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3月3日「ひな祭り」 -女の子のお祭り-
日本では、毎年2月下旬からショッピングモールやオフィス街、空港などで大きな人形セットや飾り物を見かけます。それは「ひな祭り」という女の子のお祭りです。どのようなお祭りなのでしょうか?
ひな祭りの歴史
日本のひな祭りがいつ始まったかは明確ではありませんが、平安時代(794年〜1192年)に京都で生まれたという説が有力です。
江戸時代には、3月3日は「桃の節句」という祝日でした。旧暦の3月3日は桃の花が咲く時期だったからです。5月5日の「端午(たんご)の節句」が主に男の子のための行事で、「桃の節句」は女の子の健やかな成長を祈る行事です。
現在は、5月5日が「子どもの日」として祝日になっていますが、3月3日は平日です。
ひな人形
女の子がいる家族は3月3日の数週間前から「ひな人形」という人形セットを飾ります。人形は平安時代の貴族の服を着ています。小さなセットは「内裏(だいり)びな」という主役の男女の2体だけですが、大きなものは最上段に「内裏びな」が並び、その下の数段にいくつかの人形や飾り物が置かれます。
内裏びなは天皇と皇后を表し、下の段には宮中で天皇に仕える人たちや演芸を披露する人たちの人形が並びます。また、菓子や白い酒をお供えすることもあります。
ひな祭りの伝統料理
ひな祭りに食べるお菓子には次のようなものがあります。ひな壇にお供えしてから食べます。
・ひしもち:ひし形の3色のもち(甘い)
・ひなあられ:米から作った菓子
また、ひな祭りの伝統料理には次のようなものがあります。
・ちらし寿司:寿司ご飯と具材を混ぜ合わせた食べ物
・ハマグリの吸い物:ハマグリの代わりにアサリの吸い物を作る家庭も多く、いずれも2枚の貝のカラがぴったり合うことから、娘にぴったりの結婚相手が見つかるようにという親の願いが込められています。
学校でも3月3日にこのような給食を出すところがあります。また、スーパーでは、3月初旬に桃の花が付いた枝やアサリ、ちらし寿司の具材などが並びます。このような光景を見て、人々は「春が近付いている」と感じます。
日本のベトナム人とひな祭り
今、日本にはベトナム人の家族がたくさん住んでいます。女の子がいる家族はもちろん、留学生や働いている人も美しく華やかなこのお祭りには興味があるようです。
千葉県のキエウさん
彼女は自分の娘が保育園に入って初めてひな祭りを知りました。この日、娘さんはひな人形のイラストが入った紙袋を保育園でもらい、お土産に持ち帰りました。また、保育園で紙のひな人形も作りました。キエウさんはこの日の夕食にちらし寿司を作り、娘さんに好きなお菓子を選ばせて買ってあげています。
東京のタオさん
2人の娘を持つ彼女は、長女が生まれて日本人の夫の両親からひな人形を贈られ、とても感動しました。両親からは「ひな人形は早めに飾り、3月3日が過ぎたらすぐに片付けるように。そうしないと娘がお嫁に行き遅れる」という言い伝えも教わりました。
東京のビックハインさん
ベトナム人同士でもひな祭りを祝う夫婦がいます。彼女は「娘は小さいころから日本の文化に慣れ親しんできました。私たち夫婦も日本の伝統行事を大切にし、ひな祭りには、手作りの飾り物や小さな布の人形を飾っています」と話しています。
ほかにも、私が知っているベトナム人家族には、ひな祭りの料理を作る人や、娘をひな人形のイベントに連れて行く人がたくさんいます。
ひな祭りの有名イベント
ひな祭りに関連した日本各地の有名なイベントを紹介します。
可睡斎ひなまつり
静岡県の可睡斎(かすいさい)というお寺で行われるひな祭りイベントです。日本で一番大きなひな祭りイベントの一つです。32段の大きなひな壇に1,200体の人形が並びます!
