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日本のベトナム食材店-愛知県

別の記事で名古屋市内の主なベトナム食材店を紹介しました。今回は、名古屋市以外の愛知県の主なベトナム食材店を紹介します。チュンヴィットロンが買える店やキャッサバが買える店もあります。 〈このページの内容〉 Chợ Việt Nhật (一宮市) Quán Việt Aichi(瀬戸市) Chợ Việt Kasugai(春日井市) K Mart Chợ Việt Komaki(小牧市) Thực Phẩm Việt Iwakura(岩倉市) Phố Việt Market...

2022年03月24日
  • 春の京都-地元留学生のお勧めスポット

    2022年03月22日
    春の京都を楽しみたいと考えているあなたにお届けします。定番の金閣寺や清水寺ももちろんステキですが、せっかくの桜の季節なので、京都の春の名所を訪れてはいかがですか?1年間の京都留学中、自転車で京都各地を回った私が、地元の人にも人気がある春の名所を紹介します。 半日お散歩コース 春の京都にはいろいろな名所がありますが、歩いて半日で回れる私の「お勧めコース」を紹介します。「銀閣寺」「哲学の道」「南禅寺」「蹴上(けあげ)インクライン」「平安神宮エリア」の5カ所を訪ねるコースです。それでは、これらのスポットについて紹介します。 哲学の道 「哲学(てつがく)の道」は銀閣寺(ぎんかくじ)と南禅寺(なんぜんじ)を結ぶ約2 kmの散歩道で、水路に沿って歩きます。水路の水は滋賀県の琵琶湖(びわこ)から流れてきています。春(3月下旬~4月上旬)には桜の花と水路の組み合わせがとてもステキです。 銀閣寺 金閣寺に行く外国人は多いですが、銀閣寺に行く人は少ないでしょう。金閣寺のような派手さはありませんが、古い日本の雰囲気があり、ファンの多いお寺です。正式名は「東山慈照寺(ひがしやま・じしょうじ)」。哲学の道の入口のそばにありますので、最初に立ち寄ってはいかがでしょうか? [銀閣寺][哲学の道] ・京都市左京区銀閣寺町2 ・8:30~17:00(3~11月の場合) ・高校生以上500円 ・京都駅からバス(直通)で230円 ①「京都駅前(A2乗り場)」から17番のバスで「銀閣寺道」へ ②「京都駅前(A1乗り場)」から5番のバスで「銀閣寺道」へ [銀閣寺][哲学の道] ・京都市左京区銀閣寺町2 ・8:30~17:00(3~11月の場合) ・高校生以上500円 ・京都駅からバス(直通)で230円 ①「京都駅前(A2乗り場)」から17番のバスで「銀閣寺道」へ ②「京都駅前(A1乗り場)」から5番のバスで「銀閣寺道」へ 南禅寺 南禅寺の水路閣 銀閣寺から「哲学の道」を抜けてしばらく歩くと、「南禅寺(なんぜんじ)」に着きます。 こちらも人気の高いお寺で、秋の紅葉もきれいですが、春の新緑も壮観です。境内には「水路閣(すいろかく)」があります。昔は水路として使われていたレンガ造りの水道橋で、今は有名なインスタスポットです。また、「三門(さんもん)」という大きな門もあり、上に昇ると、京都市街を眺められます。 蹴上インクライン 昔、琵琶湖と京都を結ぶ水路があり、そこには船も運航していました。しかし、高低差の大きな区間は船が通れなかったので、船を台車に乗せて「インクライン」で運びました。インクラインとは水路と水路を結ぶ傾斜のある鉄道(線路)です。 南禅寺のそばにある「蹴上(けあげ)インクライン」は長さ640 m。春には桜が美しく、インスタグラマーが押し寄せます(=下の写真)。 筆者撮影 [蹴上インクライン] ・京都市東山区東小物座町339 ・無料 ・京都駅から地下鉄で260円:「京都」から乗車し「烏丸御池(からすま・おいけ)」で乗り換え、「蹴上」で下車。駅から徒歩ですぐ。 平安神宮エリア 筆者撮影 南禅寺や蹴上インクラインの人混みに疲れたら、すぐ近くの平安神宮や岡崎公園、美術館が並ぶエリアでベンチなどに腰かけて休みましょう。 平安神宮の巨大な鳥居や水路沿いの桜並木が壮観です。 鴨川 筆者撮影 「半日お散歩コース」は以上です。最後に私の一推しスポット「鴨川」もご紹介します。鴨川には「河原町」や「三条」といった繁華街から歩いていけますので、時間や体力が残っていたら、夕食前に立ち寄ってみてください。桜並木もありますし、夕方の川面(かわも)を眺めるだけで心が落ち着きます。 まとめ 岡崎公園付近の水路(筆者撮影) 京都はとても美しい町です。私は東京に3週間住んだこともありますし、名古屋、大阪、奈良など色々な町にも行きましたが、やはり京都は一番きれいな町だと思います。四季を通じて美しいですが、桜が咲く春が特にステキです。 リポーター Nguyễn Thị Oanh(グエン・ティ・オアイン) Nguyễn Thị Oanh(グエン・ティ・オアイン) 2022年3月にハノイ国家大学・外国語大学・日本言語文化学部卒業。2020年9月から1年間、京都大学に国費留学。1997年生まれ、ハノイ出身。
  • 留学生の就活体験記_01(2022年卒業)

