生活・ビザ

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2020年03月31日 生活・ビザ

新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。累計感染者数は70万人、死者も3万3000人を超えました。日本でも感染者が2674人(30日、クルーズ船の乗船者含む)となり、感染者が多い首都圏を中心に外出自粛要請が発信されました。ウイルスの特徴や予防のための手洗い法=図(厚生労働省作成)=などを紹介します。

ベトナムは防疫措置として3月18日にすべての外国人に対する査証(ビザ)発給を停止し、入国制限を厳しくしています。日本と同様に小中学校も休校が続いており、社会人も在宅勤務が推奨されています。

《新型コロナウイルス感染症の特徴、症状》

 感染した人は、ほとんどが無症状または軽症で、いわゆる風邪の症状のまま回復します。一部の症例では、発熱や呼吸器症状が1週間前後続く場合があり、強いだるさもあります。さらに重篤な肺炎症状になる可能性もあり、季節性インフルエンザよりも長く入院する必要も出てきます。

 風邪やインフルエンザと症状は似ていますが、その症状が続く期間が長いという特徴があります。高熱、のどの痛み、鼻水、頭痛、関節痛などが1週間以上続くのが新型コロナウイルス感染症で、風邪、インフルエンザと見分ける手がかりになります。

《どうやって感染し拡大するのか》

  1. 飛沫感染(ひまつかんせん)=感染者のくしゃみやつばなどと一緒にウイルスが放出され、他社がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
  2. 接触感染=感染者がくしゃみやせきをして手で押さえ、その手で周りの物に触れるとウイルスが付きます。感染していない人がその部分に接触するとウイルスが手に付着し、感染します。例えば、電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなどです。

 症状が軽いという特徴から、感染者が感染したことに気づかずに感染を拡大してしまっていると考えられています。若い人は重症化する割合が低いので、結果的に中高年層に感染が広がっているのが現状です。

《予防するには》

 日本の厚生労働省や各都道府県は、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の三つの「密」を避けるように呼びかけています。

皆さんにできることは、この三つの条件が重なる場所をできるだけ避けて、新しい感染者を作らないようにすることです。逆に、風通しが良く、人と人の距離が腕の長さ以上に離れていて、べちゃくちゃしゃべっていない場所であれば比較的安全ということになります。

また、飛沫感染や接触感染を予防するには、せきエチケットとしてマスクをすること、熱がある時は出かけないことのほか、できるだけ顔に手を触れないようにし、こまめに石鹸と流水で手と指を洗うようにしましょう。

予防策としては、手洗いが最も効果的と言われています。その手順は…石鹸で手の平をこする→手の甲をこする→指先と爪をこする→指の間をこする→親指と手首を洗う→水でながして手を乾かす、です=図(厚生労働省作成)

厚生労働省作成
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/poster25b.pdf?fbclid=IwAR3ccB9wKybE_P6smrDZCIkogiGsioxBhOXRWqg-nnqTntL8qYWhHDts3X0

《マスクの効果》

 せきやくしゃみによる飛散を防ぐのに役立ちます。予防という意味では、ウイルスを防ぐのには完璧ではありませんが、混み合った場所や乗り物など換気が不十分な場所では、一つの感染予防策と考えられます。最近は、電車などでほとんどの人がマスクを付けています。外出のエチケットともなっていますので、着用するよう心がけましょう。

《海外の感染拡大に注視》

 世界では、米国の感染者がウイルス発祥地の中国を抜いて8万3000人を超え、ニューヨーク市では住民の外出を制限する行政命令が発効されました。また欧州の感染が急速に拡大しており、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス、英国、スイスなどで感染者が1万人を超えています。

国策はさまざまです。アジア地域では、多くの国が欧州のほとんどの国からの入国を禁止する措置を講じていいます。インドは、感染者は1000人に満たないものの、モディ首相が3月25日から3週間、全国民13億人を対象に完全封鎖命令を発令。商店や飲食店、工場、会社、市場、礼拝所などは閉鎖され、バスや地下鉄も運行を停止しています。  世界や日本国内の感染者数などは、日々新聞やテレビで報道されています。情報に注視し、予防策をとりながら安全な生活を心がけましょう。