・2022年1月1日~3月31日
・8:00~17:00
・入館料500円(小学生以下無料)
・静岡県袋井市久能2915-1
鴻巣びっくりひな祭り
さいたま市岩槻(いわつき)区と埼玉県鴻巣(こうのす)市は人形制作で有名です。鴻巣市ではJR鴻巣駅前のショッピングモールにピラミッド型の巨大なひな壇を設け、2020年は1,655隊体のひな人形を飾りました。
・2022年2月18日~3月5日
・10:00~21:00(最終日は15:30まで)
・JR鴻巣駅は上野駅(東京)から電車で約50分
長野県須坂市のひな祭り
須坂アートパーク「三十段飾り 千体の雛(ひな)祭り」でも、3つの施設に計6,000体のひな人形が飾られています。巨大なひな壇もあります。
・2022年1月15日~6月28日
・9:00~17:00(入管は16:30まで)
・入館料500円(高校生と18歳未満は無料)
・長野県須坂市野辺1386-8
まとめ
3月3日のひな祭りは女の子の健康と幸せを願う日本の伝統行事です。日本に住むベトナム人の多くもこの行事に親しみを感じています。皆さんもショッピングモールやイベントでひな人形を見て楽しみ、スーパーでひな祭りの食事やお菓子を買って、ひな祭りの気分を味わってはいかがでしょうか?
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★基本情報=日本の季節イベント
日本の季節イベント ・ 春のイベント ・ 夏のイベント ・ 秋のイベント ・ 冬のイベント ・ 日本の1年間の祝日 日本の季節イベント 日本にやって来た皆さん、日本の1年間の大きな行事をお知らせします。日本では四季の移り変わりがあり、季節と結びついた行事がたくさんあります。これを読めば、季節の行事の意味や日本人の大事な生活文化が分かります。 春のイベント 日本の春の風物詩はなんと言っても桜。地球温暖化の影響で桜の開花が毎年少しずつ早くなっていますが、春の日差しや暖かさと桜の花がかもし出す明るい雰囲気の中、多くの日本人が新たな出発を誓う季節です。4月には、日本の会社や学校の新年が始まります。それでは、日本の春のイベントを紹介していきましょう。 3月3日:ひな祭り ひな祭りは女の子の幸せと健やかな成長を願う行事です。ひな人形という人形を飾ったり、ちらし寿司やひなあられ(お菓子)を食べたりして家庭でお祝いをします。 3月14日:ホワイトデー ホワイトデーは、バレンタインデーにチョコレートなどをもらった男性がお返しをする日です。お菓子でお返しをする場合、キャンディーは「あなたが好き」、クッキーは「あなたは友達」、マシュマロやグミは「嫌い」を意味するとされていますが、それほど知られていません。バレンタインデーに恋人や好きな女性から贈り物をもらった男性は、女性から高価なお返しを期待されるケースもあります。お返しはお菓子でなくても大丈夫です。 3月:卒業式 3月は学校の卒業シーズンです。入学試験は1~3月が中心で、卒業式は多くの場合、入試が終わった後の3月中に行われます。 3月下旬~4月上旬:花見 花見は桜の花を眺めることです。地方によって咲く時期に違いがありますが、この時期に日本各地で桜が咲き乱れます。歩きながら眺める人もいれば、桜の木の下にビニルシートなどを敷いて、お弁当やお酒を楽しむグループもあります。 4月1日:エイプリルフール うそをついてもいいとされている日です。家族や友だち同士で冗談半分のうそを言い合います。企業が顧客を楽しませるためにSNSなどでうそや冗談を流すこともあります。例えば、実在しない新製品の発売情報を流したり、この日だけ遊び心でオンラインゲームの画面の文字を手書き文字にしたりします。 