    2022年03月17日
    岡山の私立大学を卒業し今年から日本で働くザンさんは4年間授業料無料の特待生でしたが、新型コロナの影響で就職活動には苦戦しました。しかし、模範的な就活を続けたため、最後は希望に合った企業から内定をもらえました。日本で就職したい留学生向けに彼女の模範的な就活ノウハウを紹介します。 まずは自己分析からスタート 私が就職活動(就活)の準備を始めたのは大学3年の始めごろです。 ・大学の「キャリアデザイン」の授業で、就活の準備や流れについて学習 ・自分に合った仕事を考えるために、まず自己分析。マイナビの適性診断を参考に先生と相談。 マイナビの適正診断の結果、「コミュニケーション力が高い」などの結果が出ました。ただし、この診断で選ぶ回答には自分に当てはまるものがない場合もあり、分析に限界があります。そこで、結果を参考にして大学の先生と何度か面談し、自己分析を仕上げていきました。その過程で、どのような仕事につきたいかがわかってきたので、次に業界や企業について調べました。 大学のサポート 私の通った環太平洋大学(IPU)は手厚い就活サポートをしてくれました。2年生のときから就活に関する授業が始まり、就活が終わるまでフォローしてくれました。IPUが留学生にしてくれたことを紹介します。 ・就活の基礎知識の授業 ・先生が学生の自己分析をサポート(大学3年) ・先生が学生の個別相談に応じ、履歴書を一緒に作成(大学3年) ・会社説明会や留学生を採用している企業の情報を学生に配信 ・何度も面接練習(ビデオ電話も利用) ・いつでも相談に対応 エントリーシートや履歴書は「学生時代に力を入れたこと」や「自己PR」を重点的に書き、3年生の11月までに仕上げました。履歴書に関する授業もありましたが、履歴書を完成させるまでにキャリアセンターの先生に4回、個別指導もしてもらいました。 私の就活スケジュール 3年生の3月以降は合同説明会があり、たくさん参加しました。エントリーシートは約20社(マイナビから10社、リクナビから10社)に出しました。そのうち約80%は小売業で、残りはベトナムに拠点を持つ会社でした。 このうち書類選考をパスして面接に進めたのは約10社でした。1社落ちたら新たに1社エントリーするようにしました。そして、その会社のことをよく研究し、面接で聞かれる質問を考えて一生懸命練習しました。面接練習は大学の先生にも手伝ってもらいました。 会社の業務内容については次のような手段で調べました。 ・マイナビやリクナビの就活サイト(会社情報) ・各社の公式サイト ・岡山県の会社については大学のキャリアセンター(サイトよりくわしい) また、大学が主催する合同説明会(4回)や岡山県の団体が主催する合同説明会もありました。説明会の多くが新型コロナの影響でオンラインで開催されました。 留学生を採用する企業 私はたくさんエントリーシートを出すのではなく、その会社が留学生を採用する意欲を調べてから出すようにしました。留学生の採用予定がない企業に応募しても、ほぼ100%不合格になり、不採用の連絡が続くと自分が落ち込んでしまうからです。留学生の採用意欲については、次のようなことに注意して調べました。 ・就活サイトの会社情報ページに「留学生積極採用」というタグが付いていることがある。 ・会社情報ページの採用実績欄に留学生の採用実績を記している会社もある。 ・新卒採用の多い会社なら、留学生限定の説明会を開催することもある。 ・大学のキャリアセンターが、留学生を積極的に採用している企業を把握している場合がある。 内定 面接のため新幹線で東京へ(左)、面接の際に撮影した社内風景 私は約20社にエントリーシートを出して約10社の面接を受け、2社から内定をいただきました。最初に内定をいただいたのはスーパーマーケットの会社です。そのときの内定までの流れを紹介します。 ・マイナビのサイトからエントリーして説明会に参加(4月末) ・説明会から1週間以内に履歴書を郵送(書類選考) ・オンラインで一次面接(5月上旬) ・対面で最終面接(5月中旬) ・内定連絡(5月末) その後も就活を続け、11月に東神開発という高島屋の子会社から内定を頂きました。商業ビルの管理が主な仕事ですが、昔からベトナムでショッピングモール開発なども行っており、私は将来はベトナムで働く可能性もあります。 この会社については、マイナビに登録した私の情報を見たマイナビグローバルという会社が、非公開の求人票(大卒ベトナム人限定)を送ってきてくれたのが応募のきっかけでした。 同社に決めたのは、仕事内容と会社の雰囲気からです。就活では各社の人事や幹部の方々と接する機会がありますが、その方々と一緒に働きたいと思えるかどうかも企業選びのポイントだと思います。 新型コロナの影響 大学でオンライン企業説明会に参加 新型コロナの影響で一番大変だったことは、不景気で採用が厳しかったことです。就活が終わってからキャリアセンターの先生も言っていましたが、今回は全体的にかなり厳しい就活だったそうです。TOEIC満点の同級生2人もかなり苦戦していました。 また、会社説明会や面接がオンラインで行われることが多く、友だちと一緒に行動することが少ないので、孤独におちいりがちでした。そこで、IPUは大学に学生を集め、オンライン合同説明会を一緒に受けられるようにしてくれました。私はこれに参加して先生や友だちと話をし、気分転換や情報交換をすることができました。 ところで、オンラインの説明会が多かったので、たくさんの説明会に参加できたのはよい点でした。「今日は東京の会社の説明会に参加し、明日は大阪の会社の説明会に参加する」といったこともオンラインなら時間的にも費用的にも負担が少なく、助かりました。 まとめとアドバイス これから本格的に就活をする後輩の皆様に、私が就活を終えて感じたことを紹介します。 資格 私は履歴書に書ける資格としては、日本語能力試験(JLPT)N1、ビジネス日本語能力テスト(BJT)J2、TOEIC 860点だけでした。 就活中に感じたことは、日本語の資格が非常に重視されるということです。ほかの資格をたくさん取るよりも、できれば大学3年の冬までにN1(難しければN2)を取っておくことをお勧めします。また、BJTも多くの企業に知られていたので、受けてよかったと思いました。 私はベトナムの高校で英語を集中的に学習しTOEICのスコアは860でしたが、就活ではそれほど重視されなかったように感じました。 納得するまであきらめないで 私は一つ目の内定を4年生の5月に、二つ目を11月にもらい、2番目の会社を選びました。最初に内定をいただいたのは、第一希望の会社に最終面接で不採用となり、落ち込んでいたときでした。就職先を決めた友だちも増え始め、あせりもあったので、まだ納得していないのに、その会社に決めようかとも思いました。 しかし、一つ内定をもらったからこそ、別の会社にも積極的にチャレンジできると思い、納得できるまで就活を続けることにしました。11月に内定をもらった会社については、とても縁を感じています。 私は一つ目の内定を4年生の5月に、二つ目を11月にもらい、2番目の会社を選びました。最初に内定をいただいたのは、第一希望の会社に最終面接で不採用となり、落ち込んでいたときでした。就職先を決めた友だちも増え始め、あせりもあったので、まだ納得していないのに、その会社に決めようかとも思いました。 しかし、一つ内定をもらったからこそ、別の会社にも積極的にチャレンジできると思い、納得できるまで就活を続けることにしました。11月に内定をもらった会社については、とても縁を感じています。 皆さんも、あせりや心の疲れに負けそうになるときがあるかも知れませんが、自分が納得できるまであきらめずに就活を続けてください。そして、学校の先生や友だちに遠慮せずに相談し頼ることで、お互いに支え合って就活を乗り切っていただければと思います。がんばってください。
  • ベトナムの常識・日本の非常識_27:「リビングが車庫」に日本人は驚く

