困りごと解決

東京で生活・通学・仕事をする外国人の強い味方「東京都多言語相談ナビ」/無料

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2025年02月26日

東京都で生活や仕事、勉強をしているベトナム人の皆さん、仕事や生活で困ったことがあったとき、「信頼できる相手に相談したい」と思ったことはありませんか? そのようなとき、あなたはベトナム人が運営するSNSで情報を探すことが多いことでしょう。しかし、SNSの情報の中には重大な間違いが含まれることもよくあります。「確かな相手に相談したい」「法律的な知識についても専門家に相談したい」。そんなときは、「東京都多言語相談ナビ」を使ってみてはいかがでしょうか? この記事では、公的機関が提供する電話相談サービス(無料)や地域の日本語教室(低額)を探すためのサイトについて紹介します。

1. ベトナム語で生活相談

「東京都つながり創生財団」(つながり財団)はフリーダイヤルで外国人からのさまざまな相談に応じています。不要品を回収してもらう方法(粗大ゴミの出し方)や役所でのさまざまな手続き、年金のこと、保育園や学校のこと、医療のこと、交通事故のことなど、あなたの悩みや質問に、つながり財団のベトナム人スタッフが答えます(ベトナム人以外のスタッフがベトナム語通訳と一緒に答える場合もあります)。

相談は無料です。

このサービスの名前は「東京都多言語相談ナビ」です。ベトナム語も含めてさまざまな言葉で相談することができるので「多言語」という名前がついています。もちろん、日本語が得意な場合は、日本語でも相談できます。

東京都多言語相談ナビ

【相談できる人】
・東京都内に住んでいる人
・東京都内で働いている人(住所は東京以外でもOK)
・東京都内の学校に通っている人(住所は東京以外でもOK)

【相談できる日】
・月~金(10:00~16:00)
日本の祝日をのぞきます。

【電話番号】
0120-142-142
電話料金はかかりません。
電話にはベトナム人以外の人が出る場合もありますが、あなたが「ベトナム語でお願いします」と言えば、ベトナム人スタッフに代わるかベトナム語通訳を加えます。

【相談料】
・無料
1回の相談時間は60分までです。

どんな相談が多いの?

「東京都多言語相談ナビ」に外国人から寄せられる相談はさまざまで、相談の種類としては次のようなものが多いです。

・在留資格(広い意味の「ビザ」)
・住宅
・医療
・労働関係
・結婚・離婚
・出産・育児
・保育園や幼稚園
・学校
・生活一般
・交通事故

◆具体的な相談例

生活一般
・粗大ゴミ(大型ゴミ)の捨て方がわからない(ベッドを捨てたい、スーツケースを捨てたい、など)。
・役所から手紙が届いたが、手続きの仕方がわからない。
・保育園の探し方や申し込み方を教えてほしい。
医療
・虫歯の治療をしたい(どこの歯科に行けばよいか、保険は使えるのか、など)。
・予防接種を受けたい。
住宅(賃貸住宅)
・電気やガスを止められた。
・アパートの契約期間がもうすぐ満了する。更新するにはどうしたらよいか。
・アパートの退去の手続きについて教えてほしい。
その他
・国民年金の納付書が届いたが、どうしたらよいかわからない。

変わった相談もありますか?

「東京都多言語ナビ」にはさまざまな相談があり、めずらしい相談もあります。相談ナビが分からない質問については、ほかに相談できるところを案内します。

◆相談例

相談例①
・5、6人の警察官が家に押しかけ、尿検査を強要された。ベランダでお灸(きゅう)を使用していたため、薬物使用を疑った近所の人が通報したようだ。
相談例②
・ベランダに置いていた粗大ごみが台風でふき飛ばされ、階下の部屋の窓ガラスと車を破損させてしまった。自然災害によって予期せず加害者となってしまったが、どこまで責任を負うべきか。
→この相談には無料の法律相談を紹介しました。

2. 無料の法律相談

もし、あなたがトラブルに巻き込まれた場合や日本の法律が分からなくて困っている場合は、無料で法律相談を受けられます。日本の弁護士が対応し、通訳もつきます。

【無料法律相談】
・1回60分まで
予約が必要です。多言語相談ナビに電話して予約してください。
0120-142-142

【相談できる人】
・東京都内に住んでいる人
・東京都内で働いている人(住所は東京以外でもOK)
・東京都内の学校に通っている人(住所は東京以外でもOK)