4月1日:新年度 日本の行政や企業、学校の「事業年度」や「学校年度」は4月に始まります。入社式や入学式は4月上旬に行われ、児童や生徒にとっては新しい学年が始まります。 4月29日~5月5日:ゴールデンウィーク 4月末から5月初旬にかけての休日や祝日が多い期間をゴールデンウィーク(GW)と呼びます。行楽に出かける人も多いので、電車や飛行機、ホテルは満席・満室で、高速道路も渋滞します。ホテルや航空券の料金も高くなります。遠出を避けて近くのイベントに参加する楽しみ方もあります。 ※4月29日(昭和の日)、5月3日(憲法記念日)、5月4日(みどりの日)、5月5日(こどもの日)の4日間が祝日で、ここに土日が加わって大型連休になります。日本の中で離れて留学や技能実習をしているベトナム人の友だち同士がこの期間に一緒に旅行したり、互いを訪ねたりすることもよくあります。 5月5日:子どもの日(祝日) 3月3日のひな祭りは女の子のためのイベントで、5月5日は男の子の幸運を祈る日です。男の子の健やかな成長と将来の出世を願って「鯉(こい)のぼり」=写真=という吹き流しを庭などに掲げる風習があります。ただし、最近では家庭で掲げる鯉のぼりは減り、地域などで大きな鯉のぼりを設置する例も増えています。 5月前半(第2日曜日):母の日 日本での母の日は5月の第2日曜日。お母さんへの感謝を込めてカーネーションや贈り物を渡します。 夏のイベント ベトナムの夏も暑いですが、日本の夏も湿気が多く蒸し暑い日が続きます。この季節には夏休みがありますが、ベトナムの学校の夏休みより短いです。また、社会人の夏休みは1週間前後か、少ない人は4、5日間(お盆休み)だけで、欧米のようなロングバケーションではありません。1週間前後の日程で海外に出かける人も多くいます。 6月1日:夏の衣替え 日本では、多くの地方で6月1日から一斉に夏服に切り替わり、冬の衣替え(10月1日)まで薄手のスーツや半袖になります。また、最近では冷房に要するエネルギーを節約するために「クールビズ」という薄着の習慣が広まり、スーツの上着やネクタイなしでも仕事相手に失礼と思われないようになってきています。クールビズの期間は会社ごとに決められ、衣替えの期間より長く設定されることがあります。 6月(第3日曜日):父の日 父に感謝する日ですが、日本では母の日に比べると印象が薄いです。 6月~7月:梅雨(つゆ) 日本では、6月から7月にかけて雨がよく降ります。「梅雨前線」という前線の影響で、その長さは毎年少しずつ違います。梅雨前線の勢力が弱くなって梅雨が終わると、気象庁が「梅雨明け」を発表し、大きなニュースになります。梅雨の季節にはアジサイ=写真=が美しく咲きます。 6月21日ごろ:夏至(げし) 1年で最も昼間の長い日です。この日を境に昼間の時間が少しずつ短くなっていき、12月の冬至の日に最も短くなります。日本では夏と冬とで昼間の長さがずいぶん違います。 7月7日:七夕(たなばた) 短冊(たんざく)という細長い紙に願いごとを書いて笹に結びつけ、願いがかなうように祈ります。各地で七夕にちなんだ祭りも行われ、特に仙台市の七夕祭りが有名です。織姫と彦星の2人が神様によって引き離され、年に一度の七夕の日だけ天の川を渡って会えると言われています。 7月~8月:花火大会 日本各地で花火大会が行われます。花火大会の会場には、屋台の店も出ます。明るいうちに出かけて場所を確保し、日が沈んだら夜空に広がる大きな花火を眺めて楽しみます。浴衣姿で花火を見物する女性も多く、日本の夏の最大の風物詩です。ベトナム人留学生や技能実習生の先輩たちにも、レンタル浴衣を借りたり安い浴衣を買ったりして日本の夏を楽しんでいる人たちがいます。 