    2022年03月11日
    ベトナムでは家のリビングを夜間の車庫代わりに使う様子をよく見かけますが、日本人がこの光景を初めてみると、びっくりします。また、日本では医師の診察を受けなければ買えない薬がたくさんあり、不慣れなベトナム人がとまどうことがあります。 リビングが車庫代わり? 今年の旧正月、友人が購入したハノイの別荘に遊びに行きました。広々として風通しが良く、リゾート地にある「ヴィラ」のような居心地で、彼の自慢の家でした。リビングルームで夜中まで食べたり飲んだり話したりして盛り上がり、午後11時ごろに帰ることにしました。そして、私が玄関を出ると、彼は異様な行動をとりました。リビングの扉を開けると、家の前に駐車していた自動車に乗り込み、リビングの中に車を入れたのです。 リビングは7人乗りの自動車とオートバイ3台が入るほどの広さです。彼はテーブルといすをキッチンに移してリビングにスペースを作り、そこに車を入れました。 「なぜ、地下駐車場を設けなかったの?」とたずねると、「ハノイでは、雨季に浸水の恐れがあるし、夏の地下室はとても暑いから」と答えました。ベトナム人の私はこの考え方を何とか理解できます。リビングにバイクや自転車、自動車まで保管している家をいくつも見てきたからです。しかし、日本人が初めてこういう光景を見ると、ちょっとびっくりするそうです。 日本の住宅 日本人は家を建てるとき、敷地内に駐車スペースを設けることが多いです。家の1階の一部をビルトインの車庫にして家を3階建てにするケースもよく見かけます。 ベトナム人も日本人のように計画性のある家づくりができれば良いのですが、多くは敷地いっぱいに家を建てます。そして後から自動車を買い、駐車スペースがないため、結果的にリビングに駐車することになってしまいます。ベトナムでは、自動車の後ろ半分がリビングに入っていて前半分が庭に出ているケースもよく見られます。 日本では敷地全部は使えない? ベトナムの住宅 ハノイで知り合った日本人の友人が興味深いことを話していました。「ベトナムの人は土地の端から端まで100%を使って家を建てることが多い。驚いた」と言うのです。その結果、駐車スペースを確保できず、1階のリビングに車を入れている家もあります。 一方、日本では、敷地いっぱいに家を建てることはあまりありません。敷地面積に対する建物の底地の面積の割合(建ぺい率)が法律で規制されているからです。 日本の行政は地域ごとに土地の種類を決めています。大きく分けると「住居地域」「工業地域」「商業地域」ですが、同じ「住居地域」の中でも種類が分かれ、その種類ごとに建ぺい率が決められています。そして、建ぺい率を超える部分に建物を建ててはいけません。 例えば、敷地150㎡、建ぺい率60%の場合、建物の底地は最大で(150㎡×60%=90㎡)です。敷地の中の残り60㎡は庭や駐車場などに使うしかありません。この規制は市街地の環境整備や防災の観点から設けられています。 日本の住宅 また、「容積率」という規制もあります。これは敷地面積に対する建物の延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合です。大まかな目安として住居地域では50~500%、ビルが建ち並ぶ商業地域では200~1000%と、土地の種類によって大きく異なります。 敷地150㎡、建ぺい率60%、容積率200%の場合は次のようになります。 ・建物の底地:最大で150㎡×60%=90㎡ ・建物の延べ床面積:最大で150㎡×200%=300㎡ 建物の底地が90㎡なら、3階建ての家(延べ270㎡)までしか建てられませんが、底地を75㎡にすれば、4階建ての家(延べ300㎡)が建てられます。 このように、日本の住宅建築にはさまざまな規制があります。 簡単に買えない薬がある? 「ベトナムの大都市を歩いていると、100 mおきにドラッグストアに出くわす」と言われます。そして、そこでは抗生物質や鎮痛剤など、あらゆる種類の薬を買うことができます。 しかし、日本では違います。私は日本で腹が痛くなったとき、抗生物質を飲んで治したいと思い、薬局を探しました。ネットで検索してドラッグストアに行きましたが、抗生物質入りの薬は販売してくれませんでした。その薬を買うには、医師が作成した「処方せん」が必要だったからです。一部の薬を買うには医師の処方せんが必要と法律で定められているのです。 処方せん 処方せんとは、医師が診察に基づいて病気やけがの治療に必要な薬の種類や量、調剤方法などを記した書類です。薬剤師が処方せんの内容が適正かどうか確認した後に調剤したり薬を探したりします。 したがって、日本で抗生物質入りの薬を購入するには、医師の診察を受け、処方せんを作成してもらう必要があります。ちなみに、処方せんに書かれた薬を売る薬局(調剤薬局)とそうでない薬局があります。処方せんなしで買える薬もたくさんあります。

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【在ベトナム日本国大使館後援】

  • ベトナムの常識・日本の非常識_19:日本の小学生は毎日同じルートで登下校?