【相談できる日】
・月・水・金曜日(①13:30~、②14:45~)
日本の祝日をのぞきます。

◆相談例

日本語学校
・高額な入学料と授業料を前納したが、授業に不満なのでやめることにした。授業料を返してほしい。
離婚
・日本人の配偶者と離婚したいが、財産分与はどうなるか、どの国の法律が適用されるか。
・日本人の配偶者と離婚したが、相手が子どもの養育費を払ってくれない。
賃貸住宅
・家主から退去するように言われたが、従う必要があるのか。
・退去にあたって部屋の修繕費を請求されたが、内容に納得できない。
交通事故
・仕事でレンタカーを使って事故を起こした。勤務先の会社が保険等で対応してくれない。自分はどこまで責任を負うべきか。
交通事故
・レンタカーで冷蔵庫を運んでいる途中に駐車車両にぶつかったが、相手と連絡が取れないので、立ち去った。その後、警察から連絡がきた。保険は使えるか。
→これについては、警察に通報せずに立ち去ったので、保険は適用されません。交通事故を起こしたら、まず警察(電話で110)に連絡し、警察官に現場に来てもらわなければなりません。

3. 無料の在留相談(ビザ・入管関係)

東京都多言語相談ナビは「無料在留相談」も行っています。在留資格(広い意味のビザ)のことや在留期間のことなど、入管手続きで分からないことがあれば、遠慮なく相談してください。

【無料在留相談】
・1回60分まで
・予約が必要です。多言語相談ナビに電話して予約してください。そのときに在留カードに書いてある内容を聞きますので、在留カードを手もとに用意して電話してください。
0120-142-142

【相談できる人】
・東京都内に住んでいる人
・東京都内で働いている人(住所は東京以外でもかまいません)
・東京都内の学校に通っている人(住所は東京以外でもかまいません)

【相談できる日】
・毎月4番目の火曜日(14:00~16:00)
日本の祝日をのぞきます。

【相談の場所】
・つながり財団の事務所(西新宿)
・Zoom(オンライン)

【相談例】
・特定技能外国人だが、妻を日本に呼べるか。
・入管から書類が届いたが、内容を理解できない。
・留学生だが、特定技能ビザや就労ビザに切り替えるにはどうしたらよいか。

4. 日本語教室を探すサイト

つながり財団は、東京都内の日本語教室を探すためのウェブサイト「東京日本語教室サイト」も運営しています。

日本で仕事や留学をしているベトナム人の皆さんには、「安い費用で日本語をもっと教えてもらいたいなあ」と思っている人も多いことでしょう。「東京日本語教室サイト」はそういう人たちにボランティア団体などが低額で授業を提供している「日本語教室」を紹介するサイトです。

「日本語教室」は「日本語学校」ではありません。地域の日本人たちが低額で日本語を教えてくれる教室です。

そのサイトで紹介されている日本語教室には、先生と会って対面で教えてもらう教室とオンラインで教えてもらう教室の2種類があります。紹介されている教室はすべて東京都内の教室で、たくさんの教室が紹介されています。

もし、その中に興味のある教室が見つかった場合は、教室紹介ページの中にメール送信フォームがありますので、そこから問い合わせや申し込みをすることができます。

5.まとめ

この記事では、「東京都多言語相談ナビ」の活動を中心に紹介しました。多言語相談ナビは、外国人が日本で生活や仕事、留学などをする上でのさまざまな悩みや質問について、その外国人の母国語で相談に乗ってくれます。

その中で法律に関する専門知識が必要な相談があれば、弁護士と通訳が対応する無料法律相談も受けられます。

また、入管手続きやビザに関する問題については、特別な相談日を設けて対応しています。

休みの日や仕事が終わった後の夜などに教室やオンラインで日本語の勉強をしたいと思っている人には、地域の人と知り合いになれて、低額で日本語を学ぶことができる日本語教室を探すための「東京日本語教室サイト」も運営しています。

「東京都つながり創生財団」は公的な団体で、営利団体ではありませんので、これらの無料サービスはいずれも安心して使えます。東京都に住むベトナム人の皆さん、あるいは東京都で仕事や留学をしているベトナム人の皆さん、「東京都多言語相談ナビ」のサービスをぜひ使ってみてくださいね。