8月中旬:お盆休み お盆は、亡くなった先祖があの世から帰ってくるのを迎える行事で、8月13日~16日の4日間です。この期間に実家に帰省したりレジャーに出かけたりする人がたくさんいます。8月11日の「山の日」(祝日)や前後の土日、有給休暇を加えて5日間を超える大型連休になることも多く、GWや年末年始と並ぶ「民族大移動」の時期になります。交通機関が混雑し、ホテルや飛行機の料金も高くなります。 日本企業の夏休みはお盆を中心とする5~8日程度が一般的ですが、中にはお盆を避けて交代で休みを取れる企業もあります。小中学校の夏休みは7月下旬~8月末の約40日間が一般的で、高校・大学にも長い夏期休暇があります。夏休みを利用して海外旅行に出かける人もたくさんいます。 日本の季節イベント 秋のイベント 暑い夏が過ぎ、寒い冬がやって来るまでの間に過ごしやすい季節「秋」があります。10、11月は特に過ごしやすいので、多くの学校の運動会や遠足もこの時期に行われます。 9月~10月中旬:十五夜 日本の秋は暑くも寒くもなく、空も澄んでいるので、月や星を眺めるのに適しています。十五夜の日は毎年変わりますが、この日は満月を眺めながら、作物の豊作を祈ります。ススキを飾り、団子を食べながら月を眺めます。 10月1日:衣替え 秋の衣替えです。服装が半袖から長袖に一斉に切り替わり、スーツも薄手から厚手に替わります。 10月31日:ハロウィン 欧米から伝わった、秋の収穫を祝い悪霊を追い払う行事ですが、日本でも仮装がメインになっています。東京の渋谷など若者の多い街で仮装をした人たちが行き交います。留学生向けの日本の日本語学校や専門学校でもハロウィンの行事をするケースが増えています=写真。 11月15日:七五三(しちごさん) 子供の成長を祝うために、女の子は3歳と7歳、男の子は5歳の年に晴れ着(着物など)で神社に参拝します。家族と一緒に記念撮影もします。神社でお祓(はら)いをしてもらった子どもたちは千歳飴(ちとせあめ)という細長い飴を受け取ります。 11月~12月:紅葉見物 日本の山や公園の木々は秋になると赤や黄色に色づきます。これを「紅葉(こうよう)」と言います。紅葉の名所には、春の花見と同じように大勢の人が押し寄せます。写真は京都の嵐山(あらしやま)です。北海道や東北地方などでは東京や大阪・京都より早い時期に紅葉が始まります。 冬のイベント 短い秋が終わると長い冬が待っています。12~3月は寒い季節で、北海道や東北地方では寒い期間が他地域よりも長く続きます。夜になるのも早く、仕事が終わるころには外は真っ暗です。一方、クリスマスシーズンの町のきらびやかな装飾や、年末年始の繁華街のにぎわいも印象深い季節です。家庭や居酒屋では鍋料理が食卓に並ぶことも増え、週末に温泉旅行を楽しむ人も多くなります。 12月21日か22日:冬至(とうじ) 1年で昼が一番短い日です。この日を境に昼の時間がだんだん長くなり、3月の春分の日に昼夜の時間がほぼ同じになります。冬至の日には、健康を願って、かぼちゃを食べてゆず湯に入る風習があります。ゆず湯とは、ゆずを浮かべた風呂で、ゆずの効果で血行がよくなると言われています。 12月24~25日:クリスマス・イヴ、クリスマス 12月の前半から日本の町にはあちらこちらに電飾などが施され、クリスマスモードになります。日本の小さな子どもたちは12月24日の夜にサンタが枕元にプレゼントを届けてくれると教えられています。そして、25日にはケーキやチキンを食べます。日本ではクリスマスもイヴも祝日ではありませんが、夜に恋人とデートしたり仲間とパーティーをしたりします。