    日本では小学生が毎日決まったルートで通学するのをご存知ですか?また、日本の道路でクラクションの音がほとんど聞こえず静かだと感じたことや、住所から建物を探すのが難しいと思ったことはありませんか? なぜでしょう? 決められた通学路で登下校 日本とベトナムでは、小学生の登下校に大きな違いがあります。 ベトナムで公立小学校に通うほとんどの子どもは、両親など保護者が毎日送迎します。これは「学校が児童に対して管理責任を持つのは校内だけで、校外での管理は家族の責任である」という考え方が背景にあるようです。 しかし、日本ではそうではありません。子どもが小学校に入ると、保護者は学校から地図を渡され、子どもの通学路を記入して学校に提出することが一般的です。学校がその通学路に同意すると、児童は毎日そのルートで登下校することがルールとなります。そして、日本では、保護者が送迎することは、特別な事情がある場合を除いてほとんどありません。その代わり、数人から十数人がグループで登校する「集団登校」というシステムを採っている学校もあります。その場合でも、下校時はばらばらに帰ります。 スクールゾーン また、ベトナムでは子どもをバイクなどで送迎することが多いのに対し、日本の小学生は通常、学校まで歩いて行きます。小学校近くの道路には「スクールゾーン」という表示が記され、通行車両に注意を促しています。そして、児童が登下校中に不審者に出会うなど危険を感じたときに助けを求めるための家が指定され、家に「こども110番の家」というステッカーが貼られています。 短いクラクションは「ありがとう」 ベトナムでの生活に慣れている私たちにとって、道路のあちこちでクラクションが鳴っているのは日常的なことです。ベトナム人はいろいろな目的でクラクションを鳴らすので、道路は金管楽器だけの交響曲を聴いているかのように騒音であふれています。それは主に道路上で他の自動車や歩行者に自分の存在を示すためです。 しかし、日本の道路でクラクションを鳴らすと、周りから不快感のこもった視線を浴びることになります。 日本のドライバーはクラクションをほとんど鳴らさないからです。日本人に聞くと、日本では譲り合いの気持ちを大事にするドライバーが多く、本当に危険なときにしかクラクションを鳴らさないそうです。もちろん、たまには鳴らしますが、それはよほど危険なときか運転手が気の荒い人の場合です。 また、日本人は「プッ」とか「プップッ」と短くクラクションを鳴らすことがあります。これは、例えば道を譲ってくれた人や自動車に感謝の気持ちを伝えるための合図です。 ところで、長崎市に住む私のベトナム人の友人は車線変更のために割り込もうとして何度もクラクションを鳴らし、パトカーに止められたことがあります。日本では、無理な割り込み(危険運転)もそのためにクラクションを鳴らすことも御法度です。 複雑な住所 ハノイでは住所から建物(家)を探すのは比較的簡単です。例えば、25番のHang Dao、95番のNguyen Thai Hoc、複雑な場合でも路地番号200の30番 Au Co ……。また、サイゴンではそれに地区名を追加するだけです。  しかし、日本ではインターネットにつながったスマホ(地図アプリ)などが手元にないと家を探すのは簡単ではありません。日本の住所はエリアやブロックごとに数字が割り当てられています。例えば、町名のあとに1-13-22と続く住所の場合、最初の1は「1丁目(1-chome)」というエリアを示し、次の13は「13番地(13-banchi)」という1丁目エリア内のブロックを指します。そして、最後の22が建物の番号です。 もう1つ大きな違いがあります。ベトナムでは街路に沿って家の番号が連続しているのがほとんどで、例えば、通りの片方に家番号が1、3、5、7…と並んでいると、通りの反対側には2、4、6、8…と並んでいるのが一般的です。しかし、日本の家の番号は、家が建てられた順に新しく割り振られることが多いので、連続した番号が並んでいないケースもよくあります。 ただ、日本には町ごとに郵便番号があり、オンライン検索で情報を入力する際などに便利です。地図アプリなどに郵便番号を入力すると町名が自動的に分かります。さらに建物名も入力すると、郵便番号と建物名だけで目的地への経路が表示される場合があります。

    2021年07月08日

  • ベトナムの常識・日本の非常識_18:日本人は親に電話しない?

