食品工場で多数の技能実習生やアルバイト留学生と関わってきた立場から、前回は、仕事上の注意点を紹介しました。今回は、私生活での注意点をお伝えします。平穏で快適な日本在留をするため、下記の点に注意してください。
● 貴重品をきちんと管理する
– 個人の持ち物・お金・重要書類は紛失しないよう、しっかり保管しましょう。特にお金の紛失はルームメートにあらぬ疑いをかけることにもなり、仲間同士の信頼関係を壊してしまいます。
● 人の物を勝手に使わない
– 冷蔵庫の中の食べ物や室内の化粧品・衣服・アクセサリーなどを持ち主の許可なく使わないこと。
● 金の貸し借りをしない
– お金の貸し借りはしないこと。後で争いのきっかけになります。
● 部外者をむやみに寮の部屋に入れない
– 寮に住むことができる人は契約で決まっており、他の人を住ませることはできません。また、寮の規則で、外部から人を招くことができない場合や事前に許可が必要な場合があります。
● 騒音を出さない
– 寮に友だちを誘って、歌ったり踊ったりして騒ぐケースがあります。また、仲間の誕生祝いや歓迎会、お別れ会などで多人数で部屋に集まり、宴会をすることがあります。そのときに大きな声で騒いだり大音量の音楽をかけたりすると、周りの住人に迷惑がかかります。あなたの会社に苦情が寄せられることもあります。
● ゴミの分別が重要
– ゴミを分類することや決められた日に決められた場所にゴミを出すことは、日本では非常に大事です。分類の仕方がわからない場合や大きなゴミを出す場合、大量にゴミを出す場合は、会社か通訳に相談してください。
● 旅行は会社に事前報告
– 旅行のスケジュールが決まり次第、会社に報告することをお勧めします。どこに行くのか、出発日や戻ってくる日、交通手段、宿泊先などを伝えておくと、会社の人は安心しますし、何かあった際に会社の人が対応をしやすくなります。
● 身分証明書など必要書類を携帯
– 在留カードなど必要時に自分の身分を証明できる書類を常時、携帯しましょう。
● 交通安全やルールを厳守する
– 日本ではベトナムに比べて交通ルールをしっかり守ります。車やバイクのドライバーは、みんなが交通ルールを守るという前提で運転をしていますので、歩行者や自転車が信号無視などをすると、周りが予期しない行動となり、交通事故に遭う確率が高くなります。
● 不法行為に誘われても応じないこと
– 私の見聞きした範囲で、ベトナム人技能実習生が友人のベトナム人に誘われて、スーパーで万引きをしたり失踪(不法滞在)したりするケースがいくつかありました。万引きはもちろん犯罪ですが、実習生が入管に届けた実習先以外で働くと不法就労となり、やはり犯罪です。その場合、技能実習の在留資格も無効になるので、不法滞在にもなります。
以上が、生活面での注意点です。一人一人の行動が在留ベトナム人全体の評判につながります。これから日本に来るベトナム人の後輩のためにも、自覚を持って行動しましょうね。