恋人たちにとってクリスマスは1年で最大のイベントです。 12月31日:大みそか 1年の最後の日を「大晦日(おおみそか)」と呼びます。多くの人が夕方から長時間放送されるNHKの年末歌番組「紅白歌合戦」を観賞します。また、大晦日の夜には、そばの麺のように長生きするようにと願ってそばを食べます。このそばを「年越しそば」と言います。そして、夜の12時(新年)になると、各地の寺で鐘をつきます。鐘は108回鳴らします。この鐘のことを「除夜の鐘」と言います。 1月1日:元日(祝日) ベトナムでは1月~2月のテトが年始になりますが、日本では1月1日が年始です。元日には神社や寺に初詣(はつもうで)に出かける人も多く、多くの家庭で「おせち料理」=写真=という伝統料理を食べます。家の中に鏡もちというお餅を飾る家もあります。ちなみに、ベトナムのテトの日は、日本では特にイベントはありません。 1月中旬(第2月曜日):成人の日(祝日) 日本各地の市民会館などで成人式の式典が行われます。その年度(前年4月~その年の3月)に20歳になる学年の人たちが参加します。男性の多くはスーツ、女性の多くは着物(振りそで)を着て参加し、式典の後は、学校の同窓会などが行われます。最近では、多くの場合、着物はレンタルです。 2月3日:節分 日本ではかつて、感染症や災害は鬼の仕業とされてきました。鬼の邪気を追い払うために「鬼は外、福は内」と言いながら乾いた大豆を室内でまきます。これを「豆まき」と言います。また、巻き寿司を丸かぶりすると縁起(えんぎ)が良いとされます。この巻き寿司を「恵方(えほう)巻き」と言います。お寺や神社では節分祭りが行われます。 2月14日:バレンタインデー 日本では、菓子メーカーのキャンペーンの影響でバレンタインデーに女性から男性にチョコレートを贈る習慣が1970年代に定着しました。近年では、女性が友だちや同僚、上司の男性にお付き合いで贈る「義理チョコ」も一般化しています。安いチョコでいいので、職場などで義理チョコを渡すと喜ばれます。 日本の1年間の祝日 最後に日本の祝日について説明します。 1月1日 元日 1年の始まりで、家族や親せきが集まって新年を祝うことが多いです。ちなみに、日本ではテト(旧正月)には何もしません。 1月・第2月曜 成人の日 成人した人を祝う日です。以前は1月15日でしたが、祝日をなるべく月曜にして3連休を増やそうというハッピーマンデー制度によって2000年から1月の第2月曜になりました。 2月11日 建国記念の日 日本では、神話に出てくる初代天皇の即位日を建国の日としています。 2月23日 天皇誕生日 天皇の誕生日です。 3月19~22日 春分の日 年によって日付が異なります。自然や生き物を大事に思う日です。 4月29日 昭和の日 昭和の時代の天皇誕生日です。戦後の復興や高度経済成長を遂げた昭和の時代を振り返り、国の将来の繁栄を願う日です。 5月3日 憲法記念日 1947年のこの日に日本国憲法が施行されました。 5月4日 みどりの日 自然に親しみ、自然の恵みに感謝する日です。 5月5日 こどもの日 こども(特に男の子)の健やかな成長と将来の活躍を祈る日です。 7月・第3月曜 海の日 海の恵みに感謝し、海洋国家日本の繁栄を願う日です。 8月11日 山の日 山に親しみ、山の恵みに感謝する日です。 9月・第3月曜 敬老の日 お年寄りを敬愛し、長寿を祝う日です。 9月22~24日 秋分の日 年によって日付が異なります。先祖を敬い、亡くなった人々をしのびます。お墓参りをする人も多くいます。 10月・第2月曜 スポーツの日 スポーツに親しみ、健康な心身を育む日です。2019年までは「体育の日」と呼ばれていました。