    「飲食店で紙でおはしをきれいにふく」「友人の携帯電話を借りてゲームする」。ベトナムではよくある行いですが、日本ではある理由で歓迎されません。また、日本人はベトナム人と比べて親にあまり電話をしません。どういうことなのでしょうか? レストランではしをふくのは非常識 !? ベトナムではレストランの紙ナプキンやおしぼりで食前にはしをふいたり、割りばしを割ったときに木片を取り除くためにはしをこすり合わせるのはごく普通のことです。無意識の習慣と言ってもよいでしょう。しかし、この習慣は日本ではポピュラーではありません。それどころか、はしをキレイにしようという行為がレストラン側から不愉快に思われてしまう場合もあります。 これは私が2013年に体験した実際の話です。友人と2人で京都のラーメン店に行きました。注文した後、店主がお茶を運んできてくれました。当時ベトナムでは香港映画がとても流行していて、それらの映画に登場するお茶には主に二つの用途がありました。一つはもちろん飲むこと。そしてもう一つは「はしを浸して洗う」という用途でした。はしを浸した後は紙でふき取ります。ベトナムでは、通常、お茶を飲むには注文してお金を払わねばならず、無料で出てきた場合、そのお茶ははしを洗うためによく使われていますね。 私たちは香港映画に出てくるシーンのように、はしをお茶に浸し、店主に紙ナプキンを持ってきてくれるようにお願いしました。すると、それまでにこにこしていた店主の顔がみるみるくもり、ご機嫌斜めになってしまいました。しばらくして店主が私たちの前に戻ってきて、ぎこちない英語で「はしはしっかり洗っていますので、そのように洗う必要はありません」と話したのです。 日本で飲食店を営業するには厳しい衛生基準を満たさなければならないことを、私はそのとき初めて知りました。衛生管理の厳しい店では、食器洗浄の際に洗剤だけでなく熱湯や熱風で殺菌するなどして清潔さを保ちます。したがって、出されたはしをお茶で洗うという行動は、店主に「はしが汚れているぞ」とクレームをつけるようなものなのです。彼らのプライドは傷つきますし、それを見た他の客にもよいイメージを与えません。 訪日した際は、日本の飲食店の衛生管理を信用してくださいね。 親への電話 実家から遠く離れて大学に進学したり職場に赴任したりすることは、日本でもベトナムでも一般的です。しかし、親と離れてから後のある事柄について、日本人とベトナム人とで大きな文化の違いがあります。 ベトナム人は実家の様子を知るために学生でも社会人でも親にひんぱんに電話をかけます。日本で技能実習をしている私の知人のベトナム人女性たちもほぼ毎日、実家のお母さんに電話をかけて1時間近く話すそうですが、これはごく普通のことです。 しかし、このようなベトナム人の習慣を日本人に話すと、皆さんが驚きます。日本人は実家の両親にあまり電話をしないからです。 日本人の多くは、仕事が忙しいからということもありますが、ベトナム人のようにひんぱんに実家に電話をすることはありません。このため、子どものことが心配で親から子どもに電話することがあります。しかし、特に若い日本人男性は親からの電話にゆっくり対応しないことも多く、親もあきらめてあまり電話しなくなる傾向があります。 そのような親の寂しい気持ちをなぐさめるために「便りがないのは良い便り」という言葉が昔から使われています。「何か困ったことがあれば連絡してくるはずだから、手紙や電話がないことは無事に過ごしている証拠だ」という意味です。 2020年に私が富士山に近い山梨県でホームステイをしたときのことです。ステイ先の家主(女性)には、約800㌔離れた福岡県で働いている息子さんがいるのですが、彼女いわく「あの子が最後に電話をかけてきたのはいつだったか……、大みそかかだったか正月だったか……。それも、『元気だよ』とか『忙しい』とか、そんなことしか言ってなかったわ」とのことでした。 日本ではこのような親子関係が成り立っていて、日本文化の一つなのです。両親にあまり電話をしないからといって、「日本人は家族愛が希薄なの?」と思わないでくださいね。 最近は犯罪防止のために親に電話をする人も ただ、日本では高齢化が進み、年老いた親を案じて子どもが電話をするケースも増えてきました。子どもが普段電話をしないと、お年寄りが、子どもになりすました犯罪者からかかってきた電話を信じて子どもを助けるためにお金を振り込む「オレオレ詐欺」の被害に合うことがあります。こうした被害を防ぐため、「日ごろから親に電話をしようと」いう呼びかけが各所で行われています。 携帯電話の貸し借り ベトナムでは、友人や同僚の携帯電話を借りて写真を撮ったりゲームをしたりすることはまったく普通のことです。 しかし、日本で同じことをすると、あなたは相手の拒絶反応に出くわすかもしれません。 日本人にとって携帯電話はプライバシーそのものであり、他人に見せたくない個人情報が多く保存されている可能性があります。あなたが他人の携帯電話を手にした場合、その中のフォトアルバムや電話帳を見たりするつもりがなくても、持ち主の日本人は「見られたくないものを見られるかも知れない」と不安で仕方なくなります。 このため、日本人は他人に携帯電話を貸してほしいと頼むことはめったにありません。日本に住んでいると、日本人には「たとえ家族であっても他人の携帯電話を見ない」さらには「触らない」という暗黙のルールがあることが分かってきます。外国人とルームシェアをしている知り合いの日本人男性は携帯電話をバスルームにまで持っていくほどなのです。

    2021年06月04日

  • 人気急上昇中!日本のフードデリバリーサービス!

