2023年の重大(10大)ニュース
2023年12月24日
2023年もあと数日ですね。新型コロナが世界的に収束し、日本でもベトナムでも、マスクを外して歩く人が増えました。しかし、世界的な物価高が続き、イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区で武力紛争が始まるなど、波乱続きの年でした。今年の大きなニュースを振り返ります。【藤田裕伸】
1~12月
物価高と円安
ガソリン価格などへの対策について話す岸田文雄首相=2023年8月30日Ⓒ毎日新聞社
2022年から続く食品などの値上げラッシュが今年に入っても続いた。今年1年間で3万品目以上の飲食料品が値上がりした。原油やガスなどのエネルギー価格の高騰(こうとう)や、円安による原材料費の値上がりが影響した。電気代やガソリン代なども値上がりし、消費者が生活費節約のために物を買い控える動きが見られた。
ガソリン価格などへの対策について話す岸田文雄首相=2023年8月30日Ⓒ毎日新聞社
2022年から続く食品などの値上げラッシュが今年に入っても続いた。今年1年間で3万品目以上の飲食料品が値上がりした。原油やガスなどのエネルギー価格の高騰(こうとう)や、円安による原材料費の値上がりが影響した。電気代やガソリン代なども値上がりし、消費者が生活費節約のために物を買い控える動きが見られた。
3月
WBCで日本が世界一
優勝を喜ぶ日本代表チーム。トロフィーを掲げるのは大谷翔平選手=米国で2023年3月21日Ⓒ毎日新聞社
4年ごとに開催される野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本が3大会ぶりに世界一になった。3月21日に米国で行われた決勝では、日本が米国に3―2で勝ち、日本中が喜んだ。米大リーグ・エンジェルス所属の大谷翔平選手が投手としても打者としても活躍した。
優勝を喜ぶ日本代表チーム。トロフィーを掲げるのは大谷翔平選手=米国で2023年3月21日Ⓒ毎日新聞社
4年ごとに開催される野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本が3大会ぶりに世界一になった。3月21日に米国で行われた決勝では、日本が米国に3―2で勝ち、日本中が喜んだ。米大リーグ・エンジェルス所属の大谷翔平選手が投手としても打者としても活躍した。
4月
統一地方選挙で女性当選者が過去最多
各地の県知事や市町村長、地方議員などを選ぶ選挙が一斉に行われる「統一地方選挙」が4月にあった。88の市長選挙で過去最多の7人の女性候補が当選。道府県議の選挙でも、316人の女性が当選し、過去最多となった。ただ、日本では、議員全体に占める女性の割合はまだ少ない。
AIの利用が急拡大
文章や画像、動画、音声などを新たに作り出すことができる人工知能「生成AI」の利用が一気に広まった。米国のベンチャー企業が開発した、対話ができる「チャットGPT」などを仕事や教育で活用しようとする動きが世界中で起こっている。
文章や画像、動画、音声などを新たに作り出すことができる人工知能「生成AI」の利用が一気に広まった。米国のベンチャー企業が開発した、対話ができる「チャットGPT」などを仕事や教育で活用しようとする動きが世界中で起こっている。
5月
新型コロナ「5類感染症」に
2020年1月に日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから3年を超えた。今年5月に感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられ、感染対策は個人や企業などの判断に任されることになった。
2020年1月に日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから3年を超えた。今年5月に感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられ、感染対策は個人や企業などの判断に任されることになった。
広島でG7サミット
G7=2023年5月Ⓒ毎日新聞社
広島市で5月19~21日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれた。国際的な影響力を強める「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国など8カ国も招待され、ベトナムのファム・ミン・チン首相も出席した。最終日にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、ウクライナへの支援の継続を訴えた。
G7=2023年5月Ⓒ毎日新聞社
広島市で5月19~21日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれた。国際的な影響力を強める「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国など8カ国も招待され、ベトナムのファム・ミン・チン首相も出席した。最終日にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、ウクライナへの支援の継続を訴えた。
6~8月
観測史上最も暑い夏
国連の世界気象機関などによると、今年6~8月の世界の気温は観測史上最も高かった。日本国内でも、6~8月の全国の平均気温が、気象庁の統計開始以来、最も高くなった。国連のグテレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した」と述べた。
国連の世界気象機関などによると、今年6~8月の世界の気温は観測史上最も高かった。日本国内でも、6~8月の全国の平均気温が、気象庁の統計開始以来、最も高くなった。国連のグテレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した」と述べた。
9月
ジャニーズが性加害を初めて認める
人気男性タレントを多く抱えるジャニーズ事務所は9月、亡くなったジャニー喜多川(きたがわ)元社長がタレント志望の男性多数に性加害を加えていたことを、初めて認めた。事務所は社長交代や社名変更、被害者への補償などを相次いで発表した。しかし、多数の企業が同事務所所属のタレントとのCM契約を打ち切るなど、社会の反応は厳しい。
10月
将棋の藤井聡太さんが史上初8冠
藤井聡太さん(左端)Ⓒ毎日新聞社
日本にある八つの将棋タイトルのすべてを藤井聡太さん(21)が10月11日に制覇し、最年少で史上初の「8冠」となった。将棋のタイトルを一度に複数保有することは難しく、5年前には、八つのタイトルを8人の棋士が分け合っていた。
藤井聡太さん(左端)Ⓒ毎日新聞社
日本にある八つの将棋タイトルのすべてを藤井聡太さん(21)が10月11日に制覇し、最年少で史上初の「8冠」となった。将棋のタイトルを一度に複数保有することは難しく、5年前には、八つのタイトルを8人の棋士が分け合っていた。
11~12月
自民党で裏金疑惑
自民党の中の最大派閥(グループ)である「清和(せいわ)政策研究会」(安倍派)の国会議員たちが、政治資金パーティーのチケットを販売して得た収入の一部を国に報告していなかったことがわかった。
自民党の派閥はパーティーを開催し、支持者が支払うパーティー参加費を政治資金に使っているが、参加費について国に報告することが法律で義務付けられている。しかし、安倍派はチケット販売収入の一部を国に報告せず、その分を国会議員たちに山分けしていた。お金を受け取った議員たちはこれらの金について税金も払わず、金の使途も秘密にしてきた。
このことが発覚し、安倍派の4人が大臣をやめるなど、有力議員が相次いで要職から外れる事態となった。また、12月には、東京地検が安倍派の関係事務所などを家宅捜索した。
※役職や所属、年齢はニュース当時のもの。