1964年10月10日に東京オリンピックの開会式が行われたのを記念して制定されましたが、2000年からはハッピーマンデー制度で10月の第2月曜になりました。この日がオリンピックの開会式に選ばれたのは、統計上、晴れる確率が高かったからだそうです。 11月3日 文化の日 1946年に日本国憲法が公布(発表)された日で、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、この日が「文化の日」に定められました。 11月23日 勤労感謝の日 働くことの尊さを振り返り、お互いに感謝し合う日です。
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日本のさくら名所(関東編)
こんにちは!前回に引き続き、日本のさくら名所を紹介していきます! 今回は「関東編」。この時期になると、日本では天気予報で「さくらの開花予想」が流れます。日本各地のさくらがいつ咲くのか、正確に予想してくれます。今年は冬が暖かかったため、平年よりだいぶ早く開花しそう…!編集部オススメのスポットを紹介しますので、是非足を運んでみてください! ちなみに、「さくらの開花予想」は、いわゆる「咲き始め」ですので、「開花日」から5日~1週間たったころが満開で見頃ですよ。 1. 目黒川(東京) 約4kmにわたり桜並木が広がる人気スポット。大橋から下目黒にかけて桜が咲き乱れ、大勢の花見客でにぎわいます。満開の時はもちろんですが、散り始めも花びらが川に流れてとてもキレイです!目黒川沿いにはオシャレな店も立ち並んでいます。毎年大変混雑しますので、桜を楽しむなら早朝がオススメです。 ©毎日新聞社 2. 千鳥ヶ淵(東京) 東京メトロ半蔵門駅から徒歩5分の距離にある、都内でも有数の桜の名所です。オフィス街の近くなので、仕事帰りの人たちやカップルに人気のスポット。桜のピンク、沿道の緑、そして皇居の石垣の黒と、色の対比がとても美しい場所です。 ©毎日新聞社 3. 代々木公園(東京) 東京のど真ん中にありながら広々とした敷地の中で自然を感じられる場所です。毎年6月の「ベトナムフェスティバル」など、1年を通して様々なイベントが開催される公園ですが、桜の名所としても国内外でよく知られています。散歩しながらのんびりと花見ができる東京でも珍しいスポットの一つです。 ©毎日新聞社 4. 熊谷桜堤(埼玉) JR秩父線熊谷駅南口から徒歩5分の好立地にあるこのスポットは、江戸時代から桜の名所として知られ、約500本のソメイヨシノが約2kmにわたって咲き誇る圧巻の絶景です。桜だけでなく菜の花も楽しめるので、ピンク&イエローのコントラストが最高です!週末は当然混みますが、平日は人がとても少ないのでオススメ。 ©毎日新聞社 5. 河津桜(静岡・伊豆) 河津桜は、日本で多くみられるソメイヨシノと比べて濃いピンク色をしています。また、開花から1カ月を経て満開になるので、長く花を楽しむことができるのが特徴です。河津桜は静岡の伊豆で見ることができ、河津駅近くの河口から上流へと向かう約4kmの道沿いに河津桜約850本が咲き誇ります。河津桜は「早咲き」なので、お出かけはお早めに!伊豆は有名な観光スポットですので、この機会に足をのばしてみてはどうでしょうか。 ©毎日新聞社 その他にも… 今回、編集部では全国的に知られる「さくらの名所」をピックアップしましたが、皆さんの最寄りの公園や並木道、川沿いなどの「隠れた名所」もきっとあるはず。桜が好きな友達はもちろん、写真好き、旅行好きなお知り合いに是非聞いてみて下さいね。ゆっくり楽しめる「自分だけのさくら名所」を見つけてみるのも楽しいかもしれませんよ!