         新型コロナウィルスの影響拡大の中、最近注目されているのがフードデリバリーサービスです。日本語では“出前”や“宅配”という言葉になりますが、最近はインターネットやスマートフォンの普及で格段に使いやすくなっています。今、日本で代表的なのは「出前館」や「ウーバーイーツ」などがあります。この二つは、いろいろなお店のメニューを選べる点が共通していますが、システムや特徴は全然違います。実際にサービスを利用して気付いたこと感じたことを紹介していきますね! 最近よく見かけるウーバーイーツの配達スタッフ 業界の“老舗”「出前館」 「出前館」は2000年に本格的にフードデリバリーサービスを始めました。かつて、“出前”といえば、チラシや雑誌広告などで宣伝し、店員さんが自転車やバイク、車で配達をするのが一般的でした。しかし「出前館」は、飲食店から委託されてインターネットの総合窓口で注文を集め、受注・配達・決裁を“代行”するという、当時珍しかったシステムを作り上げたのです。最近では、NTTドコモやLINEなどとも協力して受注ネットワークを広げているほか、配送員を増やすために新聞配達員を全国に持つ新聞社ともタイアップしています。 注文も取扱店も配達員も急増! 「Uber Eats(ウーバーイーツ)」 「ウーバーイーツ」は世界中で展開され、日本でも2016年に東京で開始されました。その特徴はなんといっても「配達員が一般人」であるということ。飲食店が配達スタッフを持つことなく、お寿司やピザなどだけではなく、幅広いジャンルのメニューを配達してくれます。スマホアプリやパソコンから注文すると、飲食店と配達スタッフがマッチングされ、効率よく料理が届けられる仕組みです。ベトナムで盛んに利用されているGrabやGO-JECのフードデリバリーサービスと同じです。 実際に使ってみると… 今回、これら二つのサービスで実際に注文をしてみました。webを使ったサービスなので、アプリをダウンロードしたり情報を入力したりするところまでは同じような感じでしたが、様々な違いも感じました。 出前館のイイトコロ ・全国規模! さすが老舗!ということか、対象地域が「全国」となっています。今のところ、ウーバーイーツより配達エリアがずっと広いです。 ・とにかく安心 配達までの待ち時間などがハッキリと表記され、実際にその通りに届きました。 ・送料のみで注文できる 店舗によっては、送料も無料になるところもあります。 *後述するウーバーイーツは、手数料やサービス料が別途かかってしまいます。 ・現金でも支払えます 出前館のメニュー例 ウーバーイーツのイイトコロ ・とにかく速い! 上記したマッチングシステムのおかげでしょうか! ・どこを走っているか確認できる GPS機能を使って、配達スタッフが「今どこを走っているか」が一目瞭然で安心。 ・一品から注文できる 他のデリバリーサービスは最低の注文金額や注文個数が設定されている場合も多いのですが、一品から注文できます。 *その代わり、¥700未満の注文の場合、手数料として¥150円が請求される ・配達スタッフが丁寧! 筆者が一番感動したことの一つ。注文する前は「みんな服装自由だし、スタッフもどんな人が来るかわからない…」と不安でしたが、とても親切に対応してくました。 →注文後にその理由がわかったのですが、ウーバーイーツは「スタッフの評価」をアプリで受け付けています。これがスタッフのマナー向上につながっているんですね。 ・地元の小さなカフェのランチまで注文できる これもウーバーイーツの大きな特徴。コロナ禍の今、注文者だけでなく、お店の人たちも助かっているハズ。 ・現金でも支払えます。 ウーバーイーツ、イイトコロも多いけど… ・ちょっと割高?不安定? メリットいっぱいのウーバーイーツですが、筆者の正直な感想は「ちょっと高いなぁ」ということ。送料に加えて配送手数料や10%のサービス料が加算されます。また、私の場合は、トラブルはありませんでしたが、例えば注文に問題があったとき、店舗に電話しても解決が難しそうに感じました。まだ新しいサービスなので、これからの改善に期待します。 両方取り扱う店も まとめ 今日取り上げた二つのサービス以外にも、マクドナルドの「マックデリバリー」をはじめ、各店のデリバリーサービスも進化しています。自粛ムードの今だからこそ、デリバリーサービスを上手に活用して、お得でおいしいチョイスをしてみましょう!

    2020年05月22日

  • ベトナムの常識・日本の非常識_16:店内飲食NGのコンビニに注意

    日本のコンビニには、店内で飲食できる店とそうでない店がありますので、注意しましょう。また、デパートやスーパーにぬれたままの傘を持ち込んではいけません。それと、酔った勢いで上半身裸でビデオ電話をかけるのは日本ではNGです。【Thạch Long】 コンビニの店内での飲食 ここ3、4年で、コンビニ(ミニショップ)の「サークルK」はベトナムで若者たちの集いの場となりました。店内で若者たちが飲食をしたりしゃべったりタバコを吸ったり、また居眠りをしていたりと、だれもいない時間がほとんどありません。 日本に来ると、コンビニの数がベトナムの何十倍もあることやその便利さも段違いであることに驚きます。しかし、日本の全てのコンビニでベトナムのコンビニと同じように過ごすことはできません。一部のコンビニには飲食できるスペースが設けられていて、その店で買ったカップラーメンやコーヒーなどを座って飲食できます。しかし、そのようなスペースや椅子などがない場合は、店内で飲食してはいけません。コンビニのスタッフから「店内での飲食はご遠慮ください」と注意されると恥ずかしいので、気をつけましょう。 喫煙も同様です。全てのコンビニの前でタバコが吸えるわけではありません。店先に灰皿が備えてあれば吸っても大丈夫ですが、なければやめましょう。コンビニの店頭以外でも人通りが多い場所では、受動喫煙(他人が吸っているタバコの煙を近くにいる人が吸ってしまうこと)のため子供や高齢者、妊婦などの体に悪影響を及ぼすので注意しましょう。 ぬれた傘を店に持ち込まない ベトナムに住んでいると、雨の日には道路だけではなくデパートやスーパーマーケット、レストランの床もぬれているのが当たり前の光景です。大多数のベトナム人はぬれた傘やレインコートを持ったままデパートやスーパーに入店してしまいますね。 しかし、日本でぬれた雨具を店舗に持ち込む場合は、気を配らなければなりません。多くのデパートやスーパー、大型レストランでは、店の入り口近くにぬれた傘を入れるポリ袋のスタンドが置いてあります。 スタンドは大きく2種類あり、シンプルなものは傘を入れるための薄くて細長いポリ袋が束になって吊り下げてあるタイプです。ポリ袋を1枚ちぎって、そこに傘を入れます。もう一つは機械式で、傘を専用の機械に上から差し入れ、引き抜くと傘が自動でビニール袋に入って出てくるタイプです。また、ポリ袋ではなくぬれた傘の水滴を吸い取る「雨滴とり」装置が置かれている店もあります。 梅雨のように雨が多いシーズンには、ぬれた(折りたたみ)傘を収納できる袋を持ち歩いている人も増えています。傘を袋に入れて数回振ることで、マイクロファイバーの繊維が雨滴を吸収してくれます。最近は、環境保護の観点から使い捨てのポリ袋をなるべく使わないようにと考え、このような袋を利用する人もいます。 上半身裸でビデオ通話はNG 最近、こんなことがありました。私の日本人の同僚にベトナム人の年下の友人からビデオ電話がかかってきました。彼は日本滞在中に友人のお世話になったことがあり、少し前にベトナムに帰国したので近況を連絡するために電話してきたのです。 友人は喜んでビデオ電話に出ましたが、相手の格好を見て驚きました。なんと、上半身裸だったのです。相手がにこにこ笑って話し始めたので、友人は「電話をするときは服を着てね」と軽くたしなめるにとどめましたが、上半身裸で通話する友人の姿は衝撃的で、いまだに頭にこびりついて離れないそうです。 公共の場で服を着ることは日本人や欧米人にとってはマナーの一部です。ベトナムでは猛暑の日、男性が上着を着ず、半ズボンを履いて街を歩くのは珍しい光景ではありません。また、日本に住むベトナム人の若者も、部屋に仲間が集まって宴会をする際に上半身裸になることがよくあります。しかし、日本人は海水浴場やプールサイドといった場所以外で上半身裸で語り合うことは通常、ありません。これはビデオ電話でも同じです。酔った勢いで親しい日本人に裸で電話をするというようなことがないように気をつけましょう。

