相とベトナムのチン首相〉
11月
大谷翔平選手MVPなど13冠
米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手(27)がアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。46本塁打と9勝となるリアル二刀流で歴史的な大活躍を見せ、米誌「ベースボール・アメリカ」の年間最優秀選手や選手間投票による年間最優秀選手など計13の賞に輝いた。
米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手(27)がアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。46本塁打と9勝となるリアル二刀流で歴史的な大活躍を見せ、米誌「ベースボール・アメリカ」の年間最優秀選手や選手間投票による年間最優秀選手など計13の賞に輝いた。
※役職や年齢はニュース当時のもの。