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日本のさくら名所(関西編)
「日本と言えば、桜」というイメージが世界中によく知られています。ソメイヨシノ、しだれ桜、八重桜、河津桜など600種類ほどあり、それぞれの美しさを見せます。3月中旬~4月中旬にかけて、ちょうど卒業式・入学式、そして入社式など日本人にとっての大事な時期も桜シーズンです。日本一周をしたら美しい桜景色がところどころに楽しめます。今回、KOKORO編集部がピックアップした日本のさくら名所(関西版)をご紹介します。 1. 京都御苑(京都) かつて天皇陛下が住まわれた「御所」と呼ばれている場所の御苑で、桜が咲き始めると、現地の人のみならず多くの観光客が訪れる場所です。様々な桜の種類がありますが、最も有名なのがしだれ桜です。古都の雰囲気が溢れるここに一度足を運ぶ価値があるでしょう。 2. 哲学の道(京都) 単に川沿いの桜並木だと想像つくかもしれませんが、古き町の雰囲気がありながらもロマンティックを感じる道路です。カップルをはじめ、美しさを求めるカメラマンなど多くの人が集まるほど人気スポットです。運が良ければ、桜木の下に歩いている着物とアオザイの姿も見られますよ。 3. 嵐山(京都) 一年中楽しめるこの観光地ですが、桜シーズンにも是非オススメしたいところです。最終点の嵐山駅の一駅、二駅に降りると、映画でよくある花吹雪と電車の光景が見られます。そして、嵐山駅に着いて近くの公園に入ってみると、数多くの桜木に囲まれてうっとりと心地の良い気持ちがあるでしょう。 4.吉野山(奈良) 山の奥にありますが、谷から谷へと山全体を埋め尽くすように桜が密集しています。上から見ると、遠くまで桜の色が染められます。ハイキングが好きな人ならお勧めの場所です。 5. 大阪城公園(大阪) 大阪の中心にある文化遺産の大阪城公園。普段でも観光地として賑わっていますが、桜の満開になると、屋台が並んで、多くの人が集まって花見をします。ソメイヨシノを中心に桜が植えられているので、風が吹けば花びらが舞い上がるので花吹雪が満喫できます。 6. 姫路城(兵庫) 世界文化遺産・国宝の姫路城は、桜が開花になると、お城が一層光っていてとても可憐に見えます。まさに白鷺城という名称そのものです。とても絵になる光景なので、このシーズンに訪れるチャンスを逃さないように!
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七夕
日本に留学して最初の夏が近づく6月末ごろ、ちょうど期末テストの勉強でストレスがたまっていた時期のことでした。寮の共有ホールに葉が茂った大きな笹(ささ)が立てられ、そばに小さくて長細い鮮やかな色の紙とペンがたくさん置いてありました。この紙は「短冊(たんざく)」といい、日本の「七夕(たなばた)」という節句に自分の願いを書いて笹に結びつけると、その願いがかなうと言われていることを日本人の友達から聞きました。そして七夕の日の7月7日、私たちは織姫(おりひめ)と彦星が年に1度会う場面(星空)が見えるよう、雨が降らないことを祈っていました。【Nguyen Viet Ha】 1. 七夕の由来 七夕は「しちせき」とも読み、もともとは中国で誕生した行事で、日本の伝統的な五節句の一つです。七夕の由来は諸説あるのですが、よく知られているのは❶織姫と彦星の恋愛伝説❷神道の儀式の一つ❸中国の「乞巧奠(きこうでん)」です。 ❶は一般的に知られている話ですね。この時期の夜空に見られる明るい二つの星、織姫(織女)と彦星(牽牛)のロマンチックな恋の話。女性を象徴する織女ということ座の星(ベガ)が縫製を、わし座にある彦星(アルタイル)が農業を営んでおり、この二つの星が7月7日に銀河で最も明るく輝くので、昔の中国の人たちはこの日を「織姫と彦星が年に1度だけ会える大切な日」と言いました。中国だけではなく日本やベトナムにも同じ伝説があります。 ❷は七夕が日本に伝わる前からあった風習と中国の七夕行事が結びついたという説です。日本には、7月7日の夜に乙女がきれいな水辺の機屋(はたや)にこもって守護神のために衣を織り、棚に置いて機屋(はたや)を出て神の訪れを待ったという伝えがあり、この乙女は「棚機津女(たなばたつめ)」と呼ばれました。中国から伝わった❸の乞巧奠と重なり、七夕の風景になったという説です。日本にはその後、仏教が伝来し、旧暦の7月の満月の日にあたるお盆(今は西暦の8月15日)が重視されたため、七夕がお盆の準備を始める行事となりました。 ❸の乞巧奠は、中国の婦人たちが7本の針の穴に彩りの美しい糸を通して捧げ物を庭に並べて針仕事の上達を祈願したと言われている儀式がルーツです。昨今の中国では、中国の五行説に基づいて青(緑)、赤、黄、白、黒の5色の布や糸が捧げられます。この5色が日本の七夕の「五色の短冊(ごしきのたんざく)」の由来とも言われています。 2. 七夕の楽しみ方 平安時代の七夕は宮中行事でした。貴族が果物や穀物、海産物などを供えて星をながめ、楽を奏でて詩歌を詠みました。サトイモの葉にたまった夜つゆを「天の川のしずく」と考え、それで墨を溶かして梶の葉に和歌を書いて願いごとをしていました。梶は昔から神聖な木とされ、祭具としてよく儀式に使われました。 七夕は江戸時代(16〜19世紀)になって庶民に広がり、五節句の一つになりました。笹に短冊をつるして願い事をするようになったのもこの時代です。庶民も手習い事や学校の前身である寺子屋で学ぶ子どもが増えたことから、星に上達を願うようになったのです。したがって、短冊には「○○が欲しい」ということではなく、何かの上達や夢をつづった方がよいとされています。 笹を使う理由ですが、ベトナム人と同様に日本人にとっても笹や竹は生きる力が強く、冬にも青々として神聖な力を持つ植物だからと言われています。祭りが終わった後、笹に飾った短冊は白い紙に包んで燃えるごみとして処分するのがお薦めです。神社によってはお守りなどと一緒に燃やしてくれるので、持参するのもよいでしょう。笹は、庭で燃やすか燃えるごみとして処分します。昔は川に流す習慣もありましたが、環境問題の高まりを背景に、今ではその習慣はありません。 現代の日本では、七夕の数週間前には保育園や学校、職場や駅などに笹が飾られ、短冊とペンがおいてある光景が見られます。盛大な七夕祭りが開かれる地域もあり、日本人の願いや希望に満ちた文化が七夕です。 私の息子が小学2年の時、「観覧車に乗りたい」と書いた短冊を書きました。その願いを読み、翌月息子を観覧車載せて願いをかなえました。日本の七夕は老若男女問わず楽しんでいます。 3. ベトナムでの七夕 日本と同じように織女と牽牛の恋の話はベトナムにも伝わっていますが、時がたちベトナムの話は中国の話と異なります。 牽牛(牛郎)は玉皇大帝の牛を飼う神様で、織物の仕事をする織女という天女に恋をして仕事をおろそかにしました。織女も牛郎の笛に夢中になって織物の仕事を怠りました。それを発見した玉皇大帝が怒って2人を銀河の水源地と河口に離ればなれに住まわせ、お慈悲で7月7日に会うことを認めました。年に1回しか会えない牛郎と織女は別れる時にたくさん泣き、2人の涙が地球に降って雨になります。ベトナムでは、七夕の時期の雨を「mưa ngâu」(牛雨)と言い、牛郎と織女を「ông ngâu」「bà ngâu」(牛様)とも言います。 ベトナムでは旧暦の7月(今の8月ごろ)がとても暑いので、「牛雨」は農家によく期待されます。ベトナム人にとってこの時期の雨は牛郎と織女の別れの涙ですから、結婚式やそれに関わる行事は避けることが多いです。 ベトナムには、この寂しい恋の話を主題にした歌がたくさんあります。Thanh Tùng の “Mưa ngâu”や Phạm Duy の “Hẹn hò”などです。 4. 七夕は日本の文化 有名な漫画「ドラえもん」にも「七夕の空が落ちてきた」という話や、ひみつ道具「ねがい七夕ロケット」が出てきます。漫画やアニメを通して日本の文化は次世代に伝わります。 日本各地には、有名な七夕の祭りがあります。 ・京都の七夕祭り=七夕祭りは観光地の鴨川などで開催されます。 ・仙台の七夕祭り=日本3大七夕(祭り)の一つで、吹き流しがたくさん吊り下げられます。ここの七夕祭りは世界中に有名で、200万人以上の観光客が訪れた年もありました。 ・湘南ひらつか七夕まつり(神奈川県)=日本3大七夕(祭り)の一つです。 全国の七夕祭り [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] https://travel.rakuten.co.jp/mytrip/trend/tanabata ※新型コロナウイルス感染拡大のため中止や延期のお祭りが多いので、確認が必要です。
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- 一般社団法人 国際人流振興協会
- 公益社団法人 ベトナム協会
- NPO法人 日越ともいき支援会