    2021年04月07日

  • ベトナムの常識・日本の非常識_15: 靴を散らかしたまま家に入らないで

    靴を散らかしたまま家に入ったり、場所を問わずタバコを吸ってしまうと、日本人に眉をひそめられてしまいます。ゴミを分別せずに出すのは、もっと印象の悪いことです。 【Thạch Long】 靴を散らかしたまま家に入らないで 小さい頃に読んだ漫画「ドラえもん」の中で、のび太が玄関で靴をきちんとそろえずに家の中に駆け込んだ時、母親がそのだらしなさを叱った場面を憶えていますか?あの誰もが知っている漫画の中で、この場面が描かれているのは一度きりではないはずです。 ベトナムでは、帰宅した時に脱いだ靴の右が東、左が西に散らばって、つま先が内側でもう片方が外側に向いていようがお構いなしです。誰もその場でかがんで靴をそろえようとはしませんね。 しかし日本では、靴の向きがばらばらなまま家に上がり込もうとするのはマナー違反になってしまうのです。日本では「家に入る時は脱いだ靴をきちんとそろえ、つま先はドア側に向ける」という不文律があるのです。また玄関で靴を脱ぐとスリッパがきちんとそろえて並べてあり、そのつま先が家の内側を向いているのです。 そうしておけば、履くときに靴やスリッパ(もしくは自分自身)の向きをいちいち変える必要がなく便利だからです。日本人には、何事も「整頓する」「整える」という習慣が根付いています。「郷に入っては郷に従え」というように、ベトナム人である私たちもその習慣にならいましょう。 きちんと靴がそろえられた玄関 種類の違うゴミをまとめて出してはいけません ベトナムでは、スーパーのビニール袋に生ゴミや空き瓶、空き缶、グラスなどをまとめて詰め込んでゴミに出すことは誰でも自然にやっています。しかし、日本でそれをやってはいけません。住んでいる地域によって多少の違いはありますが、基本的に燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミ、粗大ゴミ(自転車や掃除機、テレビや冷蔵庫などの大きいもの)の四つに分類されます。この種類ごとに異なる曜日に所定の場所に出すと回収されます。 自治会のゴミ分別方法の案内書 ただし、電子機器や自転車などの粗大ゴミはただ置いておいても回収されません。住んでいる自治体に連絡して回収日を予約し、必要な金額の粗大ごみ処理券をコンビニなどで買って貼り付けて家の前に出すか、民間の粗大ゴミ回収業者に連絡してお金を払って回収してもらう必要があります。自治体の回収費用は、アイロン台など小さいものは200円からで、大きなものを民間で引き取ってもらうと数千円かかることもあります。自治体によって金額や制度に違いがありますので、問い合わせましょう。 もう一つ細かい注意事項を挙げると、ベトナムでは家の前でもどこでもゴミを捨てておけば清掃スタッフがゴミ収集車で回収してくれますが、日本のマンションや集合住宅地ではゴミ置き場が決まっていて、そこに出すことになっています。 ゴミを出す場所は居住スペース内のすぐ近くにあり、ゴミの上に網をかけるなどの処置がしてあります。なぜでしょうか?日本にはカラスが多く、何の対策もしていないとカラスがゴミ袋を食い破り、あちこちにゴミをまき散らすのです。私の家の隣には居酒屋があります。お店の人がゴミ置き場に網をかけ忘れると、その20分後にはカラスが来てメチャクチャにしてしまいます。お店の人はその後始末で、半径5メートルほどに散らばったゴミを新しいゴミ袋に詰め込むという余計な仕事するハメになるのです…。 場所を問わずにタバコを吸わない ベトナムでは、喫煙が禁止されているところには「禁煙」と書いた標識を壁に立てかけることが決まっています。実は日本も同じで、喫煙者は公共の場所でタバコを吸ってはいけないというルールがあるのです。 路上喫煙禁止区域を地図で示した看板 路面に「道路喫煙は罰金2000円」と描かれた告知 日本では、「喫煙は喫煙所で」が大原則となりつつあります。喫煙所は、ビルのような大きな建物では中に設けられている場合がありますが、多くの建物では外に設けられています。駅やバスの停留所、歩道は基本的に禁煙で、ビジネス街や商店街など人通りが多い場所も喫煙すべきでないとされています。受動喫煙への配慮があるためです。 また、望まない受動喫煙を防止するため2020年4月から健康増進法という法律の一部が改正され施行されました。この法改正により、「マナー」であったものが「罰則付ルール」へと変わり、飲食店は原則禁煙で喫煙場所を明確にしなければなりません。店舗規模や自治体によっても対応は異なりますが、ルールを破ると最大50万円の罰金になってしまう可能性もあります。 皆さんが働いたり学んだりしている日本では、喫煙できる場所が減っています。ショッピングモールや観光地、オフィスビルなど外出先でタバコを吸う場合は、必ず喫煙所を見つけて吸うようにしましょう。遠慮せず、周辺の人に聞いて確認してくださいね。 ビル内に設置された喫煙所

    2021年03月16日

  • ベトナムの常識・日本の非常識_14: 通行中の子どもに話しかけない

    「パシャッ」というシャッター音を立てずに携帯電話で写真撮影をしたり、気軽に学生に話しかけたりすると、日本では思わぬトラブルに巻き込まれかねません。 サイレントモードで写真を撮る ベトナムでは携帯電話で写真を撮る場合、「パシャッ」と音を鳴らして撮ろうがサイレントモードにして音をたてずに撮ろうが、誰も気にすることはありません。しかし日本では携帯電話で写真を撮っている(らしい)のに何の音もしなければ、どういうことかと不審に思われてしまいます。 日本で購入したiPhoneでは写真撮影のときサイレントモードにできないということを知ると、ベトナム人は皆一様に驚きます。なぜなのでしょうか? 日本では2001年から、盗撮防止のために写真撮影の際に必ず音が出るように携帯電話キャリア(通信会社)が自主規制を始め、携帯電話メーカーもそれに従っているからだそうです。 Evacomics 最初のきっかけは、2000年に日本の著名芸能人が東京都内の駅で携帯電話で女性のスカートの中を撮影しようとしているところを通行人に目撃され、通報されたことです。この芸能人はその後、東京都迷惑防止条例違反(盗撮)容疑で書類送検されました。これをきっかけに当時の携帯電話キャリアの1社が盗撮防止のために撮影時に必ず音が出る携帯電話を売り出し、他のキャリアもそれに従いました。 こういった非倫理的な行為を防ぐため、日本では駅など公共の場所で警告をする以外に、携帯電話については、撮影時に音が出る設定で店頭に並べるようになっているのです。日本で買った携帯電話はサイレントモード時も撮影音が出ますし、その設定は変更できません。 撮影時の音が標準設定されていることで、写真撮影が禁止されている(ことの多い)美術館・博物館、そしてアパレルショップなどでも、もし作品や商品、店内を盗撮しようとした場合に必ず音が鳴ってしまうので、被害を未然に防ぐことができます。ただし、日本でも無音撮影できるカメラアプリはインストールできますので、それを使って盗撮を試みる人は今もいます。 気軽に子どもに話しかけてはいけません 昨年のこと。友人が自分の母のAさん(仮称)を、旅行がてら赤ちゃんの世話も頼もうと日本に招待しました。日本に来る前にAさんは日本語会話を受講していたので、少しなら会話ができるようになっていました。 日本に来てからのある晴れた日、Aさんがウォーキングをしていると、下校する小学生の一団を見かけました。このようなときベトナムでは「君たち何年生?学校はどこ?」「お家はどこ?」と気軽に話かけ、数回やり取りするぐらいのことは何でもありません。尋ねたほうも実のところ、子どもたちがどう答えようがあまり関心はないのです。 その習慣のまま、Aさんは校門の前に立っていた児童の1人に、自然といつものように話しかけたのです。しかし、突然話しかけられた児童は顔色を変え、逃げるように校内に戻って行ってしまいました。そして、先生に「突然知らない人に声をかけられた」と助けを求めたのです。先生は急いで校門に向かい、Aさんに(30分あまりにわたって)事情を尋ねました。警察に通報する一歩手前だったそうです。 歩いている子どもに気軽に話しかけると、日本ではこういうことになってしまいます。児童(と保護者)は安全のために学校の行き帰りのルートなどを学校側に報告しなければなりません。そのためいつもと何か違うことが起これば、今回のように不必要なトラブルを招いてしまうのです。 日本でも昔はこれほどではなかったそうですが、過去に通行中の子どもが誘拐されたり性的被害を受けたりする事例が多発したのと、地域社会が子どもを見守って犯罪から守る機能が低下したため、保護者の自衛意識が高まったという背景があるそうです。特に1988~1989年に東京・埼玉で4人の幼女・女児が連続で誘拐、殺害された事件(犯人の男はその後逮捕され、死刑)などの影響が大きかったそうです。 また、日本人のシャイな性格にも少し関係があります。日本人はプライバシーに対して非常に敏感なので、見知らぬ人に積極的に話しかけたり、助けようと自分から申し出るということがあまりありません。米国人の友人(女性)は電車の乗り降りの際、2つの大きなスーツケースを持って移動していたのですが、誰も積極的に助けようとはしてくれなかったそうです。しかし、彼女の方から「助けてほしい」と願い出ると、通行人の日本人男性は非常に親切に助けてくれたそうです。 「日本人は冷たい」と思う人も多いかもしれませんが、実際は、多くの留学生や技能実習生が親切な日本人たちからサポートを受けています。それを上手に表現できないのが彼らの文化であり精神性なのです。 ホームレスにお金をわたす ベトナムでは路上生活者(ホームレス)に出くわすことがあります。何かしてあげられないか、という気持ちが湧きおこり、お金や服をわたします。そんなあなたの行動をたまたま誰かが見かけ、それをFacebookなどに投稿し拡散すれば、あなたに続く人が出てくるかもしれません。 しかし、日本では、ホームレスの人々が果たして本当にあなたの助けを必要としているかは定かではありません。日本のホームレスの多くが缶やペットボトルを拾ってお金に換えるなど、生活の糧を得ようと活動しています。また、支援団体から食料や生活必需品の支援も受けられます。 Reddit(アメリカの投稿サイト)上で、あるオーストラリア人が日本人ホームレスにお金をわたそうとしたら拒否されたという体験を投稿しました。その投稿には多くの日本人から書き込みがありました。その多くが「もし彼ら(ホームレス)を助けたいなら、組織的に活動したらどうか」「政府や自治体に許可を取り、食料や生活必需品を提供する場所を作るのがいいのでは?」というものだったそうです。 日本人は平等・公平な社会を作りたいと考えていて、それはホームレス問題についても例外ではありません。もし一人だけを助けられたとしても、他の人々についてはどうでしょう?このようなシンプルな考え方ができるのが日本人なのです。 Thach Long

    2021年02月02日

主催者

Nhà tài trợ Bạch Kim

後援

  • 在ベトナム日本国大使館
  • 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
  • JNTOハノイ事務所
  • 関西経済連合会
  • 一般社団法人 国際人流振興協会
  • 公益社団法人 ベトナム協会
  • NPO法人 日越ともいき支援会

協力

JASSO(日本学生支援機構)

外国人労働者弁護団

WA.SA.Bi.